だだ争論

だだの日記

2006年05月22日(月) 光の指で触れよ

読売新聞紙上に連載されている
池澤夏樹さんの小説もはや300回を迎えた。
切り抜きのノートも3冊目になる。

正直、最初の頃はあまり乗り気でもなかったのだが
(新聞小説を毎日追いかけるのは大変なので)、
途中からおもしろみを増してきて、
毎日の生活のアクセントになっている。

うまく説明できないけど、
今の自分が模索している何かを
この小説の中からヒントを得られそうな気がしてる。

核家族の話題を軸に、自然エネルギー、共同体、
パーマカルチャー、シュタイナー教育などなど。
新聞の小説らしさを追求した内容になっていて、
現代社会に上手にリンク。
北海道開拓の関連本と並行しながら読めた
前回の新聞小説とはまた違ったおもしろみがある。

もうすでに、折り返し地点は過ぎたんだろうけど、
話の終着点はまだまだ見えない。
どのような大団円を迎えるのか。
引き続き作者と共に考えていきたい。



2006年05月21日(日) 一人カラオケ

さて、ライブは無事終わったが、
フェリーの時間の24時30分まで時間がだいぶある。

当初はお茶でも飲みながら本でも読んでゆっくりしよう、と思っていたが、
なんと喫茶店がぜーんぶ閉まってる?。
てか、まだ20時を過ぎたばかりなのに、繁華街に人通りがなく寂しい。
さすが地方都市め!
まあ、歩けば見つかるだろうと思って探していたが、
歩けど歩けど、見当たらない。
有ることは有るけど、だいたいが20?21時閉店。
駅前のスタバですらも!

軽くメシでも食べたいと思っても、
そういう店すらない!
あるのはおっさんが行くような居酒屋。
田舎だからか、スナック系の店が圧倒的に多いのだ。
スナックって(キャバクラも)行ったことがないけど、楽しいのかな?
お金がもったいないような気がするよ。

ライブで脱力感に包まれていたので、
とてもお酒を飲むような気分でもない。
かといって、どこか休める場所があるわけでもない。
苦肉の策として・・・
一人でカラオケに行った。


一人でカラオケって、どこか抵抗があった。
ちょっと恥ずかしいというか、でも、なぜか憧れてもいた。

今回こういうきっかけで入ったわけだが、
意外とおもしろかったというのが率直な感想だ。
一人なので、曲も気兼ねなく選べる。
たった一人で先ほどのライブの続きを行う。
つまり、ゴーイングアンダーグラウンドの曲をひたすら歌うってこと!
曲目を見てると、意外や意外、新旧・アルバムの曲も含めて35曲入ってた。
で、アットランダムにどんどん曲を入れていく。

最初の第一声だけさすがに緊張したが、
すぐに慣れて気分はノリノリ。
特に、ライブでやらなかったお気に入りの曲を歌うのが楽しかった。
ゆっくりめの曲からアップビートのものまで、いろんなのを歌ったよ。
キーを変える必要がなかったのも歌いやすいかった。
でも、一曲だけどうしてもキーを下げないと歌えない曲があり、
同じアーティストなのに、こんなこともあるんだなと思った。

結局、2時間で25曲くらい歌った。
歌い続けるのがしんどかったら1時間で出ようと思ってたが、
逆に物足りない。せめてもう1時間欲しい。
全部を歌うことができなくて残念だったし、最後は1番だけで終わったやつもあっ
た。
心残りたっぷり。
またいつか一人でカラオケに行きたいなー。
意外といいものだよ。
みなさんもぜひ!!



2006年05月20日(土) トゥッティ

今までライブには2回行ったことがある。
いずれも、友人が取ってきてくれたヤイコの年越しライブ@大阪ドーム。
ファンではなかったものの、生で見る、聞くのはすごく楽しくて
とにかく興奮したし、盛り上がった。

その後、ライブから足が遠のくのは、
チケットが取りにくかったり、高かったりと
なんとなく敷居が高いというイメージがあったから。
特に、社会人になると、休みがはっきりせず、
まえまえからチケットを確保して、というのに抵抗がある。


だけど、、、
金曜日、たまたまネットを見ていて翌日の公演の空きがまだあることに気付き、
なんとなくチケットを取ってしまった。。。

というわけで、行ってきました! 
ゴーイングアンダーグラウンド ライブ ツアー”トゥッティ”!!
場所はなんと香川県高松市。
ゴーイング初ライブを遠征で迎えるのだ。

ゴーイングは再三このブログでも書いているように、
3年前、「ダイアリー」という曲に出会って以来、
僕を魅了してやまないバンド。
ライブに行けることが決まり、その日は大興奮だった。


一見すると四国なので遠いように思えるが、
高松までは神戸からフェリーが出ている。
実は片道でも1500円。意外と近くて安いでしょ? 行くっきゃないでしょ?

当日は雨の予報だったが、予想に反して
青空が拝める快晴! 
バイクで神戸港まで目指す。
というのも、帰りのフェリーを4時着に決めていて、
始発電車を待つよりかはバイクですぐに帰りたいなーと思ったから。
バイクでフェリーに乗ると料金が跳ね上がるので、埠頭に駐車してね。

しかし、バイクを気持ちよく走らせていたら
前方から近づくのは黒い雲。
まさか、雨は降らないだろう、と思ってたし、
降ったとしてもパラパラだろうと思って意に介さずにいた。
今さらカッパを取りに行く時間もないしね。

だ、け、ど、尼崎に入ったところで、ものすごい土砂降り!
止むか分からないのに雨宿りしてたら船に遅れる。
戦意を喪失したボクサーのように、無防備に雨に打たれ続ける。
スピードを出しているから雨粒が痛い。。。
5分ぐらい走ってたけど、さすがに我慢の限界が来て、
駅に駆け込むことに。特急に乗り込んで三宮へ向かう。
全身びしょぬれ。当然日帰りなので着替えは持ってない。
最初から雨で、電車で行ったらよかったよ。とほほ。


さて、無事にフェリーに乗ったものの、まずは服を乾かすことに専念しなくてはならない。
あの手この手で、下船するまでに服を乾かすことに成功した(方法論は秘密)。
ホントは前日あまり寝てなかったので、フェリーの中で寝ることを期待してたんだけどな。


高松は初めて訪れる。
通過とか素通りはあるけど、街はじっくり見たことがない。
まずは歩いて街観察。
とはいいつつも、お腹ペコペコなので、うどん屋を探すことに。
で、最初に見つけた1軒に入る。
有名な店でもなさそうだったので、あまり期待はしてなかったけど、
一口食べてびっくりした。「まいうー!」
やっぱ、香川はレベルが高いわ。
コシが全然違うね。

あと、高松はアーケードをひたすら歩いてた。
栗林公園に行ってみるのも一興だとは思っていたが、
なにぶん時間が中途半端。
街で一番高い建物の目星をつけ、
とある百貨店の屋上に行って街並みを眺めていた。


アーケードを歩いてるときに、ライブ会場の場所が分かっていた。
オリーブホールってとこ。
17時過ぎに行って、チケットを受け取る(オールスタンディングね)。
さすがに、整理番号はかなり遅い。
やがて会場に入るのだが、イマイチ入場の仕方とか分からなくておろおろしてた。
ワンドリンク付き、というか強制的に購入しなくてはいけないのだが、
本会場の中への持込は禁止。ロビーで飲んでる人もいるが、
もう中に入って前に陣取る人もいる。
どうしたらいいのか分からず、できるだけ前に行きたいとと思い、
急いでドリンクを飲みほして中に入った。
(ドリンクは終演後でもOKだったと後で知るが)
さながら、運動会のパン食い競争の気分。

ドキドキしながら待ってるとオープニングの曲が流れて、ついにライブが始まった!

 <ライブの詳しい話は、まだツアーが終わってないので控えます>

終わったときは、もう体ぜんたいがフラフラ。
完全燃焼しきった気分。楽しかったよ!
飛び跳ねたり、声をからして叫んだり、とにかく楽しんだ。
曲はやはりアルバムからが中心。
僕的には初期の曲の方が聞き慣れてるし好きだったので
物足りない部分もあったが、それでも満足の2時間だった。
あまりにも濃密な時間が過ごせたので、
3時間くらい経ったろうと思ってたので、終わって時間を確認したとき
まだ2時間しか経ってなくてびっくりしちゃった。

今回念願のライブに初めて参加して、
なんかようやく自分もファンの一員になれた気分がした。
それが何よりうれしかった。
ゴーイング最高! また行くぜ!!



2006年05月15日(月) 放浪カモメはどこへ行く

以前フィンランドに旅行したことがあり、
公開前から観たいと切望していた映画「かもめ食堂」。
期待通りの佳作。
すごくいい、というよりかは、しみじみとよかったなぁと思わせる映画。
そういった印象自体がすごくフィンランド的。

素朴というか、控えめというか。
フィンランド人は、あまり個としてでしゃばらない。
でも、お酒を飲めば、はしゃぎ、ハメを外しがち。
まるで日本人と同じ。
普段はすごくおとなしいんだけどね。
僕のフィンランド(人)に対する印象が
そのままスクリーンに映し出されていた。

たんたんと進むストーリーの中で、
3人の女優の存在感が生きていた。
なかでも、今まで意識したことすらなかったが、
小林聡美さんは健康的な美しさを備えていて
観ていて惚れ惚れした。

1個だけ自分の知ってる単語が出てきた。
アンテークシ → 英語でいうエクスキューズミー。
あと、北欧ブランドが随所に出ていて(当たり前か)
知ってるアイテムも登場してうれしかった。
イッタラとかマリメッコとか
ポットスタンド(波型の鍋敷き。名称が分からない)。

イッタラのストライプのマグカップは最近気になってたものの一つ。
パティシエ エス コヤマのカフェ、
エス リビング ハナレでも使用するらしい。
自分も1個欲しいよー。

いずれにせよ、またフィンランドに行きたい。
フィンランド熱が再燃してきた。
宝くじを当てて、早いとこフィンランドに旅に出たいものだ。

特に、夏の時期に自転車で走りたい。
新しいランドナーを買って(MTBはお断り)、
空色のフレームを選んで。
のんびりとした空気の中で、森と湖を駆け回りたい。

「かもめ食堂」は、色もとてもきれいな映画だった。
映画は基本的には観ないのだが、
このようないい映画に出会うと、また劇場に足を運びたいなと思う。

ステキな出会いに感謝。



さて、一つ、映画のセリフで気になった箇所があった。
「私はやりたくないことはやらないんです」。

それについて、他人の感想文から引用。
「『やりたくないこともやるのがオトナなんだ!』と私なんかは思ってしまうのですが、
そんな価値観も、いま自分が生きている狭い環境の中で
経験的に得たものに過ぎなくて、
絶対的なものではないことに気付かされました。」

まったくその通りだなぁ。身につまされる思いがした。



2006年05月14日(日) デート?  否!

昨年末に知り合った人に誘われ、映画を観にいってきた。
何人かでってのはあるけど、
女性と2人だけなのは生まれてから初めてかもしれない。

で、一つ収穫があった。
その人と恋愛関係になることはないなという確認が僕の中でできたこと。
今日行くまでは、そこまで明確な意思が自分にできていなかった。

悪い人じゃないし、価値観とか合う方だとは思うけど
何かが違うんだよね。
外見、雰囲気、性格?
「これが違う」というのが自分でも分からない。
人を好きになるということは簡単なようで難しい。
改めて痛感した。



2006年05月07日(日) 集えパスハンターたちよ! 南信州の地へ pt4

朝目覚めても、雨は降り続いていた。
テントを出るタイミングをうかがっていると、隣から
「床上浸水しています」と、テンション低めのヒキタの声。
だいぶ被害にあったようだ。
そんなにひどく雨が降っているわけではないので、
そそくさと荷物をまとめて退散。

その前に。
このキャンプ場はデポジット制になっていて、
あらかじめ預けていたお金を返してもらうべく、
キャンプ場のカードを探していた。
だけど、おかしいな。どこにも見当たらない。
「ゴミが鹿に荒らされてたから、鹿が持っていってしまったんですよー」とアカツ。
まさか、とは思ったが、これ以上探してもしょうがないと思ったので
諦めることに。あー。
というわけで、僕もテンションダウン。

昨日だいぶ上ったから、今日はだいぶ下ることに。
路面が濡れてるので気をつけて下っていたら、けっこう精神的に疲れた。ふぅー。
晴れてたら気持ちいいんだろうな。

その後も下り続け、あっという間に下界に戻った。
途中で、日本のチロルと呼ばれる地域に差し掛かる。
“チロル”自体、なんなのか知らないが、急な斜面に集落を築いていて、
すごいなあと感心。
先祖代々この土地で…というのが、理由なんだろうけど、
田畑も効率的じゃないし、子供も学校に通うのが大変だろうし、
跡継ぎとか、様々な問題を抱えてるはず。
いろいろと考えてしまう。
また、ここは遠山郷と呼ばれ、山々に囲まれたちょっと秘境チック。
雨が降っていることが幸いして、霧の演出効果もバツグン。

途中、学校の軒先を借りて休憩し、ちょろっと新聞受けを覗き見。
天気欄は、傘マークだった。
今日は一日中雨なのかぁ。
実はこの後、青崩峠という、車が通れない道を行こうと計画してただけに悩む。
雨で担ぎだったらしんどいよな、でも、一度行ってみたかったところなんだよな。
本来この道は国道152号線であるのだが、トンネルがなかなか作れず
未開通ルートなのである。それだけの難所。
さっきみたいに、雨がパラパラ程度ならなんとかなるだろう。
ここですぐ列車に乗ってもおもしろくない。
特に反対意見も挙がってこないし、みんな構わないのかな。なら行ってしまえ!
てな心境で、予定通りの道を進む。
実はこのときみんな、誰かが「やめとこう」と言ってくれるのを待っていたらしいが、
みんながそんな気持ちだったとはこのときは知るよしもない。

いざ、坂道を上り始めると、雨がやっぱりネックになる。
カッパを着ないといけないが、着たら着たで暑くて汗だらだら。
雨に打たれ続けて、カッパ自体だんだん染みてきた。
なんか、だんだん去年の盆休みの北アルプスみたいな状況になってきたな。

最後の分岐に差し掛かっても、みんな黙って青崩峠の方向へ。
国道とはいえ、車が通れない以上、誰ともすれ違わない。
会話も途絶えがちになり、孤独な戦いが続く。

やがて、舗装からダートに差し掛かり、いよいよ峠へのラスト数百メートル。
そう、ここからは車が通る道はない。
遊歩道みたいに整備されているが、遊歩道なので入口は普通に階段だった。
看板には、峠まで歩いて20分と書いてある。
おぉ、20分担ぐのか?
ヒキタ氏がちょこっと下見に行って
「最初だけきついが、それ以降は大文字レベルなのでは」との判断。
進むのか、退くのか、苦渋の作戦会議の末、前を目指すことに。

今回サイドバックなので担ぎはややしんどい。
担ぐべきところでもできるだけ押すことに。
しかも悪いことに、先日の会社のレクリエーションで
膝を痛めていて、自転車を漕ぐ分には問題なかったのだが、
歩くとびっこを引くようにならざるをえない。
ラスト20分だからと、雨に打たれながら、最後の気力を振り絞る。

そしてついに、ついに、青崩峠へ。
雨なので景色はさっぱりだったが、
生活必需品の往来から「塩の道」とも呼ばれ、
あの武田信玄が南へ攻め込む時にも利用された歴史ある峠。
感無量のひと時だ。

余韻に浸るのもほどほどにし、先を急ぐ。
予定よりもだいぶ遅れている。
ふたたび担ぎ出すと、ほどなくして、林道に出た。
これは、下界まで通じてる道なのか?
明確な答えはその時点で出てなかったが、
ひとまず、道があることに安堵した。
生への確かな実感と言おうか、
無事生きて帰れることを感じた瞬間だった。

ここで、ヒキタ氏がヒルに襲われる。むむ、恐ろしや。
しかし、いったん道へ出てしまえば、後は一気に下り坂。
休めるような場所もなかったし、一目散に下る。
目的地の水窪町に、お風呂があれば行こう。
なくとも、旅館などに交渉して外来入浴できるように頼んでみよう。
そんな心境であったし、そうやってみんなを励ました。
全身がずぶ濡れで、お風呂に入らなかったら
風邪を引いてしまうのではという危機感もあった。

しかし、行き着いた水窪には、そんな銭湯が見当たらない。。。
警察に聞いてみて、もしなかったら旅館を紹介してもらおうと行ってみた。

ダメもとだとは思っていたが、なんか警察の対応にすごい腹が立った。
具体的なやりとりは控えるが、
こっちはびしょ濡れで、困ってるのに、なんか他人事のような感じ。
まあ、確かに警察の仕事じゃないのかもしれないけど、
この状況の中でそんな対応はないんじゃない?
旅館にも「宿泊客が優先だから」とつれなく断られ、
仕方がないので駅に行って輪行する。

電車で1時間かかるとはいえ、湯谷温泉へ行くことにした。
濡れた衣類を着替えていると、僕もヒルにやられていて、
どろっとした血が飛び出ていた。
アウトドア生活は長いが、実はヒルにやられたのは初めてかもしれない。
雨が相変わらず降り続けていたが、
温泉にたどり着き一息つけた時は、ホッとした。

引き続き飯田線に乗って豊橋まで出て、
新幹線の終電まで、焼肉店で打ち上げをする。

久しぶりの自転車ツーリングは、最後なんとも苦い思い出になってしまったが、
毎日が充実していた。
へろへろになるまで自転車を漕いで体を動かし、
温泉に浸かってビールを飲んで明日に備える。
同行の友といろいろなことを語り、地元の人と出会い、現場を見てきた。

今回、天候面で的確な判断ができず迷惑をかけてしまったが、
このメンバーと一緒に旅することができて、彼らには感謝の言葉が尽きない。
また、これに懲りずいろいろ行きましょう!


■使用経費
(1日目)
切符8820 パン231 ビール300 コンビニ879 温泉350 ビール330

(2日目)
牛乳150 ソフト250 コーラ150 お菓子250 温泉500

(3日目)
缶詰105 コーラ150 お菓子110 キャンプ場1160 風呂500 ビール650

(4日目)
お菓子130 切符9030 温泉1000 コーラ150 焼肉4000 お茶150

(合計)
29345円



2006年05月06日(土) 集えパスハンターたちよ! 南信州の地へ pt3

3日目も快晴。
ひとまず水のある場所でご飯を食べようと、
次の集落まで向かう。
その前にとある商店で買物をしたが、
やはりというか、こんなとこなので賞味期限切れの商品が多かった。
「おばあちゃん、これ期限が過ぎてるから半額でいい?」などと
アカツは聞いていたが、彼は強いねー。
牛乳とか3、4日過ぎてたら、僕は怖くて飲めやしないよ。

しかも、冷凍庫を見るとアイスがすごく柔らかく,
「夜中に電気切ってたでしょ?」とおばあちゃんに突っ込みたくなるほど。
うーん。

都会で生活していると、
こういった自然がいっぱいある田舎っていいなーて思うけど、
それはやっぱり、これが非日常だから?
都会に再び戻ることを前提にしているからそう思うのかな。
田舎が日常になってしまったら、
自然が豊かなのも楽しくなくなってしまうんだろうか?
都会では気付くことがないが、自然は本来厳しいものだから?
うーん。

さて、今日の目的地であるしらびそ峠までは、
基本的に上りオンリー。
少しずつであったが、着実に歩みを進める。

朝から上り始め、地蔵峠で昼食。
ひたすら上り続けてついに、標高1833mのしらびそ峠に辿り着いた!
達成感に浸る間もなく、峠からの景色を見て驚いた。
赤石岳を中心に南アルプスが目の前にずらーっとそびえているのだ。
その光景は圧巻の一言。しばし見惚れてしまうほどであった。
今年の夏は赤石に行こうと、心の中で決意する。

また、車で来た観光客の方からも「えぇ!? 自転車で来たの? すごいねー」と言われ、ちょっと照れながらも心地よい。
その中に「フンダモーターで上ったのか?」と聞いてくる静岡在住の人がいて、
「静岡では自転車をフンダモーターって言うんですか?」と
ヒキタ氏に突っ込まれた。
そんな事実は知らん!と一蹴したが、後で調べると、そう呼ぶ地域もあるのかも…。
情報を求む!!

しばらくこの峠で休んだ後、キャンプ場に移動。
1サイト3500円という値段にびっくりした。一人旅じゃなくてよかったよ。
また、今回の旅で初めて明るいうちにテントを張ることができた。いやはや。
キャンプ場はもちろんそうだが、
宿泊施設内のお風呂からも南アルプスが一望。
このナイスロケーションを存分に楽しませてもらった。

夜、食事を終えて語らっていた時のこと。
ヒキタ氏の「雲海がきれいですよ」との声に振り向けば、
雲海がお月様に照らされ、とても幻想的な雰囲気を醸し出していた。
「おー、すごい」。

ていうか、しばらく見ていると、
徐々に雲海の範囲が広がってきて、こっちに迫って来てるじゃん。
そのうち飲み込まれるんじゃないかと思いながら床に着いたが、
果たして、夜半、雨がテントを打つ音で目覚めた。
まどろみの中で「明日は雨かぁ」と思いながら、もう一度眠りに落ちた。



2006年05月05日(金) 集えパスハンターたちよ! 南信州の地へ pt2

思っていたほどではなかったが、やはり夜は冷え込んだ。
朝目覚めてみれば、疲れは取れていたが体はけっこう筋肉痛。
今日も意気揚々とペダルを漕ぎ出す。
昨日は暗くて分からなかったが、中央アルプスが拝めた!

道の駅で牛乳やソフトクリームを食べてから、
今日は、女沢峠(おなさとうげ)を目指す。
マップルでは峠の前後だけがダートになっていたが、嘘八百。
取っ掛かりからダートだよ。
乗る気力もなく、いきなり押しを決め込む我々であった。

長い休憩を何度も取り入れながら、がんばって上る。
途中で南アルプスも見えた。信州は山がいっぱいですごいね。
峠で昼食を食べた後、下りに取りかかる。
が、峠の向こう側はすべて舗装路であった。あらら。また騙された。

颯爽と下っていると、今度は中央アルプスが見える番。
飽きもせず眺めながら、さらに下る。
やけに長く下ってるなーと思っていたら、
案の定、次の峠へと向かう曲がり角を通り越していた。
なので、予定を変更して今度は天竜川沿いを走る。

この天竜川は、諏訪湖から太平洋に向かって流れているのだが、
自分的には下流の浜松に長いこと住んでいたので感慨深い。
小さい頃は長野に行くことなんてなくて、
知識としてだけ諏訪湖から流れていることを知っていた。
今ここに流れている水は、いつか浜松にまで辿り着き太平洋へと出るんだね。

ちょうどこの頃、コカ・コーラ欠乏症にかかっていた。
これは、僕のコカ・コーラ信仰に由来するもので、
普段の生活ではあまり飲まないが、
旅に出ると無性にコカ・コーラが飲みたくなるのだ。

以前、アジアを旅していたとき、
できるだけ現地のものを試したいと、いろいろ食べていたのだが、
変に甘かったり、添加物や着色料がたっぷり入ってたりして
食傷気味の時期があった。
そんな時、コカ・コーラは世界中のどこででも入手可能で、
期待通りの味が楽しめる、偉大な飲み物として
僕のハートをがっちりつかんでしまったのである。
また、ご存知のようにコカ・コーラにはカフェインが多く含まれていて、
体が疲れた時に摂取して、テンションを上げようという
一種のプラシーボ効果も狙っている。

コンビニはもちろん、商店や集落すらないような道で
たまに自販機があってもダイドーのもの。
我慢を重ねてようやく役場のところで、コカ・コーラにありつけた。
「う、うまい。スカッとするぜ!」

さて、そろそろ日が暮れてきたので、泊まる場所を考えることに。
小渋湖温泉というのがこの先にあったので、まずはそこを目指す。
ここは小さな一軒宿の温泉で、宿泊客もいるようだがその数もまばら。
自然に囲まれた何もないところに、ポツンと佇んでいるような温泉で、
ふと、将来子供を連れて来るんだったら
一大温泉地よりも、こういうところの方がいいな、とか思ってしまったよ。
派手で有名なところよりも、素朴なよさを伝えていきたいな。

で、ここの温泉のすごいところは、男風呂が外から丸見えってこと。
道路側の洗い場が、足下から天井まで全面ガラス張りになっていた!
最初見たときは、「これってマジックミラーでしょ」って思ったほど。

某後輩は車が通るたび、わざと窓から見えるように体を洗っていた。
私はさすがにモラルのある人間であるのでしなかったけどね。

日がどっぷり暮れてから温泉を後にするが、
泊まる場所が見つからない。
なので、今晩はダム湖のほとりでテントを張る。
水がまったくなく、心細い一夜であった。
その夕食の席で求められて一句。

「旅先の ダムの湖畔で 晩ご飯」

おそまつ! まぁ、詠み人知らずってことで。



2006年05月04日(木) 集えパスハンターたちよ! 南信州の地へ pt1

今回のGW、一人で大峰山に行くつもりだった。
この時期に縦走するのもいいかな、と。
だけど、後輩の「信州を走りましょう」という熱意?と押しに根負けし、
直前に信州ツーリングへと方向転換した。
そして、なぜか自分がプランナー的役割を担うことになり、
それではと、前から一度行ってみたかったしらびそ峠を目指すことに。
前後の峠や林道を軽く調べておいたが、
後は当日気の向くまま。行ってみて決めましょう!

てな具合で、4日の朝、京都駅で、アカツ氏(22歳)と
夜勤明けのヒキタ氏(25歳)と合流しただだ氏(28歳)であった。
9時25分発の特急しなのに乗り込み、さっそくビールを飲みかわす。
まあゴールデンウィークだしね。

着いた先は、青柳という無人駅。覚悟はしていたが駅前に何もない。
遅い昼食をとるために、わざわざ遠くのコンビニに立ち寄ってから出発した。
時間にして15時。うーん、遅い!

出だしから金沢林道というダートを通る。
思ったよりしんどく、ところどころ乗りながらも押しを決め込む。
やがて開けた場所に出て、八ヶ岳がドーンと見えた! 
やぁーすごい。
あえて国道152号線を選ばなかったのは、こっちの方が八ヶ岳に近いから。
予想通り八ヶ岳が間近に見えた。
展望スペースでは、先にいらした老夫婦と会話を交わす。
こういった一期一会の会話が、旅に出たなって感じがしてうれしくなる。

やがて、芝平峠に着いた。今回1個目の峠だ。
特に趣きがあるようなところでもなく、時間も押していたのでそのまま下る。
ダートが途中から舗装に変わったが、そばを川が流れていて走っていて気持ちいい。
下り終わった場所では、景色が田園風景に変わっていた。
この田んぼと山々という組み合わせが
なんとも日本の原風景のような雰囲気が漂っていて
しみじみ感じていた。田舎っていいな。

もうだいぶ遅い時間だったので、
泊まる場所を求めて、さくらの湯という高遠町にある温泉を目指す。
高遠温泉って聞いたことがなかったので、大して期待してなかったのだが、
行ってみてびっくり。
かつて経験したことがないくらいお湯がぬるぬるしていて、とても気持ちいい。
しかも、18時以降は料金がプライスダウンするというおまけ付き。
風情とかひなびた感とか全然なく普通の銭湯チックだけど、
密かにオススメです。
今日一日でむちゃくちゃ疲れていたので、
温泉に浸かりながらゆっくりできてよかった。

公園みたいな広場にテントを張り、ビールを飲みながらだいぶ遅い夕食をとる。
僕とヒキタだけがテントを張っていたので、
アカツはヒキタのテントで寝ることになっているのだろうと思っていたが、
寝るころになって「だださんのテント広いですね〜」と言って入り込んできた。
かなりびっくりしたぜ。想像すらしてなかった。さすがはアカツ!



2006年05月01日(月) 信州を再構築

ゴールデンウィーク。
大峰山で気持ちは固まってたのだが、
昨日、後輩の説得工作にあい、
信州をチャリでツーリングすることとなった。
急転直下とはまさにこのこと。

遊びに行く段階で勧誘されるのは分かってたので
逆に勧誘しかえしてやろうと思って
大峰山の地図を持っていったつもりが
間違えて大台ケ原のもので、万事休す!

信州のどこに行くかがまったく決まってなかったので、
自分なりに行きたいところをピックアップ。
その結果、諏訪湖から入って南下し、
しらびそ峠を目指すプランを選定。
無事、同行の士の快諾を得た。

しかし、久しぶりにツーリングマップルを
見ながらプランを考えていた。
普段一人だけだったらあまり計画は立てないのだが、
人と一緒となると思いつきで周りを振り回したくないし、
概略だけでも…と。

時刻表も購入し、行き帰りのアクセスを調べながら、
林道、峠、さまざまな要素を加味して検討する。
あっちがいいだろうか、いやこっちだ、と
マップルやネット情報とにらめっこしながら考えるのは
かなりおもしろかった! 
木曽駒ケ岳に立ち寄るプランもいいのではとも思ったが、
よくよく調べると雪が積もってて、我々では難しい。

自転車屋さんにも連絡し、3日までに直してもらう。

準備万端かと思いきや、
今日行われた会社のレクリエーションで
人とぶつかり、膝をねんざ?してしまった。
今も痛む。なんか嫌な予感がよぎる。
あと3日で直るだろうか?
つくづくぺシミストは嫌だと思う。はぁー


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