江草 乗の言いたい放題
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2010年01月20日(水) 小林繁さん、真相はどこにあったんだ?        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

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 プロ野球ドラフト会議の江川事件からもう30年以上経ったんだなあと、小林繁投手の訃報を聞いて改めて思ったのである。江川事件を知らない人も多いわけだが、改めてあの事件を思い返すと巨人という球団がなんて傍若無人で横暴なのかと思うのである。野球協約の盲点をついてドラフト会議の前日に江川卓と契約し、翌日のドラフト会議をボイコットするとか、挙げ句の果てには「巨人が欠席して12球団揃っていないドラフト会議は無効だ!」と言い出すとか。思わず「あほか!」と言いたくなるような騒動だった。あの時オレがもしもプロ野球コミッショナーだったら、巨人軍を解散させてプロ野球界から永久追放しただろう。

 江川をドラフト1位強行指名した阪神は、当時巨人のエースだった小林繁と江川の交換トレードに応じ、小林はその年に22勝をあげて最多勝となる。巨人戦で8勝したのが大きかった。それを「巨人が相手の時には絶対負けられないと意地になって投げました」という美談として受け止めることがオレにはできない。あの事件の背景にはもっと深い大人の密約が存在したような気がするのだ。

 王・長島が引退してスター不在の巨人にとって江川はどうしても必要な選手だったのだろう。主力選手を放出してまでも取りたかったのだから。もしも江川が高卒でそのままプロ入りしていれば引退までに300勝くらいしたかも知れない。江川の全盛期はきっと大学在学時代だったのではないかとオレは思っている。そんなことは今日の日記にはあまり関係がないのだが。

 小林繁が巨人から出されるにあたって、巨人軍と小林繁の間になんらかの密約が存在したのではないかとオレは憶測するのである。もちろんそんな密約が仮に存在したとしても彼が決してそれを明かすことはなかったと思うのだが。移籍の年に小林が巨人から8勝できたのは、小林自身がすぐれた投手であったこと以上に八百長的な要素が働いてなかったかと思うのである。オレが想像する密約というのは次の2点だ。「小林が巨人戦で勝てるように協力する」「5年間だけ阪神でプレーしたら引退しても良い」そしてオモテに出ない莫大な金額が裏取引として支払われたのではないかと。だから小林はそのトレードに応じたのではないかというゲスの勘ぐりを、どうしてもオレはしてしまうのである。そんなふうに感じる己の愚劣さが恥ずかしいのだが。

 オレがそう思うのは、巨人軍というのが過去に行ってきた数々の卑怯なやり方を知っているからである。古くは旭川中学からのスタルヒン引き抜き事件、家一軒を与えた別所引き抜き事件から一貫してその体質は変わっていないと思うのだ。甲子園での活躍が期待されていたスタルヒンに対して、巨人(その前身の全日本軍→のちの大日本東京野球倶楽部)への誘いに応じなかったらロシアへの強制送還、応じれば殺人で服役中の父親の減刑という形で交渉し、結局スタルヒンは夜逃げのような形で故郷を後にしたのである。

 江川事件以降も巨人は卑怯な事件を起こしている。たとえば桑田問題はどうか。PL学園の桑田投手をどうしても獲得したかった巨人は、桑田に早大進学と表明させて他球団のドラフト指名を阻止した上で1位指名したということがあった。推薦入学が決まっていたものを一方的に辞退するというのは高校と大学の間の関係も悪化させる。PL学園にとってもペナルティが課されるのである。すべての高校球児が甲子園で活躍できるわけではなく、そこで芽が出なかったら今度は大学野球でチャンスを求めるわけだ。PL学園から早大に進むルートが閉ざされたために後輩たちはかなり迷惑しただろう。

 オレは巨人が嫌いだ。しかし、江川事件に関してもしも巨人がもっとまともな組織だったら、江川もあきらめて他球団に入ったと思うのである。巨人軍が自分たちの利益のためなら社会のルールなんてどうでもいいという腐った球団であったことが彼を不幸にしただけである。だから江川卓のことは嫌いではない。彼がすぐれた選手であったことは認めているし、だから初対戦で江川からホームランを打った阪神のラインバックはさらに偉大だと思っている。

小林繁さんがまだ50代の若さで亡くなってしまったことをオレはとても残念に思う。そして大学生の頃、阪神ファンのオレはなぜか彼が投げるときに素直に応援する気にはなれなかったことを思い出す。心の中でオレはいつも彼のことを「巨人の回し者」だと勝手に憶測していたから好きではなかったのだ。密約なんかオレの完全なる妄想で、純粋に野球を愛した一人の男だったのならそれが一番いいことなのだが、すべての真相は藪の中である。彼が死んだ以上、もはやこの問題について誰かの口から語られることはないだろう。


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