DiaryINDEXpastwill


2006年11月07日(火) アントニオ カラヴァッツィ

これから2週間ほど、演奏の仕事がないので、今使っている楽器を楽器メイカーとのところに持っていき、修理、メインテナンスをお願いすることにしました。クリーニング、セットアップ、そして傷がついてしまったところを直していただきます。弾き慣れた楽器がしばらく手元を離れるのはなんだか心もとない(心許ない、漢字ではこう書くのですね。知りませんでした...)ですが、演奏の機会が続いていて、楽器を手放せる機会すらつくることができず、もう5年ほどこのような機会をもてていなかったので、今しなければならないと自分のなかからの突き上げるものに押されて、お願いすることにしました。

メインテナンスなどに関しては、9月の28日に一度訪れて、見積もりをだしていただいていました。今日、お電話をすると、2週間つまり10 Working Daysでしていただけるだろう、ということでしたので、早速伺いました。

「あなたはずいぶん弾きますね...」どうも楽器をみただけでいろいろおわかりになるようでした。

この楽器を修理に出している間、私はそれに代わる楽器をいろいろと試したいと思っています。9月にお店を訪れたときに、すでに6つの楽器に触れさせていただいていました。そのなかで選ばなければならないのなら、ということで、気になった楽器のひとつがイタリア製のもの、アントニオ カラヴァッツィ 1947. (25K) 今日はとりあえずそちらを貸していただくことにしました。

イエローとオレンジの中間系の色で、とてもきれいな楽器。はじめてお店で弾かせていただいたときには、これだけがなんとなく「歌う」キャラクターがあったように感じたので、9月に得た感覚を頼りに、今日はその場では弾かず、貸していただくことにしました。

楽器をケースに入れるときから、なんだかもうほくほくした気持ちになってしまって、つい顔もほころびます。すごく高鳴る気持ちを抑えて、平静を装って車に戻りましたが、なんだか初めてのボーイフレンドとデートをするときのようなものすごいときめきと喜びと興奮を久しぶりに味わっていたような気がします。

自宅に戻り、いざ楽器を弾いてみると、いきなりがっかりでした...。お店で弾いたときには気がつかなかったのですが、下の弦2本と上の弦2本でかなりカラーの違いがあるのです。明るい音色は以前と変わらない印象でしたが、とくに「歌う」というキャラクターも感じられず、その音にはすぐに飽きてしまいました。せっかく貸して頂いたのだから、もう少し弾いてみようか、とがんばりましたが、ブリッジも私には高すぎるので、つい一生懸命弦を押さえようと(press down)してしまい、左腕の手首の内側辺りが痛くなってきてしまいました。感想としては、もういやだ〜、もう弾きたくない!I had enough という気持ちが強くなってしまいましたので、もうここまで。

明日、すぐにでも別の楽器を貸していただきにいきたい!!!と思ったのですが、生徒たちのレッスンがあるのでいけません。この楽器を使って教えることすらいや、という気持ちになっていたので、結局自分の手元の楽器でレッスンをし、木曜日には絶対にこの楽器をお返ししよう、と強く強く思いました。


けい |MAIL

My追加