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あるこのつれづれ野球日記
あるこ
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2003年03月11日(火)
B面 東山の夏


 先日の練習試合、猛烈なあられをものともせず、スコアをつけておられる女性がいたので声をかけてみた。小柄で穏やかそうなその女性は、相手校の父兄さん。試合のたびにスコアをつけられているとのこと。挫折者としてはただただ敬意を払うばかり。

 息子さんの高校入学を機にスコアをつけ始めたそうだが、お父さんが仕事等で見れないときに、どういう試合だったか教えてあげるためにも役立ててるのだという。元々野球が好きで、「最近は大学野球もおもしろくて」という父兄さんに私は親近感を覚えた。もっと話してみようと、取材体勢に入った。すると、こんな話が出てきた。

 今年の夏の京都大会はおもしろかったね。特に準決勝以降。東山の試合、見せてもらったんたけど、ハラハラして、ドキドキして、なんていうか楽しくて…。ああ、ここ(奈良県)でも中継映るんよ。このところはずっと見てて、京都はいつも面白い試合ですよね。

 球場で見てたら、もっとゾクゾクしましたよ。
 そう言おうとしてぐっと言葉を飲み込んだ。今は、自分の言葉を伝えるより、この父兄さんの言葉を聞くことの方が大事だと思った。

 甲子園でもすごい試合やったね。そのときのメンバーが3人、残ってるんですよね。

 父兄さん言葉に私は、その3人の名前をあげ、「今日も出てますよ」と言った。すると、父兄さんはおもむろに今夏の「甲子園の星」を取り出し、確認した。すごい、用意周到や。ものはついでにと、今回、東山と対戦することについての反応や感想を聞いてみた。父兄さんサイドは、「うそやろ。ほんまに?!それもここまで(ご本人は「こんな山の中まで」とおっしゃっていたけど)来てくれるの」という驚きと戸惑い。選手にも甲子園出場校とやることに驚きがあったよう。これまで、対戦相手のすごさにびっくりして、こういう戸惑いや驚きをみせる父兄さんを見ていた。それが今回逆の立場になったのだ。私はそれに驚き、戸惑った。

 客観的というと語弊があるが、東山の対戦相手となる学校の関係者やその学校を応援している人から見る東山のイメージや感想というものをもっと知りたいなと思った。


追伸:話を聞く際、「じゃあ、親御さんの野球好きが息子さんい影響して、野球を始められたということですか?」と聞いた。けど、父兄さんからは明確な答えが返ってこなかった。そりゃそうだ。これはすごく答えにくい質問だ。「はい、私の影響です」なんて堂々と言ってのけてしまう人はそうそういない。もっと具体的に、「小さい頃、一緒に野球を見に行かれたりしたんですか?」とか「初めてキャッチボールされたのはいつですか?」とか「野球チームには息子さんが入りたいと言ったんですか?」とかそういう路線でいった方がよかったかもしれない。一つ、勉強になった。