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| 2016年03月27日(日) ■ |
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| 香水の匂いがプンプン、何種類も混ぜるのは悪趣味よ |
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映画「クロワッサンで朝食を」(イルマル・ラーグ監督)から。 原題は「Une Estonienne a Paris」 直訳は「エストニア人は、パリを持っています」 これが、どう翻訳したら「クロワッサンで朝食を」になるのか、 映画「ティファニーで朝食を」と比較してしまった自分が、 ちょっぴり可笑しかったが、観たくなる邦題だと感心した。 気難しい老女フリーダ役を、大女優・ジャンヌ・モローが演じ、 その存在感は、やはり他を圧倒していた。 何気ないシーンだが、香りに関することはなるほど・・だった。 物語前半、家政婦のアンヌがサンプルの香水を何種類か試し帰宅、 その彼女とすれ違いざまに、サラッと指摘する。 「香水の匂いがプンプン、何種類も混ぜるのは悪趣味よ」。 さらに、ラストシーン。 愛人、ステファンが、フリーダを心配して軽く抱きしめたら、 かすかな残り香から、ステファンとアンヌの関係に気付き、 「アンヌと寝たわね。でもいいの、なぜ行かせたの?」と呟く。 この2つの香りのメモは、単なる金持ちの気難しい女性ではなく、 節々に、心優しい場面を発見し、嬉しくなった。 「本物のクロワッサンは、スーパーじゃなくパン屋で買うのよ。 美味しいクロワッサンと紅茶。朝目覚めるにはこの二つが必要なの」 この表現がフランスらしいなぁ、と思いながらメモを眺めた。 邦画「小さいおうち」でも感じた「家政婦」(女中)の役割って、 私が考えていた以上だなぁ、きっと。
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