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| 2016年02月12日(金) ■ |
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| 映画は「プロデューサー」がいないと生まれない |
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講師「石塚慶生」氏。(松竹映画・チーフプロデューサー) 演題「映画プロデューサーという仕事」から。 映画の責任者といえば「監督」、という先入観があるが、 最初の企画段階から、完成後の宣伝まで携わっているのは、 「小津安二郎・木下恵介・山田洋次」に代表される監督ではなく、 プロデューサーだと理解できた、貴重な講演会だった。 「松竹」という映画会社の方針に合わせながら、 「どういう映画をつくったらいいのか?」を企画し、 さらに、そのストーリーをイメージしながら、脚本を作る。 原作があろうがなかろうが、基本的な2時間に収める作業は、 「骨子は、選び、捨てる作業」と言い切った。 それから、会社のOK(稟議の決済を通過して)を受け、 はじめて「実行部隊」と言われる、「監督」を中心に、 キャスト、スタッフの選定に入るらしい。 もちろん並行して、スポンサー探しの営業活動や、 収支シミュレーションなどの調整なども行い、ようやく撮影。 撮影後は「編集関係者」と、最後の仕上げ。 さらには、完成後の「宣伝活動」まで、一手に引き受ける。 映画のすべての流れを管理するのは、プロデューサーだった。 だから「映画は『プロデューサー』がいないと生まれない」を 気になる一言に残したいと思う。 これだけの仕事をしているのに、どうして映画という世界は、 監督がクローズアップされるのだろう。まったく不思議だ世界だな。
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