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| 2014年03月01日(土) ■ |
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| 全員を好きだってことは、誰も好きじゃねぇってことだ。 |
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書籍「十二国記(魔性の子)」 (小野不由美著・新潮文庫刊・491頁)から。 「十二国記」の物語がはじめて読者に提示された作品だが、 その世界観・スケールの大きさに、驚くばかりである。 しかし、読んでない人にはまったくわからず、意味不明。 だからこそ、未読者にもわかる一言を選んでみた。 自分が存在すること原因で、同じ中学校の生徒が、 次々と殺されていくのを悩む、主人公。 同級生みんなに助かって欲しい、と呟く彼に、 担任の先生は、やや興奮気味に諭す。 「誰だって全部の人間に良くしてやれるもんならそうしたいさ。 しかし、順番を決めなきゃいけないときもあるんだよ。 全員を好きだってことは、誰も好きじゃねぇってことだ」 みんなに愛されたいって願望は、人間なら誰にでもある。 しかし、そんなことは不可能だから、こう言ったのだろう。 言い方を変えれは、いろいろな場面で応用できる。 「どこ行きたい?」「どこでも」という会話があったら、 「どこでもいいってことは、どこにも行きたくないってことだ」 「なにを食べたい?」「なんでも」という会話があったら、 「なんでもいいってことは、何も食べたくないってことだ」 こんな会話してませんか?
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