サッカー観戦日記

2019年02月10日(日) 滋賀県1部リーグ 守北−綾羽 野洲−比叡山

初訪問の綾羽高校グラウンドはなかなか駅から遠かった。最寄りの草津線手原駅から徒歩45分。舗装されていない狭い道すらあった。

滋賀県1部リーグ
守山北高校−綾羽高校
2月10日 10時 綾羽高校グラウンド 人工芝 小雪


守北           綾羽
−−−−−二八−−−−− −−−四十−−八四−−−
六七−六五−−二九−三番 −−−−−−−−−−−−
−−−−−九七−−−−− 六十−七九−−八七−六五
九六−六番−−七十−五二 六七−五十−−七六−八八
−−−−−七四−−−−− −−−−−六一−−−−−

直ぐに守北は屈強な1ボランチ97番が軸だと分かった。中盤のこぼれ球を確実に拾い、デュエルに競り勝ち確実に捌く。センターバックは少々荒いが、立ち上がりファウルでペースをつかもうという意図が見えてゲーム運びは良い。早々に注意された70番が軸で6番のカバーもよい。28番は長身でも屈強でもないが技巧派の1トップ。対する綾羽は胸にユニフォームスポンサーをつけている。万能型の40番がエースだが、ポスト役というにはコンタクトをまともに受けて潰されるし84番の役割がはっきりしていない。中盤は強力で79番の屈強な潰しと強くでパスが出せる87番のコンビが良い。60番はしつこくタテ突破を繰り返す左サイドハーフ。65番もなかなか速い。サイドバックのフォローなど待たずに仕掛ける。チーム力では綾羽が明確に上だが、特にサイドの差を感じる。
4分、綾羽、左フリーキック87番はファーでクリアされる。右コーナーキック、これも87番が担当、守北はゾーンで守る。12分、綾羽、右コーナーキック、67番がファーでヘッド、クリア。決定機。14分、守北、右コーナーキック、綾羽はマンマークで守る。18分、綾羽、65番が右からカットイン、鋭いシュートに中で40番が合わせ叩き込むもオフサイド。24分、綾羽スルーパス、左40番シュートは守北GKナイスセーブ。決定機。その左コーナーキック60番ヘッドも止める。27分、綾羽65番が79番に預けダッシュ、右シュートは右に外れる。決定機。30分、綾羽84番→78番。明確なポストプレーヤー。40番を活かすための起用だろう。以降前線の役割分担が明確になり、迫力が増す。いきなりスルーパスが78番に通り反転シュート、左コーナーキックに逃げる。34分、綾羽60番タテ突破から40番へ、シュートが右隅を襲うがキャッチ。37分には綾羽40番が突っ込むが守北6番ナイススライディングタックル。更に65番の右クロスを60番折り返し79番ボレー、右隅を守北GKスーパーセーブ。超決定機。前半勝負ならパーソン・オブ・ザ・マッチは明らかに守北GK74番だ。45分、右寄りミドル?が綾羽に当たり浮いたボールをペナ内後方から来たボールを28番が美しいダイレクトボレーで決めて守北先制!前半は1−0で終了。

前半シュート数3(2)対10(7)、CK数2対7、GK数8対4、オフサイド1対2、クロス数1対3、ファウル数6対3、フリーキック数0対1。綾羽はシュート10本内枠内7本を決められず。とは言えこのままなら勝つのは綾羽だし、先制した守北は別のプランが求められる。

ハーフタイムで守北3番→46番が右サイドバックに入り、52番が右ハーフに上がる。明らかに綾羽60番対策だろう。しかし中盤の底の97番の負担が大きいので、65番と29番に綾羽インサイドのケアをさせないと大変なことになるぞ、と思ってみていた。すると48分(後半3分)、綾羽、左から崩し右から入り込んだ65番が左足で丁寧に合わせ1−1。更に50分、綾羽65番が切れ込み右クロス、ニアに走り込んだ40番が合わせ1−2。あっという間に逆転した。56分、守北6番→15番。そのまま左センターバック。怪我ではない。57分、綾羽40番ポストから65番、1対1を左に外す。超決定機。40番へのマークが緩くなりポストをこなせるようになった。守北52番→17番がインサイドへ、65番が右ハーフへ。17番は変化をつけられる選手。64分、綾羽60番カットインシュートは左に外れる。決定機。67分、綾羽60番左突破クロス78番ヘッドは上に外れる。決定機。69分綾羽、78番ポスト65番右シュート、サイドネット。決定機。綾羽40番→80番。大活躍だった。新チームのエースでしょう。更に守北GK74番を綾羽78番追いかけ、かわそうとして奪われるが無人のゴールを外す。決定機。74分、綾羽79番→56番。83分、綾羽左クロスに80番突っ込むが合わず。更に78番、オフサイドゴール。89分、守北のバックパスに78番が反応、流し込む。1−3。しかしロスタイム、守北右クロスを押し込み2−3。結局2−3でタイムアップ。

後半シュート数3(3)対9(3)、CK数2対1、GK数9対1、オフサイド数1対2、クロス数0対7、ファウル数1対7。後半も引き続き完全に綾羽ペースだったが、枠内に飛ばなくなった。内容ほど点差は開かなかったが、守北は早めに修正しないと残留が危ない。綾羽はやはり強かった。




滋賀県1部リーグ
野洲高校−比叡山高校
2月10日 12時 綾羽高校グラウンド 人工芝 小雪



野洲           比叡山
十四−−−十六−−−十九 −−−−−−−九番−−−
−−−八番−−六番−−− −−−十番−−−−−−−
−−−−−二二−−−−− 二十−六番−−八番−七番
三番−四番−−五番−二番 二番−四番−−五番−三番
−−−−−十七−−−−− −−−−−一番−−−−−

野洲は4−3−3で両ウイングがタッチライン際に開き、サイドバックはインナーラップを狙う。サッカーの原理ではあるが、人間は右利きが多いのでパスは蹴りやすい左に流れやすい。右に出す意識付けをしないと左に偏る。野洲のボランチ22番は大型でレフティーだが、展開力がなくシンプルに繋ぐので右には展開しない。それどころかボールロストが多く、ますます思い切ったパスが出せない。ボールが集まる左ウイング14番は左サイドバック3番のフォローの前に仕掛けられるが、右ウイングの19番はボールが来なくてイライラしていて、ボールが来たときには遅くて、タメを作って右サイドバック2番のインナーラップを待つことが多く、仕掛けられない。6番と8番はリズミカルなパスワークを見せる。16番は偽9番だが圧倒的な突破力はないのでメッシのようには行かない。野洲は入ってくるタレントの質が落ちた。滋賀県全体の強化が進んだこともあるし、京都に人材流出が進んだこともある。JFAニュースによれば、滋賀県の人口に対する登録選手数の割合は全国3位とのことだから、タレントの出る可能性は高いが、それでも滋賀県全体の人口が少ないから。いずれにせよ、岩谷さんが外れたとはいえ、山本先生は一流の指導者だ。
一方比叡山は統一した意識でこの時期にしてある程度チームが完成している。野洲のパス回しに対し前線からフォアチェックに行き中盤で絡めとる。バックラインも押し上げる場合と引いて守る場合の判断がいい。9番は頑強な1トップで競り勝って起点になり、カウンターではしっかり走り、サイドにも流れる。10番はファンタジスタ。7番は快速サイドハーフ。6番は当たりに強く、中盤の守備の要。8番も粘り強く野洲の中盤についてくる。センターバックは突破をケアし、ロングフィードでカウンターを狙う。5番のキック精度はなかなか。そしてGK1番の大声での指示が効いている。

2分、野洲がGK17番に戻し、比叡山9番がプレスをかけて、17番よく見ずに手拍子で左に展開したところを完全に読んでいた7番がカット、無人のゴールに流し込む。0−1。はっきり言って凡ミスだ。野洲はコーナーキックのキッカーは右足。というか左足キッカーは見当たらず。22番はレフティーだが、キック精度が落ちるし長身だから中で競った方がいい。右コーナーキックは16番、左コーナーキックは6番と分けている。17分、野洲GK17番またも凡ミスで比叡山9番の足元へ、外す。超決定機。野洲は控えキーパーがアップ。野洲3番から14番仕掛けてシュートはセーブ。決定機。22分、野洲、GK17番→1番。早々に凡ミスを2回してしまってはやむを得ない。懲罰交代というより、このままではGKからチームが崩れてしまう。27分、野洲、右コーナーキック6番から22番高いヘッド、ブロックもこぼれシュート、上に外れる。30分、比叡山7番が仕掛けシュートは野洲5番がクリア。34分、比叡山、10番仕掛けて戻し9番へ出すが野洲4番が完全に読んでカット。更に右スルーパス10番が仕掛けて倒され、ペナ右でフリーキック。5番が蹴りこぼれに9番詰めるがカット。決定機。39分、比叡山、20番の左足クロスに10番トリッキーヒールは合わず。決定機。結局前半は0−1で終了。

前半シュート数6(3)対3(1)、CK数4対0、GK数4対3、オフサイド数0対4、クロス数4対0、ファウル数6対5、FK数0対3。内容は互角だったと思うが、比叡山が飛ばし気味にも見える。バックラインも含めた野洲のパス回しに対し前からの連動したプレッシングで食い止めていた。

後半開始。48分(後半3分)、20番の左クロス7番シュート、右に外れる。直後にも8番がパス、7番のクロスがオフサイド。超決定機手前。56分、比叡山右コーナーキック、、双方にいえるがマンマークの守備を外しヘッドは外れる。64分、野洲14番からカット、比叡山9番カウンターに走り右シュート、セーブ。左コーナーキック、5番ボレーはブロックで右コーナーキック。8番の右足キックに大外で4番ループヘッド、キャッチ。決定機。野洲は徐々に相手の前で回すばかりで支配しても崩せない。決定機もない。そして68分、比叡山自陣左寄りハーフウェイラインを少し越えた辺りからのフリーキック、5番の弾丸キックにたぶん7番がヘッドで逸らし決まる。0−2。73分、比叡山、カウンター9番右シュート、セーブ。右コーナーキック、9番合わせるも実らず。80分、野洲2番が外の19番に預けダッシュ、インナーラップして2番シュート。久しぶりのシュート。81分、野洲16番→11番。中盤に入り8番がセンターフォワードに。16番は徐々に無効化されていった。比叡山5番のロングフィード、20番左クロスに9番シュートはセーブ。決定機。90分、比叡山9番ファウルで警告。故意。正面18m野洲のフリーキック、枠外。ロスタイム、比叡山7番→11番。結局0−2で比叡山が勝利。

後半シュート数は3(1)対8(5)、CK数0対5、GK数5対4、オフサイド数0対3、クロス数2対2、ファウル数8対8、FK数0対2。

後半は完全に比叡山ペースだったといえるだろう。守備から入り、野洲のパスを封じた。現時点では比叡山のほうが上だった。カウンターチームだけに先制すると野洲は苦しかった。野洲は5レーン理論を意識しているのだろうが、両ウイングが開きすぎだと思った。ポジショニングに変化をつけないと、距離感が開いたままで、ゲームを作れる6番と8番が活きない。センターバックも運べるのだから、左右バランスよく、中外バランスよくなれば強くなると思う。


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