
|
 |
| 2013年12月09日(月) ■ |
 |
| 礼なら、父に |
 |
映画「フィッシュストーリー」(中村義洋監督)から。 伊坂幸太郎さんの同名小説の映画化であるが、 場面設定も違うシーンが多く、最初ちょっと戸惑ったのは本音。 もちろん原作をそのまま映像化する場合もあるし、 今回のように、根底に流れる考え方は崩さず、 監督や脚本家など、映画スタッフにより変える場合もある。 どちらもありだと思うし、原作者が納得してくれればいいのだろう。 私は、原作がある場合、最初に図書館で本を借りて読む。 そして、じっくり読み終えてから、映画観るタイプなので、 この文字が、映像になるとどう変わるのか、 原作でメモした台詞が、映画でも使われているかな?などという ちょっとオタクっぽい鑑賞の仕方をしているのも事実である。 「風が吹けば桶屋が儲かる」的な物語で、偶然が重ならないと 繋がっていかない展開の中、大事な役割は「正義の味方」の出現。 小説では「ハイ・ジャック」、映画では「シー・ジャック」をやっつける役、 彼がいなければ、この物語は続いていかないのだが、もっと面白いのは、 その「正義の味方」を育てた父親がいたから・・という視点。 それを思い出すのは、正義の味方が事件解決の後、呟く台詞であろう。 「礼なら、父に」 (書籍では、最終的に世界を救った女性が呟く。 「お礼は、その人のお父さんに」) 世の中に起きていることは、すべて多くの人が関わっていることを この作品で、再認識する事になる。(笑) この映画を観ることが出来たのも、伊坂幸太郎さんを育てた親がいたからだな。
|
|