だだ争論

だだの日記

2008年07月27日(日) 走り出した夏

 「一人徒歩で旅したときほど、豊かに考え、豊かに存在し、
  豊かに生き、あえて言うならば、
  豊かに私自身であったことはない」 
                    ルソー

先月より、歩くことに主眼を置き、
愛宕街道や周山街道、京街道、山の辺の道と歩いてきた
街道・古道が一つのテーマで、
往時をしのびながら歩くのが楽しい。

4、5月は病気で体を動かせなかったので、
疲労度も程よく、いいリハビリとなった。

夏が近付くにつれて
早朝から歩き出したり、渓流沿いを選んだりと工夫していたが、
さすがに、もう限界。汗がほとばしる。
秋までしばらく封印しようと思う。


さて、いよいよ近付いてきた、お盆のアルプス縦走。
どこに行こうか前々からなんとなく考えていたのだけど
ようやく正式に決定した。
立山・剱を経由して水平歩道を行くルート。
かなり期待度大!
(本音は下の廊下を歩きたかったのだが、
 今の時期は残雪で未通のため断念 ※通行は9、10月頃のみ可)

なにより、6年振りの室堂に心が沸き立つ。
心の平衡感覚の取り方を覚えた、思い出の山行以来だ。

わずか5日という短い期間ではあるものの、
一人徒歩で旅をしながら、
自己を見つめ、存在することの尊さを実感してきたい。



2008年07月21日(月) 初沢

前々からやりたいと思っていた沢登りに
連休を利用して行ってきた。

長い時間をかけて奈良と和歌山の境まで行き、
初日は民宿に泊まってバーベキュー。
翌日、大峰山の麓、前鬼川を歩いた。

今回は女の子も多く、ハード系ではなく楽勝なコース。
ハーネスとかも使わず。
雰囲気だけを伝えるならば、知床のカムイワッカ湯の滝みたいな感じかな。

暑いだけに水しぶきが気持ちいいし、
清流に飛び込んだり、ウォータースライダーしたり、
岩をよじのぼったりと、思う存分満喫した。

期待を裏切らない楽しさだった。

速乾性のTシャツを来ていたのだが、
泳いで陸に上がった後でも全然寒くなく、感心した。

あと、渓流シューズ(底がフェルト地になってる)を初めて履いたが、
岩場でどの程度すべらないのか、すべるのか、
おおよそ感触をつかめたと思う。

次回以降は登攀系にチャレンジだ。



2008年07月05日(土) 嵐山→清滝→中川

阪急嵐山駅で降りて、清滝経由、愛宕街道・周山街道を歩いてきました。

学生の頃は自転車だったけど、今回は歩きです。

初めて試峠(こころみとうげ)の旧道を通りました。

あと、天龍寺、西明寺、高山寺にも行きましたよ。

川端康成の「古都」の舞台となった、中川の集落まで歩き、
そこからバスに乗って帰りましたとさ。



2008年07月03日(木) 何はともあれ

今月末に、両親が大阪に来ることになった。

で、観光案内をするよう頼まれているのだが、
正直なところ、どこに連れてったら喜ぶか見当がつかない。

関西以外の方が"大阪"と聞いて思い浮かべるものってなんなんですかね?
やっぱり、通天閣とか、道頓堀とかでしょうか。
やっぱり、吉本新喜劇は外せないのでしょうか。

親の年代というか、親自身がどういう物に興味があるのかが
今ひとつ分からず、まいったなという心境。


そもそも、先日帰省した際、
ある事柄に対して意見が噛み合わずに激論となったのだが、
今回もその続きが予想されるだけに、覚悟が必要だ。


ていうか、この日は京都で池澤さんの講演会があり、
本当はそっちに行きたくて仕方がない。
日にちを変えることも考えたが、
前から7月に来ることは決まっていたし、
両親に対していつもわがままばかり言ってきたので、
今回は我慢しようと思う。



さて、7月に入ったので、2008年上半期に読んだ本をまとめてみた。

1/7 池澤夏樹『神々の食』(文春文庫)再読
1/13 矢部智子、今井京助ほか『ブックカフェものがたり』(幻戯書房)
1/29 マリオ・バルガス=リョサ『楽園への道』(世界文学全集)
2/2 池澤夏樹『光の指で触れよ』(中央公論新社)
2/3 池澤夏樹『叡智の断片』(講談社インターナショナル)
2/8 松本清張『砂の器』(新潮文庫)
2/9 松本清張『点と線』(新潮文庫)
2/10 西山昭彦、中塚千恵『できる人の書斎術』(新潮新書)
2/11 塩見直紀『半農半Xという生き方』(ソニー・マガジンズ)
2/18 池澤夏樹『メランコリア』(光琳社出版)再読
3/2 ミラン・クンデラ『存在の耐えられない軽さ』(世界文学全集)
3/10 清木たくや『田舎でスローライフを極める』(学芸出版社)
3/12 樺島弘文『会社を辞めて田舎へGO!』(飛鳥新社)
3/20 斉藤一夫、大日招兵『田舎暮らしをさっさとやろう+α』(自由国民社)
3/30 池澤夏樹『雪の降る星/修道院』(角川書店)
5/2 デュラス、サガン『太平洋の防波堤/愛人/悲しみよ、こんにちは』
                         (世界文学全集)
5/4 塩見直紀『半農半Xという生き方 実践編』(ソニー・マガジンズ)
5/5 塩見直紀『半農半Xの種を播く』(コモンズ)
5/5 宇田川悟『書斎の達人』(河出書房新社)
5/5 塩見直紀『綾部発 半農半Xな人生の歩き方88』(遊タイム出版)
5/10 ブルガーコフ『巨匠とマルガリータ』(世界文学全集)
5/22 ジェラルド・ダレル『虫とけものと家族たち』(集英社文庫)
5/23 長嶋有『猛スピードで母は』(文藝春秋)
5/24 吉田修一『パーク・ライフ』(文藝春秋)
6/14 フォースター『ハワーズ・エンド』(世界文学全集)
6/15 河邑厚徳『エンデの遺言 根源からお金を問うこと』(NHK出版)
6/29 池澤夏樹『世界一しあわせなタバコの木。』(絵本館)再読

おもしろかった本は、「楽園への道」と「巨匠とマルガリータ」。
特に、「楽園の道」はここ数年の中で一番の傑作だった。

また、印象に残った本では、「半農半Xという生き方」と
「エンデの遺言 根源からお金を問うこと」を挙げたい。
"農"と"貨幣経済"という2つの側面から
今自分が考えていることを深化させることができた。


総じて今年はとてもいい読書体験ができていることをうれしく思う。
これからも新しい一冊との出合いを、大切にしていきたい。


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