サッカー観戦日記

2019年12月15日(日) プレミアプレーオフ マリノス−札幌 横浜FC−富山第一

プレミアプレーオフ
横浜F・マリノスユース−北海道コンサドーレ札幌ユース
12月15日 広域公園第一球技場 11時 ピッチ良 晴


マリノス         札幌
−−−ブラ−−石井−−− −−−深道−−湯浅−−−
−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−
津久井−植田−吉尾−松田 木戸−坂下−−本間−大和
池田−小林−−木村−日隈 成瀬−安田−−東−−田中
−−−−−加藤−−−−− −−−−−山本−−−−−



監督:筒井紀章
GK 21 加藤陽向
DF  2 日隈雄作
    5 池田航
    6 小林夏生
   12 木村恵風
MF  8 石井宏育
   11 松田詠太郎
   13 植田啓太
   14 吉尾虹樹
FW 17 ブラウンノア賢信
   23 津久井匠海

GK  1 小澤俊介
DF  3 和田昂士
    4 岩井龍翔司
   24 成田翔紀
MF  7 井出真太郎
   25 中村翼
FW 15 星野創輝

監督:財前恵一
GK  1 山本透衣
DF  2 田中光太
    3 東潤太
    4 安田弐士輝
   20 成瀬護
MF  6 坂下桂悟
    8 本間洋平
   14 木戸柊摩
   18 大和蓮
FW  7 深道也麻人
   11 湯浅歓多

GK 16 逢坂文都
DF  5 菅野紘希
   15 工藤亘平
   19 鈴木雄万
FW  9 小山田凌
   10 小笠原大将
   13 中村颯汰



マリノスはポジショナルフットボールを強く意識したトップチームに準じたスタイル。��植田が下がって組み立てて正確なキックで展開する。両サイドバックは偽サイドバックで�ッ單弔蝋覆襪世韻任覆�一気に前線まで上がりセンターフォワードの位置まで上がる。��吉尾が運べて組み立て��植田としばしば役割を交代させる。�吋屮薀Ε鵐離△卜匹�収まり左足で正確に捌く。��日隈もいい位置に現れ、両サイドハーフを活かし、カウンターを潰す。一方でサイドからのカウンターを許す。
札幌では�汗�瀬が左足でクロスを上げ、2トップの�Э柴察↓�湯浅は屈強で高さもあり、動き出しが良く起点になれる。チームで一番上手いのが��本間で左足一本でコントロールし、運んで正確なパスを振り分ける。全体に上手さではマリノスだが当たり勝てる札幌が中盤で潰しにかかる。
2分マリノスGK㉑加藤、凡ミス。札幌ボレーは外れる。超決定機。マリノスのコーナーに対し体格で優る札幌はゾーンで守る。9分、マリノス�╂舒罅∋廚だ擇辰謄蹈鵐阿論橘漫E験�を読んだいい判断。14分、マリノス�吋屮薀Ε鵐離◆▲撻米發悩限�シュートはブロック。シュートモーションが早い。直後にも�╂舒罎料�やかなスルーパスもオフサイド。札幌はサイドが空いているので�汗�瀬の左クロスなどが効き始める。しかしマリノスも中は堅くマークを外さず高さもある。マリノス��松田右カットインシュート、セーブ。25分、マリノスDFでのパスを札幌カット、�Э柴擦�ら��湯浅へ、シュートはナイスセーブ。37分札幌、�ぐ妥張蹈鵐哀侫�ード、�Э柴士△鮗茲衄瓦韻�けるが切り返してしまいカット。決定機。38分、マリノス、右コーナーキック、��植田の右足にファーヘッド、上に外れる。43分、マリノス��松田、鋭いグラウンダー右クロス、ファーでクリア。左コーナーキックへ。その左コーナーキック、��植田のボールにニアで��木村高いヘッドがさく裂し、1−0とマリノス先制。前半終了。
双方力を発揮したいいゲームではないでしょうか?個性にも違いがあり、全く分からない拮抗したいいゲーム。
だがハーフタイム以降様相が違った。つまり札幌がおかしくなった。いきなりミスから��松田にこぼれキーパーと1対1、セーブ。53分(後半8分)、中でタメてマリノス��松田またもキーパーと1対1、セーブ。56分、��松田、右手切り返しシュートは左に外れる。58分にはマリノス㉓津久井のシュート。これで札幌は��湯浅��坂下→�タ�野��中村。肝は守備のいい�タ�野をボランチに入れて��本間の守備の負担を軽くすることだ。だがチーム全体の歯車が狂いどうにもならない。68分にはキックのいいはずの札幌GK�〇核椶���本間に繋ごうとしてカットされるなどゲーム感覚がおかしいのでは?と思われる点が多々出てくる。更にマリノス左からスルーパス、動き出しの良い�吋屮薀Ε鵐離△�倒されPK。これを自ら蹴るが左のバーに当てて失敗。札幌は69分、�沖�→����をフォワードに入れてフォアチェックに行き、マリノスも78分、㉓津久井→�Г鬚い譴胴兇畊腓Α0聞濟ニ擇廊刈��院ゥ泪螢離垢錬牽喫��│�㉕.札幌は3トップに変更するが最後まで空回り。ロスタイム、マリノスは選手交代と見せかけ、やっぱりないです、などと狡猾な時間稼ぎ。主審もすかさず「1分追加します」。そして��→��と交代し結局1−0でマリノスが勝利しプレミアリーグに昇格した。







まず富山第一の初の高校選手権全国制覇時について触れておきたい。あの時星稜は準決勝で京都橘と対戦した。京都橘は前年度全国準優勝(PK負け準優勝)であり、前回大会得点王の小屋松がいる。この小屋松はスピードと得点センスとテクニックに加え、中盤に下がって決定的パスを出せるという特徴がある。その前年度は仙頭とダブル得点王だったが、ともに引いて受けて決定的パスを出せて得点も出来るという持ち味を活かしあったコンビだった。仙頭が卒業し、小屋松はより自由度を増した。京都橘のフォーメーションは4−4−2で小屋松は下がるFWだ。それに対し星稜のフォーメーションも4−4−2。河崎監督は名ゼネラルマネージャー・タイプだが必ずしも名コーチというわけではない。若いころは石川県でも日本高校選抜を指揮した経験のある金沢桜丘の久下先生の後塵を拝していた。指導力で敵わないなら関西からのサッカー留学や環境整備など学校サイドのバックアップを取り付けゼネラルマネージャーとしての手腕を発揮して、またその頃に久下先生が県立校教師の宿命として転任されたこともあって立場は逆転した、という事情がある。星稜の4−4−2は普通小屋松みたいなタイプにはDFとMFがマークを受け渡して守る。しかしそこまで戦術的に熟成されたチームを作れる力のあるコーチではない。そこでマンマークのスペシャリスト・平田という中盤の選手を小屋松のマークにつけてどこまでも張り付かせた。この策が功を奏し星稜が勝利した。そして決勝である。富山第一には結果的にこの大会得点王になる渡辺(富山大に進学)がいる。フォーメーションは4−2−3−1の1トップ。河崎先生は準決勝で味をしめたのか、この渡辺に平田をまたしてもマンマークさせる策を採る。しかし渡辺は引いて受けるタイプではなく、徹底してバックラインの裏を狙うストライカーである。この選手に中盤の選手をマンマークさせるということは星稜のバックラインが5バック気味になり、1トップの富山第一を見るには余り気味になる。そして星稜の中盤は3枚になり、5−3−2のようで、中盤で数的不利になり、はね返しても次々にこぼれ球を拾われ、猛攻を受け続ける。つまりスタミナを消耗する。さすがにまずいと気づいたのか、ハーフタイムで普通の4−4−2に変更したが、スタミナの消耗は消せない。幸運にも星稜は2点先制したが、富山第一が運動量で優り、後半終盤の猛攻でPKを取り、そして2−2で迎えた延長では富山第一の前に星稜は手も足も出なかった。完全に戦術で富山第一が上回った勝負であり、星稜の采配ミスだったと思う。
が、その後富山第一が5バックを採用した。しかも3−5−2の両サイドが下がった、つまり単なる表記の問題ではなく、本当に5バックの5−3−2という。中盤が不利になるこのフォーメーションの欠点をヨーロッパの最高の指導者ライセンスを持つ大塚さんが理解できないわけはない。この富山第一もテレビでは見ているが、サッカーの戦術というものは生観戦でないとなかなか理解は難しいものがある。そういうわけでこのゲームに足を運んだというわけである。結果的には大当たりだった。


プレミアプレーオフ
横浜FC−富山第一高校
12月15日 広域公園第一球技場 13時30分 ピッチ良 晴

横浜FC         富一
−−−奥村−−佐々木翔− −−−−−−−碓井−−−
−−−−−−−−−−−− −−−吉倉−−−−−−−
佐々木柊小倉−中川−宮原 −広瀬−−高木−−矢崎−
小林−増田−−北田−田畑 真田−丸山牧野吉藤−中園
−−−−−深宮−−−−− −−−−−中村−−−−−



横浜FC 監督:小野信義
GK  1 深宮祐徳
DF  3 北田悠慎
    6 小林佑煕
    8 田畑麟
   36 増田健昇
MF  4 小倉陽太
   10 宮原輝
   11 中川敦瑛
   17 佐々木柊真
FW  7 奥村周太
    9 佐々木翔

控え選手
GK 21 松野凌大
DF  2 花城怜志
    5 蛯名亮太
MF 14 永田亮輔
   28 山崎太新
   30 前田柊
FW 20 堀越拓馬

富山第一 監督:大塚一朗
GK  1 中村純四郎
DF  2 中園享成
    3 吉藤廉
    4 丸山以祐
    5 真田滉大
    6 牧野奏太
MF 10 高木俊希 (Cap.)
   14 広瀬翔一朗
   19 矢崎謙介
FW 11 碓井聖生
   25 吉倉昇空

GK 12 谷中春太朗
DF  7 清水聖己
   16 浦崎廉
MF  8 小森登生
MF 22 伊石侑生
   24 中川晟
FW 20 高橋駿斗



富一はスカウティングもあって、横浜FCのキーマンのキャプテン�ぞ�倉に対し、FW㉕吉倉が守備時は下がってみていて、中盤に余裕を与えず、まるで一人多い人数でゲームをしているかのようにスペースを与えない。5バックは3バックの両サイドが下がっているだけの形というよりもきっちり5バックで中央の�λ厂遒皀�ンガン前に出て潰すし、5人ともボールが入れば前に上がり潰す。つまりアタック&カバーの関係が割と均等である。�λ厂遒魯好ぁ璽僉爾箸いΔ錣韻任呂覆ぁ9況盪�は比較的両サイドが上がるが、基本的には早目に2トップに当ててダイレクトプレーを多用。中盤の判断も早い。つまりシンプルだが切り替えや判断が早く合理的で基本のベースが高い。そのあまりの機能美に驚いた。ナルホド、これが富一の5バックかと。全国高校総体で準優勝するのも納得だ。これに対し横浜FCは個々の技術が高く、特に右の��宮原の突破力と左足の精度が素晴らしい。そして�ぞ�倉は間違いなくいい選手なのだが、戦術上の肝ということもあって警戒されているのに自分のところで何とかしようという意識が高く、囮に徹すればいいのにリスクを冒してしまう。��中川は鋭いターンがありスペースが無くても何とかしてしまう。
さて、正直に書こう。第1試合終了後に空腹でメイン陸上競技場の食堂に行ったが、米が切れているということで「ラーメンならすぐできる」と言われて注文したが20分も待たされたので第2試合には5分遅刻した。となると細かいスタッツは記録していない。全体に富一の戦術の機能美VS横浜FCの個々の能力という印象でゲームが進む。10分には富一がファウルで警告をもらうが概ね互角の展開で前半終了。

ハーフタイムで大きな変化はない。しかし51分、横浜FC��宮原が右カットインから強烈な左足ミドル、伸びる弾道にGK�|翅爾眛呂�ず決まる。0−1。爆発的なキック力だった横浜FCとしては崩せない展開を個人能力の1発で変えた。富一は��広瀬→�換盒供2I唯藤鱈ぞ�倉徹底警戒という戦術は変えない。メンタルを変える。依然として互角の展開である。
更に横浜FC��宮原右カットインから再び弾丸ミドル、正面だが伸びるのでGK�|翅爾�パンチに行ったが正面に弾けず後方に逸らしてしまう。コーナーキックに。何というか、これはミスというより中村の能力、というか「目」の限界を超えたシュートなので仕方ない。宮原の左足が凄すぎるのだ。しかし富一の集中は高く�ぞ�倉が持ったと同時に3人が襲い掛かって奪うなど、戦術を忠実に実行している。70分、横浜FC�浦粥耕擒���永田。中盤でただ一人触れなかったことからも分かるように活きていなかったが、これは不調というより富一が戦術的に消していた印象。あと富一の右の��中園が攻守に効いていて、攻撃参加もある一方で引くのも早くスペースを消され、しかも佐々木が守備に追われるという展開もあった。77分、富一、�殻雕蝣��┥�森。83分、富一㉕吉倉→㉔中川、��中園→�葦査蝓�パワープレー発動。この時間帯富一はセルフジャッジでハンドとられるなどやってはいけないミスもしたが、ロスタイム、GK�|翅爾離蹈鵐哀侫�ードに競って裏に抜けた��碓井が倒されPK。これを決めて1−1に追いつき延長へ。
ここでまた正直に書くが、この日は鈍行で帰ると決めていた。延長を最後まで観ても数字上帰宅可能だが、何らかのトラブルを考えたらリスクが高い。そこで早めに切り上げる決断を下した。延長早々に横浜FCが��佐々木が決めて、これを確認して帰路につく。結局横浜FCが勝利してプレミアリーグ昇格を決めた。




ところで今年のプレミアプレーオフでは触れねばならないことがある。あくまで個人的な見解だが、プロのアカデミーは個人の育成のためにある。いや、アカデミーに限った話ではない。私はサッカーに超高校級はいらないと思っている。高校レベルを超えているなら高校レベルでプレーするな、と。チームにとっては大きな戦力でも低いレベルでプレーすることは選手個人のためにはならない。今大会出場クラブには3人の高校生Jリーガーがいる。山形のDF半田陸、横浜FCのFW斉藤光穀、鳥栖のMF松岡大起である。観戦記からも分かる通り横浜FCは斉藤をユースのゲームに起用しなかった。斎藤は今年のU−20ワールドカップで18歳の飛び級レギュラーだ。高校生のゲームに出るのは本人のためにはならない。問題は残り二人である。山形はトップチームの完全なレギュラーではないとはいえ半田陸を起用した。半田陸は今年のU17ワールドカップのキャプテンであり、出場3試合をすべて完封した守備の要である。高校レベルの攻撃など彼には通用するまい。勿論山形のプレミアリーグ昇格にためには大きな戦力である。しかし彼のためになるのだろうか?むしろ休んで来シーズンに備えるべきではないのか?甚だ疑問だ。初戦は完封勝ちで決定戦は彼のところではないところから破られて叩き込まれて1失点し、それで山形は負けたらしい。もっと疑問を感じるのは鳥栖の松岡である。彼はJ1の完全なレギュラーでチーム1の運動量と正確なキックが武器の選手だ。高校レベルでは到底封じられる選手ではない。逆にいうと高校生のゲームに使うべき選手ではないと思う。しかしプレミアプレーオフ2試合にフル出場させ、鳥栖はプレミアリーグに昇格した。これだけでもはっきり言って不快なのだが、さらに不快なことがあった。翌週に鳥栖のBチームがプリンスリーグ九州昇格をかけた大会があった。そのユースBチームのゲームにも松岡は出場して昇格させたのだ。J1レギュラーが高校生のBチームのゲームに出て本人のためになるとは到底思えない。鳥栖サポーターには悪いが、鳥栖の育成の姿勢に強い疑問を感じる。高校生年代のAチームとBチームの間にはAチームが残り消化試合でかつBチームが昇格または残留がかかっているときにAチームの選手をBチームと入れ替えないために何人だったか忘れたがプロテクト選手という制度がある。つまりAチームの主力はBチームのゲームには出られない。しかしトップチームレギュラーの松岡はプロテクト選手だったわけはない。だからルールの穴を突いたわけだが、繰り返すが、これは本人の育成のために極めて不快な話だ。身体を休めて、語学でも勉強するほうがよほど本人のためになっただろうに。


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T.K. [MAIL]