| 2006年09月15日(金) |
そして通夜。 その2 |
そこにはたらいているものは重力なのだと思う。 従姉妹3人が号泣で引っ張られそうになった。もともと母の方は女性の多い家系なうえに、故人に優劣をつける訳ではないけれど、父方の祖父よりは人当たりもよく入院するまではかくしゃくと庭仕事や趣味に精を出していた人だったから、自分にしても「いいおじいちゃん」のイメージが強い。僕は鼻水をすすりながら掴みどころのない感慨と、存在そして死の重さにぼんやりと考えをめぐらせた。 ひと月前のうちのじいさまのとっ散らかった仏事の色々は、きっとそのてんやわんやで皆が重さを分け合っていたんだろう。今度の式は葬祭センターの職員がテキパキと取り仕切ってくれたおかげで、僕らは一人一人がその重量に浸って、実感していられたんじゃないかと思う。その、号泣。 死んだ人の皮膚は「同じ」だ。黄色くて、脆そうで、硬い。そして僕は地面から3cmだけ浮いたところで、足がつかずにもがいている。
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