ぶつぶつ日記
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| 2005年04月03日(日) |
人生のバリエーション |
人は色々な瞬間に、あらためてこの世界の広さや狭さを感じる。 それは、その人によって、色々な瞬間で、 違う人によっては、何にも感じない出来事や瞬間かも知れない。
私が世界の広さを感じるのは、 本やドキュメンタリーの中で、自分と同じ世代のの女性が、 自分とは全く異なる世界に生きていることを知る時。 同じような時代に生まれ、同じ時を過ごしているはずなのに、 その生活があまりにも私の生活とかけ離れている時。
例えば、ボリビアに生まれたリゴベルタ・メンチュウ。 彼女は、私の兄の世代であるのに、 彼女の生活は、貧しさだけではなく、 先住民であるというだけでのあらゆる迫害、 そして、弾圧による家族の死に彩られている。
そして、トレイシー・ローズと言うアイコン。 彼女は私と同じ年。 貧困と飢えすらあるアメリカの階級社会の現実、 両親の離婚と家庭の崩壊・・・。 私が恋愛なんて興味がなかった15歳の頃、 同じ年の彼女は、その体をスクリーンに切り売りし、 ポルノスターに「なるしかなかった」。
世界はなんと広く、なんと残酷か。 見えているものはあまりにも一部で、 同じ時代に生きながら、 そのあまりの共通性のなさに、混乱する。 それもこれも、同じ地球の上の出来事。 今、この一秒に広がる数え切れない人生のバリエーション。
*私の名はリゴベルタ・メンチュウ―マヤ=キチェ族インディオ女性の記録 エリザベス ブルゴス (著) 新潮社
*トレイシー・ローズ 15歳の少女が、いかにして一夜のうちにポルノスターになったのか? トレイシー・ローズ (著),WAVE出版
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