サッカー観戦日記

2019年03月02日(土) 雑文・京都の開幕直後の今季展望

−−−−−宮吉−−−−− −−−−−−−−−−−−
小屋松−仙頭−重廣−中野 −−−−−−−−−−−−
−−−−−庄司−−−−− −−−−−−−−−−−−
冨田−宮城−−上夷−黒木 −−−−−−−−−−−−
−−−−−清水−−−−− −−−−−−−−−−−−

今期の開幕節と第2節を観戦して、スタメンは全く同じ、自陣から徹底的に繋ぐサッカーだ。庄司と重廣の関係はミラン時代のピルロとガットゥーゾと同じ。つまり重廣が前で潰し、庄司がレジスタとして後方で自由になり組み立てる。庄司も警戒の甘いこのポジションならミスなく相手を外し、イニエスタになれる。万能アタッカー仙頭を上がり目にして、小屋松と中野はサイドからカットインを狙う。繋ぐスタイルならストライカーに求められる資質はマークを外して決めるリアルストライカーとしての能力で、この点はプラチナ世代随一の力を持つ宮吉が最適だ。中野は関西学生リーグ、小屋松と仙頭は高校選手権でダブル得点王の実績があるし、特に小屋松と仙頭にはリアルストライカーとしての資質もあるが、チャンスメイクの能力も高い。京都は有望な若手が毎年加入しながら使わないというシーズンを繰り返していたが、ついに切り替えたか、という印象だ。開幕節では圧倒的な支配を見せた。戦術的にも選手の能力的にも守備が課題になる。庄司は王様系で守備は弱いし、重廣以外は中盤から前は守備が苦手なタイプだ。そして庄司の脇が空くシステム。これに対しサイドバックを中にお絞り、あまり攻撃参加させずサイド攻撃の主役はあくまでサイドハーフという布陣でDFはあくまでビルドアップの起点として技術のある選手をそろえた。庄司のバックアップは望月だろう。
昨年まではセンターバックは深いバックラインで空中戦に強いタイプを置き、ゆえに180cmの上夷の加入はまたも逸材を活かせないのではないかと心配したが、開幕からしっかり活かせていて、一方衰えたベテラン長身センターバックにこだわらず、特に走れない闘莉王をベンチに置く采配。そしてレフティー黒木を右サイドバックに起用し、あくまでビルドアップに専念させる策など昨年と全く変わった。そして第2節の鹿児島戦、判定が厳しめのレフェリーの基準に対応せず、不用意に退場した冨田が経験の無さを露呈した後、しっかり引いて5バック気味で守り切る守備と言い、開幕二試合で二面性を見せて結果を残したのは大きい。
昨年ここで京都はダメだ、J3降格もありうると書いたが、今シーズンは少なくとも降格はなさそうだ。無論この段階で評価は保留なのだが、中田一三監督は「社長が一存で起用」「東海リーグしか経験がない」という期待値の低さに比してなかなかしっかりしたチームになっている。守備の甘さは気になるが、熱心な京都サポーターならとりあえず信じるところから入るべきではないでしょうか?高すぎる夢を抱かなければ、まずまずの結果、つまりプレーオフ圏内は十分狙えそうな出だしだと思いますよ。そして若いチームだけに大化けする可能性もある。


 < 過去  INDEX  未来 >


T.K. [MAIL]