※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ ※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※ ※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※ ※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※ ※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※ ※スマートフォンの場合は、画面をしばらく押していると※ ※「全て選択」の表示が出ますので、選択してください。※ ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 『廃用身』 元外務省医務官という異色の経歴を持つ現役医師の久坂部羊 が2003年に幻冬舎文庫から出版したデビュー小説の映画化。 なお原作は発表当時映画化不可能と称されていたようだ。 映画の始まりはジャーナリストの取材。その取材相手の女性 は外科手術によって片腕を切除しており、その女性はそれに よる効能をいくつも述べ立てている。曰く腕から生じていた 痛みや冷たさが消えた、身体が軽くなった、等々。 実際に取材に答える女性の姿は快活であり、その健康状態は 頗る好調のようだ。そんな夢のような医療が行われている。 そこでジャーナリストはその医療を行っている異人坂クリニ ックというデイケアを運営する医師の許を訪ねる。 そこでは正に次の手術の準備が進められていた。その患者は 脳梗塞によって両脚と片腕が麻痺しており、さらに妻と息子 の介護放棄で褥瘡の発生と敗血症も患い、このままでは死期 も近いという状態だった。 そこで医師は敗血症の足の切断と共に、残る脚と片腕の切除 も提案する。それによって状態は劇的に改善すると断言する が…。ジャーナリストが取材を進め、書籍の出版も提案した 頃、週刊誌に内部告発が掲載される。 それでも本が出れば事態は変わると書籍の編集作業を進める 中で、衝撃的な事件が起きる。そしてそれが医師本人も追い 詰めて行くことになる。果たして医師の進める医療は正しい ものだったのか? 出演は2025年10月紹介『爆弾』などの染谷将太、2023年8月 紹介『キリエのうた』などの北村有起哉。さらに2026年1月 紹介『スペシャルズ』などの六平直政。そして2019年6月紹 介『火口のふたり』などの瀧内公美。 他に廣末哲万、中村映里子、中井友望、吉岡睦雄らが脇を固 めている。 脚本と監督は、2017年発表の『三つの光』がベルリン国際映 画祭フォーラム部門に正式出品された𠮷田光希。監督自身が 学生時代に原作を読んで以来、長年温め続けてきた映画化だ ったそうだ。 正しく問題作と言える作品だろう。正直には敢えてそこを狙 って描かれた作品とも言える。ただし物語は真摯に描かれて おり、それは問題提起として捉えることもできる作品になっ ている。 その一方で本作は、SF的には見事にマッド・サイエンティ ストを描いた作品と言える。しかもそれはフランケンシュタ イン博士ではなく、H・G・ウェルズの『モロー博士の島』 に匹敵するものだ。 それは結末に至るまで、巧みに名作を踏襲したものにもなっ ていた。素晴らしい作品だ。 公開は5月より、東京地区はTOHOシネマズ日比谷他にて全国 ロードショウとなる。 なおこの紹介文は、配給会社アークエンターテインメントの 招待で試写を観て投稿するものです。
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