江草 乗の言いたい放題
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2008年01月05日(土) ラブホテルで火事に遭うということ        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

 この世でもっとも不幸なアクシデントとは何かと聞かれたら、オレは「ラブホで地震や火事に遭うこと」だと答えることにしている。なぜならそれは多くの場合、単なるアクシデントでは済まないからだ。そのカップルが夫婦や恋人同士ならまだいい。しかし、ラブホテルを利用するカップルの多くは不倫や援助交際や親に隠れたナイショの交際や不純異性交遊中の中高生たちである。そういうことを考えると、この報道の背後には多くの不幸な出来事が存在したような気がするのである。不倫が夫にばれた主婦、浮気が妻にばれた夫、援助交際が親や学校にばれた女子高生などがこの日の満室の利用者に含まれていたような気がしてならないのである。もちろんそれを「自業自得」というコトバで片づけることもできる。しかし、犯罪者が黙秘権を有するように、人が秘密を持つことは一つの権利でもあるわけで、それが打ち砕かれるこのような出来事はやはり不幸なことだ他人事ながら同情してしまうのである。以下、産経新聞のWEBサイトから引用しよう。

横浜でラブホテル火災 男女2人死亡2008.1.4 19:10
 4日午後4時ごろ、横浜市保土ケ谷区今井町の「ホテルニュー京浜」で火災があり、2階客室から男女2人の遺体が見つかった。また別の2階客室で、火事に気付いた50歳代の男性が窓から飛び降りけがを負った。
 神奈川県警保土ケ谷署は、2遺体の身元と死因の特定を急ぐとともに、出火原因を詳しく調べている。
 消防署や同署によると、2人が倒れていた室内から激しい炎が上がっており、1室約20平方メートルを焼失。部屋の鍵はかかったままでドア付近に2人が倒れていたという。近くで農作業をしていた男性が火災に気付き、119番通報した。
 同ホテルは計31部屋あり、ほぼ満室だったが、ほかの客は外へ避難して無事だった。


 1月4日といえば学校はまだ冬休み中である。今週いっぱいは休みという会社も多いだろう。そういうわけでホテルは満室だったのである。おそらくお正月特別料金になっていたはずでホテルにとってもかき入れ時である。その満室の31カップルをこの火事は襲ったのだ。

 オレはまだゼニのない20代前半の頃、よくラブホテルを使った。恋人とクルマで旅行するとき、全国津々浦々にあるラブホテルは実に便利だったのである。長野から志賀高原の方向に向かってクルマを走らせた国道沿いにエールフランスというラブホテルがあった。軽井沢から西に向かって追分けを過ぎたあたりにはホテル街があった。知らない土地でも空港の近くにはなぜかホテル街があった。高速道路のIC周辺にもラブホテルが多く、オレはそれを勝手に「ラブホの法則」と命名していたのである。田舎に行くと一泊5000円程度で泊まれることも多く、貧乏旅行には大いに役立ったのである。

 結婚してからも子どもがいないうちは時々泊まっていた。高級なホテルばかり泊まるとゼニが掛かるので、国民宿舎や安いペンションに泊まったり、ラブホテルに泊まったりしたのである。そういうところにはたいていHなビデオがあって、ついつい二人でそれを鑑賞したりしたのである。バスルームも広くて快適で、オレはこのラブホテルというものを日本文化が生み出した世界に誇れるアイテムだと思っている。しかし、オレのように正しく恋人や夫婦と利用してきた人間はもしかしたら少数派かも知れないのだ。世間には自分の住む家で抱き合うことのできない不幸なカップルが多数存在する。いわゆる「不倫カップル」というヤツである。(もっともお互いの家に不倫相手を連れ込む困ったチャンもいないこともないわけだが。)そうした不倫カップルにとって、ラブホテルという場所が日本にたくさん存在することは彼らの交際をかなりアシストしているのである。もしも日本にこのラブホテルというものが存在しなかったら、不倫や援助交際ということはかなり困難な行為だったような気がするのだ。

 あの12年前の阪神大震災の時も、震災の朝をラブホテルで迎えた多くのカップルがいた。ラブホテルというものは一般的に安普請であり、そのために多くの阪神間のラブホテルは倒壊した。出張と信じていた夫が、ラブホテルの一室で見知らぬ女と一緒に押しつぶされて死んでいたという事実を知った時、彼の妻はどれほどショックを受けただろうか。そのような悲劇はあの日、無数に存在したのである。

 ラブホテルは客の料金踏み倒しを防ぐために、たいてい客室が集中管理で施錠されるようになっている。料金を払ってから解錠されて外に出られるのである。今回の火事の場合、死亡した二人はドア付近で倒れていて、しかもそのドアは施錠されたままだったという。逃げようとした二人はもしかしたらこのドアが開かなかったために逃げられなかったのではないか。このラブホテルは火事になった時にすべての部屋のカギを解錠するという仕組みになっていなかったのではないか。オレはそのような状況を想像してしまう。もしもカギが開かなかったのだとすれば、それはホテル側の重大な過失であり、ある意味殺人だ。ラブホテルの狭い客室で火事になった場合、すぐに煙に巻かれて意識を失うはずである。一刻も早く避難しないといけないのにカギが開かなかったのだとすれば、これはホテルの側の管理責任を問われることになるだろう。

 もちろんホテルにも言い分はあるかも知れない。火事の原因はおそらくたばこの火の不始末だろう。部屋に火の気はないはずだ。客の不注意で起きた火事であるなら、その客が死亡するのもある意味自己責任だという主張も行えるかも知れない。多くの犠牲者を出したあのホテルニュージャパンの火災の原因は宿泊客(死亡)のタバコの火の不始末だったと言われる。ニュージャパン支配人の横井英樹は確かその宿泊客相手に損害賠償請求の訴訟を起こしていたはずである。オレは非喫煙者なので、タバコによる失火の場合は損害賠償させるべきだと思っている。しかし、ホテルはちゃんとスプリンクラーなどの設備で火災を防ぐように手だてすべきだと消防法で定められているわけで、今の日本の法律では失火の原因となった行為は処罰されずに消防設備が不十分だったホテル側が処罰の対象となる。今回のラブホテル火災の場合、ホテルニュー京浜の消防設備はどうだったのだろうか。

 ラブホテルの火事という単なる三面記事からみなさんはこのようなことを考えただろうか。物事を深く考えるとはこういうことである。どうか参考にして欲しい。そしてオレと一緒に今回の火事で不幸にも犠牲になったカップルの冥福を祈って欲しい。もしもこれがラブホテル側の「解錠し忘れ」による悲劇であったのなら、オレはそんな醜い金儲け主義のラブホテルを断じて許せない。


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