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2019年03月06日(水)
楽しむのではなくて、面白がることよ

書籍「一切なりゆき」(樹木希林著・文春新書刊・215頁)から。
久しぶりに、半身浴をしながら、一気に読み終えた一冊。
第1章「生きること」にこんなフレーズが紹介されていた。
「楽しむのではなくて、面白がることよ。
楽しむというのは、客観的でしょう。中に入って面白がるの。
面白がらなきゃ、やっていけないもの、この世の中。」
(「全身ガン 俳優・樹木希林の死生観」(2017年5月))
この表現を読むまで、私の判断基準としている「ものごとのランク」は、
「詳しい」より「好き」、「好き」より「楽しい」。
「だから、どんなに詳しい人でも、楽しんでいる人には勝てない」
そんなことを「論語」を紹介しながら書いてきた。
しかし、もっと上のレベルがあった。それが「面白がる」。
「面白がる」は、一緒になって行動することで生まれる感覚だから、
バカバカしいことでも「面白がる」、真面目なことでも「面白がる」、
「どうやったら、面白くなるか」を真剣に考えるから「面白い」。
「詳しいより好き。好きより楽しい。そして、楽しいより面白い」
この発想は、さすがに孔子の書いた「論語」にも出てこないな。
やっぱり「樹木希林さん」は、孔子より凄いのかもなぁ。

P.S. (出典「論語」)
これを知るはこれを好む者に如かず。
これを好む者はこれを楽しむ者に如かず。
(知っているというのは好むのには及ばない。
好むというのは楽しむのには及ばない)