ぶつぶつ日記
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エジ友達(エジプト関係の友達)から2冊の本を借りた。 どちらも書かれたのは私が生まれる前や生まれて間もない頃。 そして残念ながら、今では入手がかなり難しい本だ。 1つはドイッチャーの「非ユダヤ人的ユダヤ人」で、 もう1つはエジプトが誇るノーベル文学賞受賞作家、 ナギーブ・マフフーズの「蜃気楼」 (ちなみに私はカイロ滞在中、彼の自宅のすぐ側に住んでいた。 イスラム原理主義者に襲撃された後、彼の家にはいつも警備の兵士が立っていた)。
イスラエルが建国されてもうずいぶん経ち、 情況は決してその当時と同じではない。 しかし、ユダヤ人として東欧に生まれ、天才的なラビ候補として 重い巻き毛両耳の上にたらして育った少年が、 やがてコスモポリタンなコミュニストとなり、 非ユダヤ人的ユダヤ人として イスラエル側にもアラブ側にも等しく向けられる厳しい目と、 そこから導き出される解決策は、 これを明日誰かが言ったとしても、 全く違和感がない。
そして現代の日本の片隅にはたくさんの、 マニアルで暮らす小説の主人公が生活している。 その成長過程での愛情過多と対人コミュニケーションの欠落、 不器用さと頑固さ。
本当にすごいものは、時代に関係なく色あせない。 そして人間もまた、時代に関係なく、 同じように悩み、苦しみ、喜ぶのかもしれない。
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