ぶつぶつ日記
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2001年09月13日(木) アメリカ多発テロ、続き

テロは紛れもない事実であり、尊い人命が多数奪われたことも事実。
今後このようなことが起こらないために、
もちろん犯人、そして黒幕まで、きちんと割り出し
正義のありかを示して欲しいと思う。

【未成熟の報道】
結局のところ、日本のマスコミは全然成熟していない。
アメリカが流す報道の、最もセンセイショナルで
人目を引く部分だけ抜き出し、ただ闇雲に感情を煽るだけだ。
過剰なイスラムバッシングとも取れる日本の現在の報道には、
どうか惑わされないで欲しいと思う。
もしイスラム過激派が首謀犯だったとしても、
「イスラム」で認められている行為ではなく、
単なる野蛮で卑劣な「テロ」行為にしか過ぎない。
イスラムにそう言うものを奨励し、容認する協議があるから、
と言う人もいるが、
キリスト教にも、ユダヤ教にも
自分達を守るためのテロを容認するような一説が、
探せばきっとあるはずだ。
宗教の持つ危険性とは、そういうものだから。

アメリカの報道は、反イスラム的表現は控えており、
「過激派」の部分をクローズアップして報道しているが、
日本の報道は、いかにイスラムが「日本人の」理解しがたい宗教であるか、
いかに「戦闘」と奨励しているか、
見当はずれなことを、全ての原因のように報道している。
今回の根底にあるものを、イスラムの聖戦=ジハードで
片付けようとしている特集には呆れ返った。
日本は国際問題、今一体世界で何が起こっているのか、
一番敏感に嗅ぎ取ろうとするべき報道すら、
そんなことには全く興味がないらしい。
そんな報道を持っていたら、
政治的にも成熟したシステムを作れるはずもない。

イスラム団体が米国在住のムスリムに
献血、医療奉仕への参加を呼びかけていることなど、
どこも放送していない。
そして、12日「にも」11人のパレスチナが
公然と「正義」の名のもとに殺されていることも。
イスラムのジハードを取り立てている報道もあるが、耳を疑う。
一体私たちは、何年間イスラムと言う隣人と付き合ってきたのか。
使いまわしのフレーズを何度使えば良いのか。
残念ながら、日本の報道にはがっかりさせられるばかりである。
そして、日本屈指のアラビストと言われる人たちにも。
彼らはそのくだらない報道を正当化するための
単なるお飾りに成り下がっている。
残念なことだが。


【小さな運動】
私のまわりで時ならぬ家庭不和が勃発している。
原因は今度のテロ事件。
日本人のイスラムに対する知識はあまりにも少なく、そして偏っていて、
それに今回の報道も加わり、
またしてもイスラムに対する印象は地に落ちた。
その中で、少しでもイスラムを身近に感じる家族と、
そうでない家族の間で、意見の対立が起こっているのだ。
相手を説得するのは多分無理。
でも、がんばろう。
テロはテロで、イスラムじゃない。
もし日本人が犯人だったら、どう思うだろうか。
きっと「そんなやつらと一緒にしないで!」
そう思うだろう。
だから、もしまわりにイスラムの人がいたら、
イスラムを非難せず、今回の事件のことだけ聞いてみてください。
きっと、私たちと何ら変わりのない答え、
怒りや悲しみ、がかえってくると思います。
イスラム教徒だって同じなんだ。
そうわかっている私たちが少しずつ、運動をしていこう。
一生かかる運動かもしれないけれど。






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