ぶつぶつ日記
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| 2004年03月03日(水) |
目に見える結果を見ること |
イラクに、ムスタファー君という男の子がいる。 極普通の住宅街で、おじさんと一緒にいたムスタファ君の数十メートル先に、 アメリカ軍の爆弾が投下され、おじさんは破片に頭部を直撃され死亡、 ムスタファ君は左脚太腿を負傷し、 一時は左足どころか、命の危険すらあった男の子だ。 彼は幸いにも、1人の日本人ジャーナリストと出会う。 そしてそのジャーナリストは、「たった一人助けても・・。」という思いを持ちながらも、 誰か1人でも助けたい!という気持ちから、 日本国内でムスタファ君支援を始めた。
一時は命すら危ないところまで来ていたムスタファ君の近況が、 最近になってメールで届いた。 まだまだ、何度も手術を受けなければならず、 そのためにはまず、心の傷を癒すことが必要ということだが、 弱弱しく、ベットに横たわり、大きな瞳に悲痛さを湛えていた少年は、 松葉杖をつき、自分の足で学校にも通い始めているという。 メールに添付されてきたムスタファ君の顔は、 以前の病院での写真とは別人のように、 闊達で利発そうなアラブの少年の顔をしていた。 大好きなナカタに会いに日本に来たいと言う。
本当はたくさんのムスタファ君がいて、 その中のたくさんが、私たちのムスタファ君のような幸運に合うこともなく、 手足を失ったり、命を失っているのだろう。 たった一人を救ったことに、私たちは満足してはいけない。 それはわかっていることだけれど、 やはり、目に見える結果が必要なのだとも思う。 自分がこの子を助けたのだ、その手助けが出来たのだ、 と思える結果を見ること。 無駄ではなかったんだ、と思えること。 それがまた、次の支援へと、私たちを向かわせる原動力になると思う。
ゆっくりと、一歩一歩学校に向かうムスタファ君の足取りのように、 不器用でもいい、何かを続けていくこと。 平和を願って。
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