江草 乗の言いたい放題
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2006年07月11日(火) 若者よデートカーに乗れ!        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

 かつて、自動車のジャンルにはいわゆるデートカーと呼ばれた、若者向けの安価な2ドアクーペの系譜が存在した。古くはセリカ、これはあの連続婦女暴行殺人鬼の大久保清をモデルにしたドラマで北野たけし演じる主人公がセリカLB(リフトバック)に乗っていたことを覚えている。(実際はマツダロータリークーペに乗っていたらしいが、デートカーであることは間違いない)オレが昔から愛用してきたクルマも基本的にはこのデートカーの範疇に入る。

 大学を卒業してオレが買おうと思って候補に上げたのは、ホンダ・プレリュードと日産パルサーEXAだった。どちらもリトラクタブルライトを装備していて、この点灯時にライトがぱかっとカエルの目のように起きあがり、ふだんは格納されているという子供だましのことが嬉しかったのである。リトラクタブルライトこそがスーパーカーの象徴だと思っていたからである。国産車で最初にリトラクタブルライトを搭載したのはトヨタ2000GTだっただろうか。そのあたりだととても若者には買えないような究極の高級車である。それがたかだか200万もしないような価格で売られているチープな、大衆車に毛が生えた程度の見かけだけのスペシャルティー・カーにリトラクタブルライトが搭載されているというだけで、なんだかものすごく贅沢なことのように思えたのである。

 結局資金的な理由でオレはパルサーEXAの方を選んだのだが、そのときに買えなかったホンダ・プレリュードはオレにとって永遠のあこがれとなった。地を這うように低く構えたボンネットフードは、座高が低くて前がよく見えないオレにも好都合だったし、まぎれもなく当時の若者の最大の人気を集めていたのである。トヨタからはレビン、トレノが発売されていた。日産にはシルビアがあった。後にプレリュードの王座をシルビアが奪うことになる。それよりもちょっと贅沢な若者はマツダRX−7や日産フェアレディを買った。とにかく若者のデートカーの定番は2ドアクーペ、そしてそれよりもややプアーな層は3ドアハッチバックのファミリアXGとかスターレットとかパルサーとかミラージュに乗っていたのである。これらは今で言うとコンパクトカークラスだ。

 デートの時は二人が快適に乗れたらそれでいい。後部座席はただの荷物置き場だが、かといって後部座席のないユーノスロードスターやMR2は困る。シートが後ろに倒せないからだ。なぜデートカーのシートが後ろに倒れないといけないかは、ちょっと考えればすぐにわかるだろう。プアーな若者たちにとって、時にそのクルマは動くラブホテルとなり、そのまま朝まで過ごす宿となり、事故の時はそのままあの世に行く棺桶にもなったのだ。ファミリアXGのセールスポイントが「フルフラットシート」だったことからもそれはよくわかる。平らにしたシートで一体カップルたちは何をしようとしていたんだ。クルマを停めて七並べでもするつもりだったのか馬鹿野郎。

 それがいつからだろうか。若者は就職して最初に所有するマイカーとして、このようなデートカーを選ばなくなったのである。ランドクルーザーとかパジェロとかXトレイルとか、巨大なRV車をいきなり買ったり、エルグランドやアルファードというワンボックスカーを買うようになったのだ。荷物もたいして積めず、乗車定員も少なく、そのわりには高価なデートカーは若者の支持を徐々に失い、売れ行き上位ランキングにはワンボックスカーがいくつもランクインするようになってしまったのである。

 オレはこのワンボックスカーというのが嫌いだ。やたら図体がでかくて運転しにくいからだ。慣れればそうでもないわけだが、たまにしか運転しないからなかなか慣れない。ドライバーであるオレを無視して乗員たちは勝手に盛り上がることが多い。ワンボックスカーとはつまり、ドライバーの幸福を犠牲にして他の乗員が快適に楽しく過ごせることを意図して作られたクルマなのである。

 このような若者の趣味嗜好の変化を自動車メーカーもすばやくキャッチして、そのカタログラインナップから次々とデートカーは消えていったのである。オレが今所有している三菱FTOは2000年8月に生産が打ち切られた。オレが日常の足にしてるのが、その生産終了直前に登録された最終型のFTOである。もう代わりはないから大切に乗らないといけない。そんなオレが次に買うデートカーとして候補に入れていたトヨタ・セリカがなんと生産中止という報道を知ってオレは大いに驚いたのである。なんということだ。絶版車好みのオレの血が騒ぐのである。ここは無理してセリカを手に入れるべきだろうか。

 前にも少しためらったためにいすゞPAネロを入手し損ねている。しかし、FTOが健在なのに今ここでセリカを買わなければならない必然性などどこにもないのである。もしも買ったとしてもFTOと同じような用途にしか使えないのなら全く意味がないのである。ということは買えないということなのである。いきなりFTOを廃車にするわけにもいかないし。都会で二台分の駐車場を確保して二台分の税金や保険を払のにいったいどれほどの経費が掛かるかわかってるのか?よほどの大金持ちでないと現実には無理なのである。クルマは所有するだけでゼニが掛かる。車検を通すにはお金を払わないといけないのだ。

 多くの自動車メーカーがデートカーの開発には見向きもしなくなり、恋人たちは軽自動車の狭すぎる車内で身体の向きや姿勢を工夫して無理にいちゃつくという若者らしい工夫をせず、自動車メーカーの陰謀に乗せられてなんでもできるでかいクルマを買う羽目になり、エルグランドのような巨大なワンボックスカーが逆に人気を集めるようになってしまったのである。
 もはやデートカーに乗るのが恥ずかしいような年齢のオッサンであるオレは、そんな時代の流れを振り返りながら、かつて所有したりすれ違ったり、友人から借りて運転させてもらったり、レンタカーとして借りて運転したりしたいくつものクルマのことを思い出していた。


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