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| 2017年03月01日(水) ■ |
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| 理由のない尾行とは、互いの人生、情熱、意思を知ること |
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映画「二重生活」(岸善幸監督)から。 「何カ月か前から,街なかで見知らぬ他人の後をつけるのが 習慣になった。後をつけるのが面白いからで、 相手に興味を持ったからではない」の一文で始まるこの作品、 作品全体が、哲学科の大学院生の論文らしい展開だった。 スタートは、リリー・フランキーさん演ずる教授の発する、 「100人にアンケートをとるというのは、 社会学や心理学の研究方法ですね」というアドバイス。 多くの人の意見をまとめるだけでは、哲学科の論文ではない。 この助言になるほどな、と頷きながら、では?と感じたところ、 「理由のない尾行」を提案され、主人公の奇怪な行動が始まる。 作品中、ハラハラドキドキしながらも、この「尾行」を、 彼女がどう論文に纏めるか、気になって仕方がなかった。 ラストで、完成した論文が一部紹介され、こう定義している。 「理由のない尾行とは、他人の場所と立場に身をおくこと、 自分を他人に置き換えること。 すなわち、互いの人生、情熱、意思を知ること。 それは人間が人間にとって、かけがえのない存在となる、 おそらく唯一の道ではないだろうか。哲学専攻 白石珠」 実は、私の興味関心はまだ続く。 この論文を仕上げた彼女の行動の変化が気になっている。 今頃、どんな生活をしているんだろうなぁ。
P.S.論文の題目は「現代日本における実存とは何か」
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