| 2005年08月03日(水) |
メモリアルデー(炎のトトカルチョ結果編) |
激注意! 8月3日の日記の方を先に読んでくださいねっ!
読んだあなたは下へゴーゴゴー!!
『SORA LOST WIN YAMATO』 「ふー……」 不貞腐れた顔で凍りついた空の横で、ヤマトが大きく息を吐く。 「ようやく一人か。ったく、何てしんどいゲームなんだ」 丁度近くにアイテムポイントがあったので、そこに足を向けながらヤマトは首を軽く回した。 と、その時。 『TAKERU LOST WIN TAITI』 「あー……タケルも太一には叶わなかったか……」 (太一の奴こういったゲーム、得意そうだしなぁ……) 疲れたように溜息を吐く。 「大体、なんだって俺はこんなに疲れてまでこのゲームをしてるんだ? しんどいんだし、とっとと負ければいいんだよなぁ〜」 と、自分に突っ込みつつも、本来の負けず嫌いと真面目な性格とが邪魔をしている事は重々承知の上である。 「やっぱり、対決は太一とか……? 正当法じゃまず無理だよなぁ……」 とは思いつつも、今ヤマトが手にしているグレネードランチャーの威力は中々に凄い。恐らくハンデのきつい太一やヤマトは2発も当たれば、HPがフルに残っていたとしてもアウトだろう。 (……逆に正面きってやったほうがいいのかもしれないか……) 人数が少なくなったお陰か、次のアイテムの場所までは誰に遭遇する事無く、無事に弾薬を手に入れる事が出来た。 ついでにHP回復のアイテムもゲットでき、先ほど空の銃弾に何発か当たってしまっていたヤマトはその場で回復する。 「本当にゲーム感覚だなっ…と」 顔を上げれば、緑深い森の中の一角が開けているのが見えた。枯葉が積もった広場のような場所である。なんとナシにそこに向かえば、その真中でぽつんと太一が立っている。 「………」 藪の中から様子を伺うが、太一は特に何をするでもなくただボンヤリと立っているだけである。 (ここからじゃ、グレネードランチャーは届かないな……もう少し、近付かなければ……) 威力がある分、飛距離が短いのが難点である。 しかしこんな見晴らしのいい場所でただ突っ立っているのは解せない。 (……罠か?) そう考えるのが普通だろう。 (太一は、京ちゃんとタケルの二人を倒している。装備だって、何かバージョンアップさせている可能性が高いからな…) 繁みを鳴らさないように気をつけながら、ヤマトは太一を中心に少しずつ移動して彼の装備品を見ようとする。 大きなものは何も見えない。ライフルも、マシンガンも、ショットガンの類もだ。 (……もしかしてM92Fのままか…?) それなら、ヤマトのグレネードランチャーの方が圧倒的に有利である。 「………」 フィールドの中が広かった所為もあり、リミットまであと僅かである。 (……いちかばちかだっ!) 意を決して、ヤマトが太一の真後ろにあたる藪から勢いよく飛び出す。 「たいちぃぃぃ!!」 「?!」 太一が弾かれたように振り替える。 そして、走りながら構えているヤマトの銃を見て、そのまま背を向けずに後へと大きく跳び退った。 ガウゥゥゥン…… 弾は太一を大きく外れる。まだ精度可能距離が詰めれていなかったのだ。 「ちっ! 焦りすぎたかっ!」 だが、走りながら太一との距離を詰める間にヤマトは次の銃を装填する。 その間、太一はM92Fでヤマトに向かって発砲してきたが、それは頭には当たらず腕や足を数発掠めただけだった。 「もらったぁぁぁ!!!」 再び銃を構えるヤマト。 だがしかし ガッ…… 「うえぇっ?!」 足下に何かが引っ掛かり思いっきり前のめりに倒れこむ。 それこそ漫画の様に派手にこけたヤマトは、思わずぶつけた鼻の頭をさすりながら、引っ掛かった足元を見た。 「な、なんだこれはっ!?」 草と草が結ばれた輪っかに足が引っ掛かったのだ。 原始的な罠。良く見れば、あちらこちらにそんな罠が仕掛けられている。 「YA−HA―……」 「ひっ?!」 急に日差しが影って、顔を上げたヤマトの視線の先に、逆光になった太一の姿があった。 シルエットになって殆ど顔の表情はわからないが、その大きく釣りあがった口元だけがやけにはっきりと見える。 そして、その手には、先ほどまではヤマトの手にあったはずのグレネードランチャーが真っ直ぐに銃口をヤマトに向けていた。 「うけけけけけけ……ヤマト。ターッチ・ダウ〜ンだ・な♪」 「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃ」 悪魔のような笑みを浮かべたままの太一の指がゆっくりと動き、ヤマトの悲鳴が森に響き渡ったのだった。
『YAMATO LOST WIN TAIT』 ヤマトも氷付けにし、ランチャーを肩に担いだ太一はテホテホと当ても無く移動していた。 リミットまで後数分。 「後、残るは賢だけなんだけど……どこにいるんだ?」 太一はそれまで罠を仕掛けて待ち構えては相手を狩るといった戦法を取っていた。 しかし、それでは簡単にタイムアップになってしまう。 「これじゃ、引き分け確定かなぁ……うーむ……」 それはそれで、つまらない気がした太一だったが、あと数分たらずでこのフィールドの中で賢を見つける事は不可能である。 仕方が無いので、光子郎たちが待つ場所へと戻ろうかと思って踵を返した、その時だった。
ガゥン…………………
『…………へ?』 気付けば、太一は氷の中に居た。 『TAITI LOST WIN KEN』 無慈悲な表示がゴーグルに映し出される。 『え? えぇ? なんでっ?! うそっ?! えぇ?!』 氷の中で盛大に慌てる太一である。 太一が歩いていた場所は、森の中でも廃墟の中でもない、見晴らしのいい場所である。 近くに賢が居たならば絶対に判った自信があったのに。 『なんでーぇぇぇ!?!?!?!?!?!』 氷の中の太一の絶叫は誰に響く事は無かった。
「うーん。光子郎の読みどおりだったねぇ〜」 「えぇ。サバイバルはいわば知恵比べでもありますからね」 モニターをチェックしていた光子郎が、想像どおりの展開に満足げな笑顔を浮かべる。 賢はゲームが始まって直ぐに手に入れた武器に合わせて戦法を考えた。一箇所に張り付いたまま動かなかったのだ。 彼が探した武器はPSG1。遠距離用のスナイパーライフルである。 「最後の最後で、お兄ちゃんが一乗寺君の射程範囲に入っちゃったのが運の尽きだったのね」 「賢君のあれは計算の上でですよ。たぶん確立が高いと踏んででしょう」 「え?」 「太一さんがやられた場所は、ここに戻ってくる為の数多いルートが丁度集まる場所。ここに戻るためには大抵の人が通る場所を賢君は選んだんですよ」 「うわぁ…さすが一乗寺君!」 「いやぁ〜、面白いゲームだったぁ! 僕までなんだか興奮しちゃったよ」 ヒカリや丈が感心したように何度もうなづく。 氷が溶けて、ゾロゾロと戻って来るメンバー達の顔も十分冷やされていたはずだというのに、未だ熱気が篭っているようだった。 「くやしぃー!!! あたし全然倒せなかったわぁ!!」 「っていうか、ミミさん怖すぎっすよっ! 俺夢に見ちゃいそうっ!」 「いや、それよりも、本当に怖いのは空の方……」 「なぁに? ヤマト」 「いえ、なんでもないです」 「あはは、兄さん弱いなぁもう」 「でも、楽しかったです。なんだか、スナイパーになったような気分で……」 「いや、充分スナイパーだから、賢は。くっそー最後の最後で油断したぜ……」 「なぁ、太一。今度は集団戦にしようぜ。仲間撃つのはやっぱちょっと嫌だ」 「そうだなぁ……別のバージョン考えるのも面白いかもな」 わいわいがやがやと話は弾んでいる。が、ふと伊織がポンと手を叩いた。 「ところで、本当に敗者は勝者の奴隷なんですか?」 ハタと沈黙がおちる。 「そういえば、そんな事いってたっけ」 そう言って、太一が隣にいた賢を見下ろす。 勝者とは言うまでも無く賢である。 なら、敗者は残る全員か……と思いきや、ゲームに参加した全員の視線が自然と大輔に向けられた。 「な、なんっすか?」 「そうよねぇ……この場合、敗者って、一番最初に負けた人ってなるのよねぇ?」 「うえぇ?!」 「……一番最初に倒されたの、大輔だったよなぁ? 確か」 「ちょ、ちょっとぉ?!」 「んじゃ、やっぱり大輔が賢の奴隷決定?」 「あー。うん。じゃぁ、賢、好きにしていいからね」 「うわわわわあああんっ! 太一先輩ひどいぃぃぃ!」 はうはうと泣きべそをかく大輔に、太一は口笛を吹いて視線を逸らし、大輔の背中をヤマトが押して 「はい。進呈」 「あ、いや、僕別に奴隷とかなんて……」 「いやいや、自由にしていいから。うん。パシリに使え」 「うわあわああんっ! おぼえてやがれぇぇぇ! 直ぐにリベンジして、奴隷の座を譲ってやるっ!!」 半泣きで喚く大輔に、タケルがちちちと人差し指を振った。 「何言ってるのさ大輔君。今回のこれは8月1日の特別ゲームだよ? 来年の8月1日まで奴隷生活頑張ってね☆」 「うそっ!?」 「がんばって〜」 「おまえら鬼じゃぁぁぁぁぁ!!!」
大輔の絶叫がデジタルワールドに響き渡って、子供達のメモリアルデーは幕を下ろしたのであった。
というわけで! ウィナー 賢ぢゃんっ!(虫口調に) はははははーもしかして大穴? バレバレかなと思ったんだけど、トトカルチョでは太一さんが圧倒的に多ございました(笑)
でも、今回は書いててすごく楽しかったんだけど、時間がなかったので(一日で書いたしな……)モンを絡ませられなかったのが残念無念また来て四角。(古!)
これはまたいつかどこかでリベンジだ・なっ!(萌)
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