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| 2014年04月03日(木) ■ |
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| 監督、これレール敷いて撮っていい?その方が絶対いいって。 |
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映画「キツツキと雨」(沖田修一監督)から。 山の中のフィルムコミッションって感じで、 今まで映画にはまったく関係なかった一般人と、 映画関係者がコミュニケーションを通じて、お互いが成長していく。 そんな大雑把な展開に、ラストシーンもほぼ予想できてしまった。 だから私の関心は、映画撮影スタッフの心の動きになってしまった。 撮影当初、しっかりとした指示が出せなかった監督に対して、 不貞腐れていたスタッフも、少しずつ自信をつけ始めた監督に、 プラスのアドバイスをおくるようになる。 「監督、ひとり、隊長みたい人、いたらいいんじゃないですか」とか 「監督、これさ、レール敷いて撮っていい?その方が絶対いいって」 けっこう気に入ったシーンとなった。 さらに、ベテラン大物俳優さんにも、何度もダメだしをし、 周りの信頼を勝ち取っていった気がする。 ラストカットの撮影シーンも、自分の意思で「待つこと」を決定し、 空が一瞬晴れると確信したところで、カメラスタッフに 「やるの? やんないの?」と訊かれ、今までで一番大きな声で 「やるに決まっているでしょう」と叫ぶ。 人間って、自信がつくとこんなにも変わるものなのか、と感じながら、 それを育てたのは、周りの大人なんだよなぁ、と嬉しくもあった。 「お〜い、頑張れよ、若いの」ってフレーズ、短いけどいいなぁ。
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