サッカー観戦日記

2019年05月12日(日) 高校総体大阪女子準決勝 大阪学芸−大阪桐蔭 追手門学院−大商学園

高校総体大阪女子準決勝
大阪学芸高校−大阪桐蔭高校
5月12日 堺S8 9時30分 人工芝 晴



大阪学芸         大阪桐蔭
−−−十一−−七番−−− −九番−−十番−−十一−
−−−−−−−−−−−− −−−七番−−八番−−−
十四−六番−−八番−十三 −−−−−六番−−−−−
三番−四番−−五番−二番 三番−二番−−四番−五番
−−−−−一番−−−−− −−−−−一番−−−−−

大阪学芸は両サイドバック2番と3番が強力で正確なキックがある。3番はレフティー。これに対応するために大阪桐蔭は明確にウイングを置いた3トップにしたのだろうか?今まで常に4−4−2を採用してきたチームだが、チーム力で劣勢と判断したうえでの作戦か?大阪桐蔭9番は鋭いカットインがあり、大阪学芸キャプテン2番と丁々発止の鍔迫り合いが続く。大阪桐蔭10番は上背がなく、身体を張るがスピードもないため後ろ向きでグラウンダーのボールを受けるが、キープで精いっぱい。高さでは大阪学芸4番5番がはっきり上回る。そして大阪学芸2トップ11番7番が高さで大阪桐蔭センターバック陣2番4番に勝ち、引いて受けてサイドに展開する流れもオートマティズムが完成されていて、そこからボランチやサイドバックと連動して崩しにかかる。あまりシンプルには上げない。このゲームに関してはシンプルに上げれば高さで勝てたと思うが、高いレベルのサッカーを追求しているというか。8分、大阪学芸、左フリーキック、2番(右足)と3番(左足)が構え2番狙うが正面。17分、大阪学芸GKが素晴らしいフィード、14番バックヘッドで落とし11番左に外す。決定機。弱い。更に3番の左クロスに13番ヘッドは右に外れる。26分、大阪学芸8番のフィードに7番1対1もセーブされる。超決定機。29分、大阪学芸14番が裏へ、飛び出した13番が左ポストに当てる。超決定機。28分には大阪学芸13番が右シュートはキャッチ。決定機。29分大阪桐蔭9番が左パス、11番の前で大阪学芸4番カバー。結局前半は0−0で終了。

大阪学芸はあくまで長身2トップは引いて起点になり連動して崩す方針だ。サイドハーフがどんどん飛出し、2トップを追い越していく。ボランチがバランスを保つ。これに対し大阪桐蔭は大阪学芸最大の武器のサイドバックを抑えているが、パスセンスありそうな7番も守備に追われているために、10番が孤立。9番の単騎突入だけでは厳しく、11番もサイドに追いやられて突破できない。わずかな決定機を活かすしかない。それかPK戦狙いか?

前半シュート数は6(4)対2(1)クロス数4対0とかなり大阪学芸ペースだった。

後半開始。37分(後半2分)、大阪学芸右45度フリーキック、2番のキックを読まれていてファーでキャッチ。38分、大阪桐蔭、右コーナーキック2番のキックは実らず。40分、大阪桐蔭、左パスに11番スライディングシュート、上に外れる。決定機。42分大阪学芸3番の左足クロスに11番シュートは正面。決定機。44分、大阪学芸13番→10番。左ウイングに入り11番が中、7番が右の3トップ。中盤は8番が1ボランチで6番が左、14番が右の4−3−3へ。47分、いきなり大阪学芸10番がポストターンシュートは左に外れる。スキルフルなタイプのようだ。51分には大阪学芸10番が裏に出し11番シュートは左に外れる。決定機。55分、大阪学芸6番→25番。しつこくボールに絡めて運べる選手。72分、大阪学芸14番→20番。14番はテクニックはあるが細かすぎた。67分、大阪学芸20番の左シュートに8番詰めるがGK抑える。69分、大阪学芸放り込みに長身11が後方にヘッドで逸らし10番流し込む。1−0。結局大阪学芸が順当に決勝に進んだ。

後半シュート数7対2。明らかに力の差はあったが、丁寧に崩そうとし過ぎた。結局は高さで決めた。普段は両サイドバックのクロスを11番と7番が長身を利して決めていた?だとしたら大阪桐蔭のゲームプランにハマってしまった形になる。連動して崩すサッカーが理想かもしれないが決め切れず、70分ゲームということもあって耐えられるところだった。サイドを連動して崩す理想も状況によっては捨てるべきで、確かに終盤は捨てていたのだが、かなり危なかったと思う。11番7番の2トップ、4番5番のセンターバックは高さがあり、特にセンターバック陣はロングフィードがあれば脅威になったはずだが。サイドバックも飛び出すサイドハーフもそれを支えるボランチも全体的に個々の能力は高かった。




高校総体大阪女子準決勝
追手門学院高校−大商学園高校
5月12日 11時30分 堺S8 人工芝 晴



追手門学院        大商学園
−−−−−十一−−−−− −−−九番−−十一−−−
十八−七番−−十五−五番 −−−−−−−−−−−−
−−−−−九番−−−−− 八番−十番−−五番−七番
二番−四番−−十番−三番 二番−四番−−三番−六番
−−−−−一番−−−−− −−−−−十二−−−−−

追手門学院について思ったのは、戦力的に劣勢であることは承知なうえで能力の高い1番、10番、9番、11番を要所に置いたのでは?ということ。極めて守備的に戦い耐えるスタイル。10番を中心に耐えて、9番がカウンターの起点になり、長身11番に当てる。しかし一人で追う11番に対し大商学園は例年通りセンターバックの能力が高く、3番も4番もロングフィードが良く、ミスもなく、GKも加わって後方でのビルドアップで寄せ付けず、相手を押し込み、ミスをしない5番が展開し、10番は運べる。そして大商学園11番が引いてポストになり、これを封じられない追手門学院が自陣深くにくぎ付けされる。決定機は少ないがスタミナの消耗が激しい。それでも前半終盤に前線で奪い追手門学院11番が仕掛けて撃つが決められず。唯一の決定機。そしてケガで追手門学院18番→8番。

後半開始。36分(後半1分)大商学園3番の正確なロングフィードに9番が裏を取り1対1を決める。0−1。以降大商学園は6番→30番、更にケガで11番→13番と代え、支配を続ける。61分、追手門学院15番→14番。この時間帯、大商学園は30番がフォワードの13番が右ハーフ。66分には大商学園9番→18番。68分、追手門学院7番→17番。結局パスを回し続けた大商学園がスコア以上の完勝で0−1で決勝進出を決めた。

大商学園は番号を挙げた以外でも8番のカットインドリブルや7番のタメが良くDF陣の守備力については良く分からなかった。6番はタフに上がり続けた。

大商学園は攻撃力ではおそらく全国でも屈指だろう。あとはデュエルだ。中盤で潰しきれるか。それが出来れば初の全国制覇も見えてくる。かつて全国高校総体決勝で引き分け、PK戦であと一人決めれば全国制覇、というところまで行ったこともあった。その時と比べると能力では落ちないが甘さが気になる。メンタルだけだ、問題は。ただそれが一番難しいので何とも言えない。




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