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| 2013年04月06日(土) ■ |
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| 子どもが読まなくなったのではない。読まないのは、大人 |
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わが町の町制施行50周年記念事業がスタートした。 今年は、私の予想を上回るイベントが開催されて、 週末はほとんど仕事になるけれど、生涯学習課で この記念事業に関われることを誇りに思いたい。 きっと、何もしなければ絶対に会うことが出来ない著名人とも 立場上、名刺交換をしながら会話をすることもあるのだから。 絵本作家・宮西達也さんとゲストによるギャラリートーク、 今回のゲストは、絵本の出版社では誰もが知っている「ポプラ社」、 代表取締役社長・坂井宏先さんをお招きした。 「ポップコーンを食べてるのを忘れてしまうような楽しい絵本」を 作りたかったと、宮西さんとの出会いを語り、デジタル化に異議を唱え、 「紙の文化、文字の文化を伝えることが大切」と言い切った。 「中国には、絵本文化がないんだよ」と驚きの事実を語ったと思えば 「絵本に国境はない」と名言を残してくれた。 宮西さんが「出版界の現状は?」と質問したところ、 「子どもが読まなくなったのではない。読まないのは、大人」と 強い口調で、その現状を的確に分析してくれたので、 新しく図書館長になった私には、大きなヒントをいただいた気がする。 そんな社長が、自社の社員に薦めているという本のジャンルは、 「詩・絵本・哲学書」。 小説等を否定しているわけではないが、感性や思考を鍛えるのだろうか、 「詩・絵本・哲学書が一番」という経験から得た言葉で締めくくった。 帰り際「ステキ〜」と年配の女性が社長の車に手を振り見送った光景から、 「ロマンスグレー」の言葉がピッタリの男性だったな、と思う。 これからも、どんな人たちに出会えるのか、楽しみは増えるばかりである。
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