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あるこのつれづれ野球日記
あるこ
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2002年04月04日(木)
何てったって学ラン♪

 仕事がダルい。とにかくダルい。バスで片道40分という脅威の通勤時間の上、人が多すぎて、定時通りにバス停に行っても、最低2本は見送らねばならない。おかげで今日は、いつもより早めに家を出たにもかかわらず、遅刻した。

 職員の段取りが悪く仕事が進まない。指示が一転二転する。そのたび、ささいなことで振り回される日々。イライラする。これで時給800円?そりゃないよ、せめて交通費は全額保証にしてえや。

 というわけで、最近の私は眠いかイライラしているかどちらかだ。そんな気怠い帰宅途中、出会ってしまった。学ランの高校球児。

 気持ちが、波が引いていくかのごとくおだやかになっていくのが、自分でもわかった。今では、多くの高校でブレザーのカラフルな制服が採用されており、学ランを見ることも少なくなってきた。一瞬、そのとき、その場だけ、90年代前半にタイムスリップしたかのようだった。


 電車に乗って最寄り駅に到着し、ドアが開いた。事前にドアが開く側を知っていた私は、そこにポジションを取ったいた。1分1秒でも早く仕事から離れたい、家に帰りたい。

 案の定、一番にホームに降りたったのは私だった。アスファルトに足を一歩踏み入れ、ふと階段の方に目をやると、そこにいたのが彼だった。

 ホームの壁際に軽くもたれ、うつむいて誰かを待っているようだった。詰め襟の入っていない真っ黒の学ラン。足元には、直方体の野球バック。もちろん、校名や名前が刺繍されている面をきちんと隠していた。身長は大体170cm前半だと推定する。体は野球選手の割には細い方だった。ポジションにたとえると、セカンドかセンター。打順は2番か6番くらいか。

 顔はよく見えなかったが、肌はすでに小麦色。坊主頭を隠すためか帽子をかぶっていたのだが、おそらくそれは野球部の帽子だ。

 ああ、なんかごっつ90年代!

 今どき、こんな高校球児がいるとは思わなかった。ちょっと感激。その体格、その学ランの着こなし、そのうつむき加減、背中が醸し出す子供と大人の間を彷徨う男の子のアンバランスさ。あと10年若かったら、間違いなく一目惚れコースまっしぐらだ。

 学ランって、男の子を1.5倍魅力的に映すと思う。こんなのエゴなんだけど、学ランと高校球児ってすごくマッチすると思う。90年代半ばから、地元でもパタパタと学ランからブレザーにイメージチェンジする学校が出てきて、当時はそのたびに凹んでいたっけ。

 実際、学ランを着たことないからわからないのだけれど、このブレザーメジャー時代を学ラン世代の男性はどう思っているのだろう。また、学ランの着心地ってどうなんだろうなあ。母校(中学)では、詰め襟をはずす子が多かった。さすがにあれは、犬の首輪みたいでうっとおしそうだ。

 今日の彼を見て、「あーあ、高校も共学にしておけばよかったな」なんて思った。うちの地元の公立高校は、いまだに男の子は学ランだ。