サッカー観戦日記

2003年09月10日(水) 雑文・G大阪U−17

プリンスリーグも8月で終了し、全日本ユース出場チームも決まった。関東や東海では激しい優勝・上位争いが展開される一方で、あっさりと優勝が決まった地域もある。獲得し得る勝ち点の9割以上を得たチームもC札幌・青森山田・G大阪・C大阪・広島と5チーム。もっともC大阪はリーグ後の決勝トーナメントという不可解なルールのため全日本ユース出場はならなかったのだが。力が大きく落ちる相手とばかり試合して得るものは少ない。かといって参加可能でよりレベルの高い公式リーグ戦は存在せず、大学生や社会人Bチーム相手に手ぬるい練習試合ばかりこなすくらいならば、プリンスリーグに出場したほうがまだマシ、というのが現状なのである。広島など以前中国社会人リーグにゲスト参加したことがあるが、無敗のままリーグを終えているのだ。

下部組織の選手育成に定評のあるアヤックス(オランダ)では、上の年代のリーグに参加することで、接戦を経験させることが知られている。JFA川渕会長は「高校サッカーで多数の部員を抱える高校では複数チームをエントリーさせてもよい」という考えをお持ちのようだが、プリンスリーグにも実力さえあればU−18とは別にU−17のチームを参加させたほうが良いのではないだろうか。

今年関西で優勝したG大阪を例に考えてみる。典型的なスタメンは次の通り。

−−−江口−−三木−−−
−−−−−寺田−−−−−
−家長−−與−−−松岡−
森山−野村−−丹羽−河内
−−−−−佐野−−−−−

CB牧(元代表候補)は負傷、金はU−17韓国代表の活動などでスタメンから外れている。U−18代表でもある三木・寺田・家長はトップにも合流している選手。同じくU−18代表の丹羽は元U−17代表でアジアユース・ベストイレブンにも選ばれている。チームはプリンスリーグ9戦で8勝1分という結果を残した。

さて次にU−17でメンバーを組んでみる。負傷等の事情は一切考慮していない。国際基準に合わせて出生を1月区切りとすると以下のようになる。

−−−出口−−森−−−−
−−−−−安田−−−−−
−家長−−與−−−松岡−
森山−−金−−丹羽−牧−
−−−−−東−−−−−−

これでは戦力的にU−18とあまり変わらず、やはり圧勝してしまう。そもそもアヤックス方式とは、上の年代でレギュラーを取れる選手はすぐ上に引き上げるというものだ。この点を考慮しよう。

−−−出口−−森勇−−−
−−−−−横谷−−−−−
−岡本−−酒谷−−安田−
西村−伊藤−−植田−森一
−−−−−三橋−−−−−

三橋・伊藤・植田・安田・森勇貴・出口が代表(候補)経験者。このメンバーなら接戦も増えるだろう。残留争いに加わって死に物狂いで戦うこともあるかもしれない。しかし対等なライバルとの厳しいゲームはこの年代では不可欠だと思う。高体連よりはクラブユース連盟の規約変更のほうがまだ容易だろう。このあたり何とかならないものだろうか?


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T.K. [MAIL]