皇帝の日記
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靴を修理に出した。
実は、アメリカには靴や鞄の修理をしてくれるような所は、ないんじゃないかと勝手に思っていた。
だって看板を見た事がないし。 消費社会だし。 ぶっちゃけアメリカ人不器用そうだし(あ)。
で、日本から後生大事に持って来ていた、お気に入りの茶色の革靴が、ついに踵どころかつま先のソールまではがれ落ちてしまい、しかもその先っちょの革が破けてしまった。 うーん・・・。 ここまで履かれれば、靴も本望か・・・。
でも諦めきれないので、接着剤を買って来て、ぺったんぺったん張り合せもした。
さて、皆様お手持ちの靴を思い浮かべていただきたいのだが、修理してまで履き続けたいと思う靴が、一体どれほどあるだろうか。 私は2−3足しか思い浮かばない。
ということは、きっとこれは運命の靴なのだ。 元値がいくらだとか、関係ない。
やっぱり、電話帳で修理屋を捜すか・・・。
と思っていた矢先、クリーニング屋さんで目撃したのだ。 奥のカウンターで、鞄の持ち手を修理している、ラテン系のおじいちゃんを。 ああ! 「もしかして、靴の修理もやってますか?」と聞くと、YES! ナイス。
早速ぼろぼろの靴を持って行った。 こ、こんなんでもいけますかねえ・・・。 と、ドキドキしながら出したら、受付のお姉さんが「う〜ん・・・これは」と渋い顔を。 やっぱり、革自体がいっちゃっていると、駄目だろうか。
そしたら、奥からおじいちゃんが出て来て、黙って靴を持って行った。 どうやら、OKらしい。 ・・・職人やなあ・・・。 受付のお姉さんは「お見積もりを出して、後から電話します」と慌てて言っていたけれど、すでに奥ではじいちゃんが靴底を剥がしにかかっていた。 ・・・もし「あ、高いから結構です」って言ったら、どうなるんじゃろう。
結局、次の日に電話で「25ドルですけど・・・」と言われ、「ほんではやっちゃってください」とお返事。 つか、もうやっちゃったんでしょう。 案の定「あ、じゃあいつでも取りに来てくださいね」と言われた。
ちょっと高かったなあーと思いながら取りに行ったら、なんと、想像以上のできばえ。 というか、ほとんどおニューになって返って来た。
革全体にラッカーで色付けしたらしく、前よりやや濃い茶色になってはいたが、靴底半分以上取り替えてあり、継ぎ目は丁寧に削られ、違和感がない。 穴の開いた革には、パテが塗られて、きちんと内側に閉じられていた。
すげえ、すげえよじいちゃん。
感動してジャバ夫さんに見せたら、「クリーニング屋さんはたいてい修理屋さんを抱えている」との情報。 なーにー。
町中にあるクリーニング屋さんが、修理もしているのか? そんなに技術者がいるのか?
と思ったが、どうやら修理屋さんがいない所は、受付だけしていて、どっかの修理屋さんにまとめて持って行くんだとか。
ふーん。
でも、それだけ窓口が広いってことだ。
もしかしたら、日本より靴の修理はしやすいって事じゃないだろうか。 だって、日本の靴修理屋さんって、たいてい踵だけ修理とかだし。 きちんと修復してくれる所って、探さないとないし。
とにかく、修理してくれる所が見つかったので、これから安心して靴を履ける。 ありがとう、おじいちゃん。 でもやっぱりアメリカ人ではなかったね。
皇帝

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