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2022年04月30日(土) ■ |
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フェンスなど作らないことだ。庭は2倍の広さとなる |
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映画「エジソンズ・ゲーム」(アルフォンソ・ゴメス=レホン監督)から。 「原題:The Current War」(電流戦争)を、 わざわざ「エジソンズ・ゲーム」にした意図は何だったのか、 ちょっと気になるところではあるが、意外と面白かった。 私のお気に入りは「シカゴ万博会場で2人が出くわすシーン。 電力送電システムをめぐって繰り広げたビジネスバトル=電流戦争に、 勝利した側のウェスティングハウスが、エジソンにこう話しかける。 「フェンスは奇妙なものだ。 隣家が作ると家が2つに分かれフェンスは共有に。 問題は片方の家がフェンスを設計し、それを作り、 そのための費用も負担する。だが、もう一軒は無料でフェンスが手に入る」 と、繰り広げられてきた「電流戦争」を例えた。 「君の案を奪ってはいない」と呟きながら、 「解決方法はフェンスの費用を折半にするか、フェンスなど作らないことだ。 庭は2倍の広さとなる、違うか?トム」と投げかけたことだ。 負けたエジソンも「話せてよかった」とその意味を理解した。 「2人は、新しいエネルギーで現代社会を創る」という目的は同じ。 いつまでたっても、フェンス越しにお互いを罵倒するより、 フェンスを取っ払って、大きな世界を創ろうよ、そんな提案にも思えた。 彼らのこういった競争があったからこそ、現代社会がある。 「エジソンは『電流戦争』に敗北後、 キネトグラフ、キネトスコープの特許を取得。 新産業の『映画』を創った」というテロップを見つけた。 こうしてこの作品を観ることができたのも、 エジソンのおかげなんだよなぁ、感謝。
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