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| 2020年08月11日(火) ■ |
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| あんたは火を放ったんだぞ |
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映画「リチャード・ジュエル」(クリント・イーストウッド監督)から。 1996年のアトランタ爆破テロ事件で、犯人に仕立てられた主人公が、 常に「法執行官」として人を守るということを念頭においている生き方に 強く心を揺さぶられた。 真犯人も捕まって25年経った今でも、彼を疑っている人がいることに、 クリント・イーストウッド監督は嘆き、これを映画にして 彼の汚名返上・名誉回復を図ったことにも敬意を評したい。 「個人を称える役目は名誉なことだ」が監督の言葉だ。 さて、作品で心に残ったシーンは、根拠も証拠のない段階で、 他紙をすっぱ抜いたと大喜びした女性記者が務める新聞社に、 主人公と弁護士が乗り込み、怒鳴りつける。 それに対して「事実を伝える、それが私の責任よ」と彼女、 「あんたは火を放ったんだぞ。彼の生活を破壊した。 謝罪すべきだぞ」と弁護士。 大騒ぎとなる話、誹謗中傷の類は、ほとんどフェイク情報で、 発した人は、その後の展開にはあまり興味を示さない。 ほとんど責任を感じることなく、面白がってニヤニヤすることも多い。 だから、今回の弁護士の発言に、大きく頷いてメモをした。 本当の放火犯なら逮捕され、社会の制裁を受けるが、 フェイク情報の放火犯は、何も制裁を受けることはない。 だから、ネット被害がなくならないんだろうなぁ。
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