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| 2005年10月12日(水) ■ |
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| お嫌いですか? |
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阪神がセ・リーグ優勝を決めた次の日だったと思う。仕事先の店舗で、関係者3人が野球の話をしていた。優勝のおかげで新聞の発注量が並みではなく、陳列するのに1時間ほどかかったとか。野球で仕事が大変になる。その中の一人がぼやいた。「だから、オレ野球嫌いやわ」。すると別の人が「オレもプロはあんまりや。でも、高校野球は好きや」。残りの一人も、「○○さんもですか!僕もなんですよ〜。地元の高校が出たら燃えますよね〜」。「そうそう、でも、地元の学校が負けたら全然見いひんようになるなあ」、野球嫌いの人を取り残して二人は盛り上がり始めた。ところが、野球嫌いの人はこう言って空気を切り裂いた。「高校野球なんて特に嫌いや。大嫌い。だいたい雰囲気がやあ…」とあれこれ語り始めた。高校野球好きの2人は、「そうかあ?高校野球おもろいやん」と独り言のように言うだけ。私はいたたまれなくなった。
久しぶりに目の前で露骨な高校野球批判をされた。人それぞれが持っている価値観の尊重、それが大人にプライベートにはあるように思うだから、好きなもの同士が集まればいいので、嫌いな人の声を聞く必要が久しくなかった。あらためて、嫌いな人もいるんだと痛感。
最後に、「高校野球が嫌い」を聞いたのは、高校生のときだった。放課後どこかの部屋で友人数人と先生(とにかく担任ではない誰か。担任は高校野球が好きだった)と話をしていたときのこと。私は、自分が高校野球が好きなことを話したのだが、その時の先生がポツリとひと言。「僕は、嫌いやわ…」。若い私にしては冷静に、「なんで嫌いなんですか?どこをどう直せば好きになりますか?」。まるで終焉を迎えつつあるカップルにようだ。先生は、「ベンチの中に大人がいるのが気にイラン。サインとか出すやろ。大人の指示に従うだけで何が高校野球や」と熱く語ってくれた。これにはひとつふたつ反論したかったが、ま、それが目的ではない。当時の私にして冷静だった。ベンチに大人がいない野球を観てみたいと思ったのもあるけど。
今日、テレビで「吹奏楽の旅2005」を見た。日々の鍛錬とか感動とか涙がやはりここにもある。いいもんだ。が、画面を見ていてふと思った。コンクールの指揮って先生がするんですね。高校野球以上に大人がいるじゃないか。先生、もちろんお嫌いですよね(笑)。
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