サッカー観戦日記

2006年10月04日(水) 国体準決勝 石川−沖縄 兵庫−千葉

国体 少年男子 準決勝
石川−沖縄
11時 三木防災 曇りのち雨 ピッチ良

石川           沖縄
−−長川原−−中村−−− −−−−−當山−−−−−
−−−−−−−−−−−− 渡嘉敷−−−−−−−仲田
本多−新田−−杉−−宮下 −−宮里−柳堀−長崎−−
白鳥−鈴木−−福田−任田 杉本−大城−−砂川−山下
−−−−−今井−−−−− −−−−−比嘉−−−−−

石川は星稜主体。登録16名中11名を占め、スタメンも今井(小松市立)、新田(小松市立)、宮下(県立工業)以外は星稜。沖縄は常識的に那覇西主体になるかと思われたが16名中4名に納まり最多は加藤久氏のクラブ、ヴィクサ―レ沖縄の6名だった。

沖縄は流動的なスタイルで細かくパスを回す、那覇西と同じスタイルで見ていて面白いサッカー。石川はシンプルにサイド攻撃を狙う。9分、沖縄・渡嘉敷が裏に抜け出しGKをかわして決める。0−1。石川も13分、長川原がドンピシャのヘッドもGK正面。13分、沖縄がまたしてもウラへのパスに當山が抜け出し、後ろから引っ張られPK。宮里が狙うがGKに防がれる。しかし前に出ていたという判定でやり直し、二本目はGKも前に出ず、きっちり決めて0−2。この後石川のフラット守備が機能し始め沖縄のパス回しを封じる。しかし石川も攻め手がなく、スコア動かず。

後半も展開は変わらない。打開策を探す石川は選手交代しつつ機を見るが、サイドが破れないまま時間が過ぎていく。逆に沖縄は當山がカウンターから抜け出すシーンもあり、沖縄がゲームをコントロールしたままゲームが進む。タイムアップ直前には選手を入れ替えて逃げ切り。結局0−2で沖縄が勝利した。








国体 少年男子 準決勝
兵庫−千葉
13時30分 三木防災 曇りのち雨 ピッチ良

兵庫           千葉
−−−−−辻−−−−−− −−−指宿−−工藤−−−
中谷−−−小林−−−岡本 −−−−−熊原−−−−−
−−−米本−−井上−−− −田口−−中里−−酒井−
谷尾−−畑−−武田−飯尾 山崎−畑田−−稲葉−御牧
−−−−−浅野−−−−− −−−−−野寺−−−−−

序盤、兵庫の動きが重い。前日の激戦の影響か?しかし10分過ぎから兵庫も形が作れるようになる。千葉は中里が左足で左右に展開。田口・酒井ともに突破力があり、クロスが入ってくる。工藤・指宿はともにポストプレーに秀でる。22分、千葉の左クロス、ファーで折り返したところをGK浅野がキャッチしそこなってしまい、こぼれを酒井が押し込み千葉先制。これで完全に千葉ペースとなる。27分、中里が大きく右に展開し酒井を鋭く追い越す御牧に出て右クロス、これはブロックするも再び御牧が拾い切れ込んで後方に落とし熊原が決める。0−2。30分には千葉、右CKで工藤が浮かせてGKの頭を越すヘッド、バー直撃。直後に熊原が決めて0−3。前半で勝負はついてしまった。兵庫はエース辻に前日の切れがなく、守備でも運動量が少なく後手後手に回りファウルから警告が溜まるまずい展開。

ハーフタイムで立て直せるかが鍵となるが、選手を入れ替え、動きに切れが出てきた。そして17分、兵庫は右クロスに小林が飛び込んで決めて1−3とする。ところが直後に畑に2枚目の警告で退場。さらに24分、カウンターを防ぐべく倒して武田が一発退場。このPKを中里が決めて1−4。26分には千葉、左クロスを工藤がボレーで決めて1−5。こうなっては千葉は次々と選手を入れ替えて体力を温存。余力を残して決勝に望むことになった。




今大会を3日間見て思ったことは、予想と比べてタレント不足、レベル的にイマイチだということだ。U−16代表の懸案事項、大型選手がほとんどいない。180cmを超えるFWやCBがあまりに少ないのだ。関西のCBだけでも菅沼・中東(大阪)、武本(京都)、高島(兵庫)といただけに、全国にどれだけの人材がいるか楽しみだった。しかし正直U−16候補になるような新たな人材は見当たらなかった。城福さんもさぞがっかりしていることだろう。代表以外では指宿(千葉)、辻(兵庫)、米本(兵庫)中里(千葉)末吉(熊本)不老(広島)辺りが目に付いたが、全員中盤より前の選手だ。しかも前から知っていたり、すでに代表に呼ばれている選手も多い。今大会の影響が代表に反映されるのはむしろ次回のU−15代表からかな、と思い始めている。




今大会で決勝に進出した千葉は柏ユースが主体となっている。昨年のクラブユース選手権(U−15)で観たチームは決勝トーナメント1回戦で2冠の浦和にPK負けしたが、内容的には上回っており、関東を制したのも納得のプレーぶりだった。大会最強チームだったかもしれない。今年のその選手が持ち上がった千葉選抜が強いのも当然だろう。浦和勢で固めた埼玉選抜も強力で静岡相手に7割がたボールを支配したが、シュートはなかなか打てず、静岡のリアリズムの前に敗れた。マリノス中心の神奈川の早期敗退は意外だった。クラセンの残るベスト4はヴェルディと神戸で、兵庫選抜もベスト4まで勝ち上がったのだから、前年の県内のチーム力が今大会の結果を大きく左右するといって過言ではなかろう。全日本ユースのベスト4は浦和が優勝、東京が準優勝、そして広島と狭山である。広島は初戦で千葉と当たったのだから結果が出なくとも止むを得ないだろう。
こうなると来年の国体は今年のクラセン優勝マリノス主体の神奈川か、それとも準優勝の清水が主体になるであろう静岡か、ベスト4柏・浦和から上がってくる千葉・埼玉か、好チームだったヴェルディやG大阪から上がってくる東京・大阪か。今からあれこれ予想するのも楽しい。



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T.K. [MAIL]