江草 乗の言いたい放題
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2006年08月20日(日) 看守と囚人の癒着を防ぐ方法教えます!        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

 刑務所の看守や拘置所の刑務官にとって、収容されてる犯罪者が例えば暴力団の組長だった場合、どのように接すればいいのだろうか。次のようなニュースを読んだ。

<刑務官収賄容疑で逮捕へ 組長と癒着常態化 大阪府警 乗用車や旅行代金>
 大阪拘置所(大阪市都島区)の刑務官(37)が2年前に恐喝未遂事件で拘置中だった山口組系組長(66)に拘置所内での処遇で便宜を図り、見返りに乗用車や旅行代金を受け取っていた疑いが強まり、大阪府警捜査2課は19日、収賄容疑でこの刑務官の取り調べを始めた。組長や組幹部らからも贈賄容疑で事情聴取を開始。容疑が固まり次第、逮捕する方針。この刑務官については、拘置所内で組長ら暴力団関係者との癒着が恒常化していたといい、府警は刑務官や組関係者を追及し、癒着の全容解明を目指す。
 調べや関係者の話によると、刑務官は平成16年7月、大阪拘置所に起訴拘置中だった組長に、外部との連絡など、禁止されていた行為を見逃すといった便宜を図り、その謝礼として、組長の知人名義の国産乗用車を譲り受けたり、東京ディズニーリゾート(千葉県浦安市)などへの家族旅行の旅費を肩代わりしてもらうなどの賄賂(わいろ)を受け取った疑いが持たれている。組長は山口組で「直参」と呼ばれる2次団体の組長。16年6月、自身が治療を受けた歯科医に「まだ歯が痛い、絶対許さんぞ」「今までの治療費を返せ」などと脅した恐喝未遂容疑で逮捕、起訴され、翌7月上旬から保釈されるまでの約1カ月間、同拘置所で拘置された。組長は接見が禁止され、拘置所から手紙を送付することも禁じられていたが、刑務官は組長の依頼で、不正に手紙を送信する通称「ハト行為」などを行い、外部との連絡に便宜を図ったとみられるという。保釈から約2カ月後の同年10月に、組長の知人女性が所有していた国産乗用車が刑務官の名義に変更され、刑務官は通勤などに使用していた。さらに組長は関係者に対し、「刑務官に世話になったので、旅行代金として100万円を渡した」と話していたという。


 囚人が私物を刑務所内に持ち込めるという話はこれまでに何度か聞いたことがある。携帯電話を持ち込んで使っていたとか、いったいどうやってそんなことが・・・と疑問にも思ったわけだが、こういうふうに報道されるとすべて謎が解ける。囚人も未決囚も、ヤクザの組長ともなればそれなりの待遇が与えられ、便宜を図った刑務官にはそれなりの謝礼が与えられるのである。

事件が発覚した8月19日早朝、この37歳刑務官の自宅近くでは、任意同行を求めるために捜査員が張り込んでいたが、刑務官は組長からもらった高級乗用車で逃亡、追跡を受けたが約2キロ離れた宝塚市内で中央分離帯に乗り上げて停まったところを逮捕されたのである。いったい何から逃亡しようとしたのだろうか。自分の犯した罪から逃げたかったのか、それともこの世間からそのままおさらばしたかったのか。

 刑務所の中がどのような世界なのか、オレのようなまっとうな人間にとっては知り得ないことである。安部譲二の作品などから想像するしかない。名古屋刑務所で受刑者に対するリンチが常態化していて死者まで出したという事件があったが、そうして看守が絶対的な権力を受刑者に対して振りかざす一方で、すぐに出所できる受刑者がヤクザの組長のようにゼニや影響力を持つ存在の場合、看守や刑務官の立場は微妙なものとなる。つまり、相手の要求に従わなかったら後で何があるかわからないが、要求に応えてやれば甘い汁を吸うことができるということである。

 そこでオレが不思議に思うのは、収容されている囚人に対する個人情報がそうやってみんなバレていて、「このお方は恐れ多くも組長様にあらせられるぞ、くれぐれも粗相があってはならぬ・・・」というふうに看守が配慮する可能性があるということなのだ。問題を起こした刑務官や看守は懲戒処分を受けているわけだが、ではそこできっぱりと拒絶できるだけの勇気が持てるだろうか。相手は組長さまなのである。今は看守と囚人の関係でも、外に出れば何の力もない市民と強大な力をバックにしたヤクザの関係に変わるのだ。塀の内と外で力関係がこんなふうに劇的に変化するのに、どうして看守にモラルを求めることが可能なのか。

 もしも規律を徹底させて癒着をなくそうと思ったら、囚人も看守も世間での顔と名前を捨てさせて、つまり塀の外に出ても全く分からないようにするしかないのだ。囚人はすべて番号による管理を徹底し、看守は顔がわからないように全員仮面やマスクをかぶらせる。こうすれば囚人が塀の外で看守に出会っても絶対にわからないのである。いくら看守が囚人を虐待しても、その相手が誰だかわからなければ復讐のやりようがないのである。あるいは看守と囚人が全く接触しないで済むように施設を改造するという方法もある。ちゃんと監視カメラを付けていればいちいち人間が巡回する必要もないからだ。癒着が起きるのは現行のシステムでは絶対に防げない。だったらそんなことが不可能なように仕組みを変えればいいのだ。簡単なことじゃないか。いっそ看守をロボットにしてしまえ。だったらもう心配はないぞ。


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