江草 乗の言いたい放題
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2005年07月09日(土) アスベスト、今頃騒いでも手遅れだぜ!        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

 厚労省が業務によるアスベスト(石綿)関連病の患者に対する労災認定基準を制定したのは1978年、30年近くも前のことである。その当時からすでに危険は認識されていたのである。しかし、この被害が出るまでには長い年月が掛かる。今回クボタが公表したことであわてて他社も公表を始めたのだが、死者数はどんどん増えていく。問題はなぜ今までその数字を隠してきたのかということである。そんなこととっくにわかっていたことだ。実はみんなで隠していたのをクボタが発表したので慌てて公表し始めたというのが真相じゃないのかな。

 オレが衝撃を受けたのは、夫の作業服を洗濯し続けた工場従業員の妻が中皮腫で亡くなったという記事だった。家事労働の中で毎日毒を吸引していたわけである。なんという悲劇だろう。厚労省は今回の被害者の多さに驚いて石綿関連企業の立ち入り調査に乗り出したのだが、調べれば調べるほど増えるに決まってる。このような事態に至ったのは、官僚どもの「仕事をしない」体質ゆえである。輸入血液製剤がHIVウイルスに汚染されていた事件と本質的には同じなのだ。

 とっくの昔にわかっていた石綿の健康被害を、なぜ注意深く調べようとする人がお役所にいなかったのか。監督官庁ならばそれは当然の仕事だろう。悪性胸膜中皮腫の患者の中には「子供のころ、母親と工場へよく遊びに行っていた女性が30代で発症」という悲劇もある。そんな先のことなど予測も出来ないし、またそんな昔のことが自分の肉体を破壊するなんてことも想像の外にある。

 そんなに危険なアスベストは「原則禁止」であって「全面禁止」ではなかった。製造や譲渡が全面禁止になるのは2008年から、つまりまだ3年も先なのである。それまではアスベストはじゃんじゃん作ってもよいのである。(しかし、作ってしまった後はどうなるのだろうか。廃棄すること自体が危険なのになあ。)代替製品がまだ開発されていないものも多い。禁止までに2008年という余裕を持たせたのは、その年までに画期的な代用品が発明されることを期待しているからでもあるし、代用品ができあがるにはまだ3年くらいは掛かるという意味でもある。さっき証券会社の取引画面で確かめると、アスベスト関連企業の中には大幅に値下がりしてるものが多かった。オレが実は一番知りたかったのは、企業への影響と株価動向である。


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