ぶつぶつ日記
DiaryINDEXpastwill


2002年04月12日(金) 杉原さんの抗議

今朝の新聞に、「命のビザ」の杉原千畝さんの奥様とご子息が、
イスラエルに正式に抗議文書を送った、と言う記事があった。
杉原千畝さんは、第2次世界大戦時ナチスドイツの迫害から逃れるために、
日本からの命令を無視して、個人的判断でユダヤ人たちにビザを発給し、
2万人にも及ぶユダヤ人の命を救った。
その人たちの子孫も入れれば、一体何人のユダヤ人を救ったことになるのだろう。

奥様はイスラエルへの抗議書にこう書いている。
「現在の状況を見ると、果たしてあの時2万通のビザを発行したことが
ただしかったのかどうか、わからなくなります。」

なんと悲しいことだろう。
杉原さんのしたことは、絶対に間違っていなかった。
それなのに、そんな悲しいことを、
杉原さんの遺族に思わせるイスラエルの行為。
パレスチナ自治区では、激しい攻撃が続いているため、
遺体の埋葬すらままならず、
国連や、赤十字、あらゆるNGOが自治区に救急車を向かわせようとしても、
イスラエル軍の妨害、発砲に遭い、一歩も入れない状態で、
負傷者は治療も受けられずにどんどん死んでいっていると言う。

昨日翻訳していたアラビア語の記事には、
パレスチナ自治政府要人に対するイスラエルの暗殺作戦について
こう書かれていた。
「イスラエルは、文民機構(つまり軍事部門ではない行政関係)の
要人の暗殺を決めた。
これには、あらゆる規制や基準はない。」
つまり、パレスチナ自治政府に関わっていたが最後、
テロリストとみなして皆殺しにすると言うことか。
そして実際、彼らは全く手段を選ばない。
交差点で信号待ちをしている目的の人物の車を、
アパッチタイプの戦闘機からミサイルを発射して大破させるのだから!
その結果、どうなるか。
子供たちが死ぬ、普通の人たちが傷つく。

シャロンは「テロリストを根絶やしにするまで続ける。」
と言っているが、それは結局「パレスチナ人を全滅させる。」
ことに等しいとは、言いすぎだろうか?
一般のパレスチナ人は、決してテロリストなどではない。
しかし、その極普通のパレスチナ人が、
ある日突然、テロリストにかわることも、また事実なのだ。
なぜなら、彼らは「監視され」、「窃取」され、
「占領」され、「攻撃」され続けているのだから。
そして、ユダヤ人が現在「イスラエル人」と呼ばれているように、
彼らも決して根絶やしになることはない。
国際社会はそれを許さない。
そして結局、今回の自分たちの行いで、
新たな「ユダヤ人差別」が始まろうとしている。
それは、「ユダヤ」を差別する側、攻撃する側だけが問題なのだろうか?

世界には杉原さんの出したビザを受け取った人たち、
そしてそのことによって生まれてきたユダヤの人たちが
何万人もいることだろう。
彼らにこそ、発言して欲しい。
なぜ、自分たちが生きられたのか。
自分たちだけ生きつづけられれば、
それでいいのだろうか?
彼らの良心は、今、どこにあるのだろうか?



colacaco |HomePage

My追加