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| 2013年07月11日(木) ■ |
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| 子どもって説明する言葉を持ってないだけで・・ |
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映画「うさぎドロップ」(SABU監督)から。 何かの縁で、小さい子どもを若い青年がひとりで必死に育てる、 そんな作品設定は、洋画・邦画を問わず、今までに何度もあったし、 たぶん、これからも同じような設定で生まれることだろう。 しかし、松山ケンイチさん・芦田愛菜さんのコンビは、 私の心を、予想以上に揺さぶった、と言ってもいい。 勢いだけで突っ走る青年の「強情」は、時に「不器用」だけが目立ち、 他人の意見を受け入れない、そんな姿勢・態度になるものだが、 今回は、他人に相談したり、同じ世代の意見を聞き入れることで、 子育てのヒントを掴んでいく。 それまでとはあまりに違う生活に悩み、職場の女性に訊ねる。 「お子さんのことで、自分が犠牲になってるって思ったことありますか?」 しばらくして、彼女がボソッと呟く。「子どもの時間も自分の時間だから」 こんな会話のひとつにも、妙に納得して感心していたら、 「なに? 私、今いいこと言った?」と訊かれ「はい、言いました」と彼。 印象的なシーンである。 さらに、家族のために荷物の集配作業をしている若い父親たちが、 子どもの心について語るシーンは、私のメモが止まらなかった。 「子どもって言葉選んで丁寧に話せば伝わるし、 それで、けっこう難しいこと考えてんだよなぁ」とか 「子どもって説明する言葉を持ってないだけで、 心の中はもう随分複雑になってんだよなぁ」という台詞は、 子育てが終わった私にとって、胸が締め付けられた。 今の若い人たちの子育て、応援したくなった作品である。
P.S. 子ども議会での小学生の質問や提案を聴いていると、 これっていい提案だなぁ、と思うことが多い。 彼らの提案を実現してあげるのが、私たちの仕事なんだよなぁ。
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