ぶつぶつ日記
DiaryINDEX|past|will
| 2002年06月22日(土) |
「私たちはなぜ、難民なの」 |
「私たちはなぜ、難民なの」 「どこにいっても、私はよそ者。」 難民キャンプを出て、少しはましな生活ができるようになると言うのに、 その少女の手紙は後悔と苦渋に満ちていた。 書いたのはパレスチナ人のティーンエイジャー。 彼女たちは、レバノンの難民キャンプで育った。
ずっと借りっぱなしだった、ビデオを観た。 「夢と恐怖の狭間で」。 レバノンとベツレヘムの難民キャンプに住む子供たちが、 メールや手紙で交流し、 2000年5月のイスラエル軍のレバノン南部からの撤退を受け、 国境で鉄条網越しに対面し、 友情を暖めていく姿を追った、ドキュメンタリー映画だ。 13歳のモナと14歳のマナールを中心に、 ストーリーは進んでいく。
ベツレヘムに住むマナールは踊りが大好きで、 学校帰りの制服のまま、イスラエルの監視に石を投げたりする。 レバノンのモナは、まるで詩のように言葉を操る。 「私の夢は鳥になること。最初は蝶々がいいて思ったけど、 あまりに美しすぎて人間に捕まえられて、本に挟まれちゃうから。 鳥になって故郷に飛んでいくの」
映画の冒頭映し出されるキャンプはまるでスラムである。 しかし、彼女たちの家はそれなりにしつらえられ、 暖かな家族との生活は、 一見するとアフリカやアフガン難民の生活よりも、 全然上等に思える。 しかし、彼女たちの生活を追ううちに、 その「難民生活」がどれほど異常なものなのかが、 少しずつクローズアップされる。
マナールは自分のアイデンティティを知るために、 祖父に連れられ出身の村まで行ってみる。 そこには祖父が育った家の外壁がまだ残っていた。 アフリカやアフガンと違って、 内戦の最中なわけじゃない。 故郷に住んでいながら、 どうして彼女は「難民」なんだろう?
鉄条網越しに、肉親を、同じ村の出身者を、 見知らぬ誰かを探し、手を握りあい、抱き合おうとし、 様々なものを交換するパレスチナ人たち。 そして、その大半が女子供と年寄りであるにも関わらず、 警備にあたるイスラエル兵はつねに完全防備である。
「勉強してもどうにもならない。大人になったら夢なんて見ていられないし、 どうして勉強しなくちゃいけないのかと思う。」
「難民キャンプはまるで鳥かご」
「私たちデモをするけど、でも何も変わらなかった。 このままでは、いつかパレスチナ人は爆発しちゃう。 それが怖い。」
平和な時は、あまりに短い。 その時はそれなりの夢を見て、 淡い濃い恋心を抱き、 笑い、踊り、笑顔を見せる子供たちは、 あっという間に大人になる。 大人になっても、鳥かごであることに変わりはなく、 行き場のなさはもっと募る。
どうして、彼女たちは「難民」なんだろう?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「夢と恐怖の狭間で」については、 下記サイトをご覧下さい。
http://www2.mnx.jp/~jyb2774/P-Watch_02_02_06.txt
|