サッカー観戦日記

2016年06月19日(日) 近畿大会女子準決勝 大阪学芸−八幡商 精華−日ノ本

近畿大会は女子の高校総体予選を兼ねる。関西枠は2、つまり準決勝が最も重要である。
前年の代表府県がシードで振り分けられる。つまり前年全国決勝で引き分けPK勝ちの日ノ本、同準優勝の大阪の大商学園に代わり、大阪代表の大阪学芸がシード。そしてここが重要なのだが、この2校を倒しうる関西の地区は京都精華学園(共学化により京都精華女子から改名)しかない。つまりどちらの山に入るかがシード2校にとって重要である。精華と当らなければ、抽選の時点で全国行きは決まったも同然だからだ。今年貧乏くじを引いたのは日ノ本だった。

第1試合の大阪学芸の相手は関西では4番手と言ったところの八幡商。奈良や和歌山の代表校よりも経験者が多い。


近畿大会女子準決勝
大阪学芸高校−八幡商業高校
6月19日 11時 橿原公苑陸 ピッチ並 曇時々雨

大阪学芸         八幡商
−−−竹中�◆飮核椨 檗檗 檗檗檗檗毯戚遶◆檗檗檗�
−−−−−−−−−−−− 木田�×薫罅檗盜眦牒∪焼�
前田−中西� 歹8供盜眛喚◆檗檗檗檗汢�下−−−−−
船守��藤澤−−平田−岡田�◆殀���駒澤−−伊藤−澤田
−−−−−石躍−−−−− −−−−−竹内−−−−−



大阪学芸 監督:副島博志
GK  1 石躍奈々  3年 163 66 セレッソ大阪レディースU15
DF 12 船守明日海 2年 162 55 セレッソ大阪レディースU15
    5 藤澤みなみ 3年 164 59 ヴィスポ狭山
    4 平田栞   3年 158 52 和歌山ガールズ
    2 岡田愛海  2年 162 60 FC TIAMO
MF  7 前田絢香  3年 165 52 ディアブロッサ高田
   24 中西ふう  1年 158 50 高知ガナドールFC
    6 藤原早紀  3年 165 54 エルパイレLFC
   14 高憧四季  2年 156 46 門真沖
FW  9 竹中ひより 2年 158 44 宮山台中学
   17 山本百菜  1年 165 49 INACレオンチーナ

八幡商 監督:石田由美
GK  1 竹内夏美  3年 166 58 栗東リブロFC
DF  8 畑朱穂   2年 155 48 ルネス学園甲賀レディース
   18 駒澤優香  3年 168 56 ルネス学園甲賀レディース
    7 伊藤愛海  3年 162 55 水口中学
   11 澤田紘加  3年 164 50 竜王スポーツ少年団
MF 21 木田朱音  1年 156 43 ルネス学園甲賀レディース
    2 高田夏菜  2年 155 50 前所属なし
    6 薮下夏海  3年 160 45 前所属なし
   10 澤井絵理沙 3年 160 50 栗東リブロFC
    4 西藤加奈  3年 163 45 栗東リブロFC
FW 19 �靆遒弔个機。嫁� 153 48 前所属なし



八幡商が極端にバックラインを押し上げ、全体をコンパクトに保ち、守備的なゾーンディフェンスにおけるもっとも堅い陣形である4−1−4−1で守り倒す策に出ている。1トップ濱野は無闇に追いかけまわさず、バックラインと距離を狭め、とにかく大阪学芸に中盤を作らせないことを考えている。�俺鞏靴亙造料�手ではない。ラインコントロールが巧みで声も出て、左足フィードまでいい。大阪学芸は両サイドの��高憧と�Я暗弔�スピードとテクニックに優れるが、そもそもスピードに乗らせてもらえないし、すぐに囲まれる。両CBは大きく開き、フィードを狙うが、時にハーフウェイラインまで押し上げる八幡商は裏への警戒も強く、出させてもらえない。10分、大阪学芸�Я暗帖∈牽達砲鮑限�で蹴り、ショートで繋ぐがクリアされる。12分、㉔中西のスルーパスに�Я暗頂献�ロスは合わず。㉔中西は技術的にしっかりしてるが、パスセンスを感じさせるプレーだった。13分。大阪学芸�テ�澤。両足でフィードを出せる右利きの選手だが、一気に右に展開、��高憧が右裏を取り、加速、GKとの1対1を流し込む。1−0。フィード、スピードともすば抜けていて、八幡商の想定する個人能力を超えていてどうしようもなかった。18分、大阪学芸��高憧が右クロス、��竹中中で空くもトラップミスで逸機。左CKになり、今度は㉔中西?が右足で蹴るが低いボールをクリア。この試合が決戦ということで大阪学芸は出し惜しみせず秘策やサインプレーを繰り出す。27分、大阪学芸�Я暗聴豕い鵬誕�から左シュート、右隅を襲うがキャッチ。29分、大阪学芸、ロングフィードから�瓜核椶�巧みな動きから裏に抜け出すが惜しくもオフサイド。直後にも�Я暗弔虜献�ロスに��竹中飛び出すが、囲まれて撃てない。32分、大阪学芸��高憧カットイン、�Я暗弔悄∈限�シュートはオフサイド。大阪学芸はCBコンビにプレスがいかないので自由に出せるが、キック力が足りない女子においては、相手のロングフィードは捨てて守るというのは一つの見解だ。34分、大阪学芸��高憧が右で仕掛け、八幡商��畑が倒し、ペナ右でFK。�Я暗弔虜限�キックはクリア。前半1−0で終了。

前半シュート数3(3)対0、CK数2対0、GK数0対5、オフサイド数5対0、クロス数6対0、ファウル数0対3。FK数1対0。八幡商のシナリオ通りだろう。スタミナもあまり消耗していない。ただし攻め手が全くなく、0−0PK戦以外のプランBが後半は必要だ。

ハーフタイム�瓜核棧��╂郷綫虱曄�いきなり大阪学芸��高憧が右フリーでクロス、GK竹内キャッチ。44分(後半9分)、大阪学芸右クロスに�╂郷絅拭璽鵑�らシュート、ブロック、こぼれを�Я暗頂献�ロスはキャッチ。清水のターンはスムーズで得意の形なのだろう。八幡商��澤井が素晴らしい突進からラストパスはカット。10番つけるだけはある。47分、大阪学芸、㉔中西突っ込み倒されPKゲット。自ら蹴るが右ポストを叩く、しかしこぼれをペナ外にかき出したところを��竹中が切れ込み左隅へ。2−0。50分、大阪学芸��竹中高速で突っ込み前空いてシュートは正面。しかし速い。52分、大阪学芸、DFのオーバーラップ、まあ超慎重な大阪学芸には見られなかったのだが、から��竹中、�╂郷紊箸弔覆�、右の��高憧シュートは正面。決定機。八幡商�樫戚遐��汗樵厖外諭�55分、大阪学芸�Я暗弔虜献�ロスをクリアミス、��竹中蹴り込み3−0。これで力の差から言って完全に勝負あり。59分、大阪学芸��竹中→�管擶憤Σ臓↓�高憧→��神谷育実。64分、大阪学芸㉔中西→��芳村美空、�Я暗帳��加�川琴音。右FKは�加�川が左足で蹴るようになる。八幡商は依然として組織を保っているが、組織力だけでは勝てない。個人の突破について行けなくなってきている。69分、大阪学芸サイドチェンジ�管擶覆�突っ込み倒され、右80度27mFK。�管擶覆離�ックは緩く正面。決定機。70分、右クロスの�管擶淵肇薀奪廚錬韮縫�ャッチ。八幡商、��藪下→㉒�盖楡蘋察�71分、大阪学芸右クロスに�加�川落とし�╂郷綏茲瓩襦�4−0.試合終了。

後半シュート数8(4)対0、CK数1対0、GK数2対1、オフサイド数4対0、クロス数11対0、ファウル数2対1、FK数1対1。オフサイドを9回もとった八幡商のバックラインは素晴らしいが、後半はサイドが空き気味なのと、ゴールを奪うプランがわからなかった。大阪学芸はCBコンビと両サイドが強力で、一気の展開に威力があった。全国でも問題ないレベルだ。




女子サッカーにおいてよくあるパターンが、女子校でスポーツ強化の力を入れていても共学化すると男子サッカー部を強化して、女子がおろそかになるパターンだ。たとえばかつて全国常連だった愛媛の済美高校は共学化に伴い女子部の名将・土屋先生が男子部の監督になり、すぐに全国に出たが、女子部は一気に弱体化した。精華も共学化ということで注目の年である。


近畿大会女子準決勝
6月19日(日) 13時30分 橿原公苑陸 ピッチ並 曇時々雨
京都精華学園−日ノ本学園 

精華           日ノ本
−−−−−小山�◆檗檗檗檗 檗檗檗檗殘楔供檗檗檗檗�
−中松�◆飮害次檗鬱榾椨◆ゝ榾椨�伊藤�◆鬱抜岫��眦�
−−−内田−−田畑−−− −−−−−平塚−−−−−
木原−村上� 歔粟遏蘖彖勠⊃�岡�ゞ睚伸◆歉庄吻�牛島��
−−−−−井藤−−−−− −−−−−米澤�◆檗檗檗�



精華 監督:越智健一郎 前所属記載なしは京都精華女子中
GK  1 井藤菜月  3年 152 54
DF 14 木原杏   3年 166 50
    3 村上亜海乃 1年 164 52
   10 前川恵里佳 3年 163 54
   16 益倉悠衣  2年 159 53
MF 18 中松海里  2年 163 55
    9 田畑春菜  3年 157 53
   17 内田七彩  3年 158 54 フラミンゴFC
   19 宮本麻衣  1年 161 54 
    8 山下玲奈  3年 157 54
FW 11 小山莉奈  2年 163 53

日ノ本 監督:田邊友恵
GK  1 米澤萌香  2年 161 55 日テレ・メニーナ・セリアス
DF 19 杉岡真里奈 1年 155 45 青崎F.C Hanako clover’s
    2 金平莉紗  2年 164 50 岡山湯郷Belle U−15
    3 松永未衣奈 2年 162 47 徳島ラティーシャ
    5 牛島理子  2年 156 45 ロアッソ熊本ジュニアユース
MF 14 宮本華乃  2年 161 48 ロアッソ熊本ジュニアユース
    6 伊藤美玖  2年 160 48 日テレ・メニーナ・セリアス
    7 平塚万貴  3年 162 53 西南フットボールクラブ
   11 �眦膺雋�  3年 153 50 FC EFRONTE
    8 吉間かれん 2年 157 46 栃木SCレディース
FW 10 目原莉奈  3年 153 50 大分トリニータレディース



日ノ本の布陣については注釈が必要だろう。超高校級MF��平塚が中盤のリベロとして基本は底にいるが、最終ラインまで下がってビルドアップに加わったり、上がり目に来たり、トップに上がったりと、自在に動く。その場合ボランチに下がるのは�Π貌�と決まっていて、4−2−3−1表記でも構わないのだが、基本的な布陣の4−1−4−1表記した。また平塚の体格データは明らかに過少申告と思われ。パワフルに相手を潰す守備が持ち味だ。なお日ノ本には藤尾きららという超高校級右サイドアタッカーがいるが、怪我で登録から外れている。各選手の出身チームをみてもらえればわかるが、全国から逸材が集結している。

さて立ち上がり、後方から繋いで組み立てる精華に対し、日ノ本は1トップ目原か激しいプレスを仕掛け、前線から追いかけまわす。そして精華は精度の高いロングパスを蹴られるのが��前川しかおらず、自陣でドリブルと細かいパスに追い込まれ、サッカーがどんどん小さくなる。��田畑のところで奪われることが多く、ボランチからゲームを作れない。�概榾椶呂覆�なかのドリブラー。��小山はポスト役も仕掛けることもできるが孤立気味で潰される。��木原はミスが少なく好選手。�B湿紊麓�信満々のプレーぶりだが、この自信がのちに仇となる。日ノ本は能力の高い��目原が守備で走り回っているのに、攻撃でもでもどんどん仕掛け、クロスにもいい位置に飛び込む。��宮本は冷静な選手で周囲や相手を見ながら効果的にドリブルできる。��平塚は大きな展開で精華のプレスをかわし、ボールを失わない強さと安定感がある。�サ軼腓楼掬歸�なアップダウンが光る。��金平は左足ロングフィードが素晴らしい。�┻抜屬鷲�殺のスルーパスがある。�(鈍靴呂茲�声が出ている。
8分、日ノ本��松永のロングフィード、��目原が落とし��宮本へ、キャッチ。13分、日ノ本�┻抜屬離好襦璽僖広�宮本が突っ込みクロスにスライディングシュート、届かず。決定機。精華は繋げないなりに、守備でバランスを保ち、人数をかけて守り、日ノ本に前線でプレーさせない。14分、精華、ハーフ越えた当たりのFK、��前川が入れて��小山が落とし、�─�山下突っ込むがGK米澤ナイスキャッチ。いい形。17分、日ノ本��目原ヘッド、��宮本タッチ大きい。決定機。18分、精華ボールに日ノ本激しいフォアチェック、�B湿紊離丱奪�パスを完全に読んでいた��目原がカット、GKとの1対1をループで抜き、0−1。自陣深くからでも繋ぐ精華らしいポリシーあるミスだった。しかし大きな展開があれば、日ノ本もどんどん寄せることもなく、それによって狭いスペースでのプレーを余儀なくされることもなかったのに。精華は冷静さを取り戻し、守備でリズムを作る。29分、日ノ本は左CK、�Π貌�のキック、低く鋭いボールをニアに入れるがシュートは左に外れる。この重要な試合、日ノ本は出し惜しみなく、秘策を繰り出している。前半は0−1で終了。

前半シュート数1対4、CK数0対1、GK数2対1、オフサイドなし、クロス数1対4、ファウル数3対8、FK数1対0。日ノ本にファウルが多かったのは前線での激しいチェックの為。ミスによる得点だが、それを誘発させる日ノ本のゲームプラン通りの展開だったと言えるだろう。精華も分かっていたと思うが、ロングパスの出し手が限られている以上、他にはやみくもに蹴り出すくらいしか策がなかった。

後半開始。36分(後半1分)、日ノ本、左CKで�┻抜屬世隼廚Δ�、低いキックにニアやや遠目に突っ込んだ��目原がジャンプして下をスルー、中に落とし���眦腓�蹴り込み0−2。サインプレーで2点目。これも日ノ本のシナリオ通りだろう。この失点を受け、精華はロングパスを蹴るようになったがブレてしまう。日ノ本のフォアチェックもややペースダウン。41分、日ノ本、左CKに�┻抜屐△海海任睚僂錣辰親阿�を見せるがキック精度低くクリア。47分、精華��前川一気に絶妙なサイドチェンジパス、�加羮召慊未譴弌△隼廚辰燭�反応遅い。ライン割る。51分、日ノ本��目原カットイン、�┻抜屐∈限�で左上へコントロールシュートも外れる。決定機。53分、日ノ本��目原から左の��宮本へ、仕掛けて中の�┻抜屬�決める。0−3。日ノ本はここで��目原→�奥盒郷�。得点前に準備していたので、勝負ありとみての温存交代ではない。行けるところまで走り倒して、動けなくなったら交代というゲームプランだったのだろう。精華も秩序は乱さず、緩くなった日ノ本のフォアチェックをかわすパスも出てくるが、前線には入らない。61分、日ノ本���眦腆��科薪弔劼覆痢�1年。昨年中学生時点でのゲームを観て即高校で出られる選手だと思った。右ハーフ。�蛙�岡→�ぽ�田彩乃。精華��小山→㉕白鳥早耶。いきなり日ノ本裏を取るがシュートブロック。拾って右グラウンダークロスに�┻抜屬�ファーでヘッド、上に外れる。65分、日ノ本��金平→㉑塚本奈緒。堅い守備とロングフィードで大きく貢献した。�┻抜屏���浪田恵莉。決定的なプレーを何度も見せた。この時間帯日ノ本は��宮本が1トップに入り強靭な当たりを見せて起点になっている。�科薪弔肋�刻みなタッチで変化をつけるドリブル。70分、日ノ本�奥盒競僖垢貌佑湛�みスライディングシュート、外れる。決定機。短い時間でアピールした。結局0−3で日ノ本が勝利。全国へ。全国高校総体前人未到の5連覇(第1回大会からだから前人未到で当然だ)の期待もかかる。

後半シュート数0対8、CK数0対2、GK数5対0、オフサイド数1対2、クロス数0対2、ファウル数2対1、FK数0対0。

今年の日ノ本は強くないと思ったが、抜群のゲーム運び、勝負強さで全国行きを決めた。精華のシュートは1本だけだった。ミスとトリックCKによる2ゴールは幸運もあったが、鍛え上げているからこそ来る、「天命をつかむ」プレーだった。0−0のまま終盤まで来れば疲れた日ノ本にとってはどうなるか分からなかったので、大きなゴールだった。ただし、こんなに消耗するゲーム運びでは、真夏の全国高校総体では別のゲームプランで何とかするしかないだろう。
精華はインサイドでキープ出来なかったし、いいカウンターも繰り出せなかった。��小山は相当いい選手だと思うが、ボールが来なかった。バックラインは良かったので、とにかく中盤の判断を早くしないと、冬の全国も約束されているわけじゃない。


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