だだ争論

だだの日記

2003年12月31日(水) 無題(よいお年を!)

今日あたりに帰省しようかと思っていたが、
芝居のチケットが取れそうなので明日に延期。

というわけで、「ヨーロッパ企画」だったのだが、
どうもダメでした。
彼らとは相性が悪いみたいです。
それなりにはおもしろいのだが、
僕が芝居で求めているものとはちょっと違うのかなと思ったり。

* * *

読んだ本メモ(今年最後)

10/13 辺見庸『反逆する風景』(講談社文庫)
10/19 中上健次『中上健次選集11 十九歳の地図、蛇淫 他』(小学館文庫)
11/01 杉森久英『新渡戸稲造』(人物文庫)
11/19 須賀敦子『コルシア書店の仲間たち』(文春文庫)
11/25 宮部みゆき『理由』(朝日文庫)
12/29 レイチェル・カーソン『沈黙の春』(新潮文庫)



2003年12月21日(日) 旅は道連れ

ネットで手塚治虫の『火の鳥』を購入して、
ちょこちょこと暇を見つけて読んでます。
そのおかげで久しぶりに日本史に興味が出て来ました。
この前読んだ「ヤマト編」は石舞台古墳が舞台。

10月13日以来の休みをもらった今日、
ふと飛鳥に行ってみたくなりました。

* * *

とは言っても、計画をまったく立ててなかった私。
いざ駅へ降りてどうしたものかと思っていたところ、
レンタサイクルの客引きに引っかかって、
自転車で回ることにしました。

さぁスタートというとき、後ろで呼び止められました。
振り返ると小学生でした。
「お兄ちゃん、遺跡を見てまわりたいのだけど、
どう行ったらいいのかわからないから連れてって」

正直、ちょっとめんどくさかったです。
一人でのんびり過ごそうと思っていたので。
でも、「旅は道連れ」の言葉を思い出し、
なんかおもろいことがあるかも、と一緒に回ることにしました。


どうして小学(5年)生が一人でここに来ようと思ったのか
理由を尋ねると、塾の先生が「遺跡とかは実物を見たほうがイメージがつく」と
言っていたからとのこと。
来年中学受験を控え、今のうちにこういうところに来たかったという。
話を聞いてると毎日勉強ばっかで大変のようだ。
ちなみに今も私立の小学校に入っていて、
朝は5時半起き、夜は塾があるので12時就寝なんだとか。
なんか聞いてるだけで大変そう。
がんばって偏差値のいい学校に入るってのを目標にしているようだ。

ちなみに学校の友達のなかには、大学を卒業したら
どこそこの企業に入って、何年以内に課長になって…ということを
語り合ったりしている人たちもいるとか。


僕が小学生の時なんか、遊ぶことしか考えてなかったのに。
大学はおろか、中学、高校のことすら何も考えていなかったのに。

彼は最近のセンター試験の傾向とか話してくれたけど、
小学生なのにセンター試験を知ってるってのにはびっくりしたよ。


結局、彼とは高松塚、天武・持統天皇陵、亀石、橘寺、川原寺跡、
石舞台、飛鳥寺、新亀石、岡寺を見て回った。

恥ずかしい話だが、実は僕は途中で有り金を使い果たし、
(何も計画をたてずに来たので、充分なお金を持っていなかった)
入場料とか彼におごってもらっていた。
(ちなみに、もし足りなかったら途中で橿原に寄ってお金を下ろすつもりだった)

「お金が足りないから入口で待っている」と僕が言うと、
せっかくだからとお金をたてかえてくれる。

私立の小学校では周りの友達は金持ちが多いらしく、
ふだんおごってもらってばかりなので、
せめて今日は(連れてってもらってるので)おごりたいのだとか。
なんか泣かせるぜっ!
(っていうか、金くらいちゃんと用意しとけよ、自分。
ちなみに、家に帰ったとき、残金4円でした)

でも、彼のおかげですごく楽しい一日が過ごせた。
ただ遺跡をまわるだけでなく、小学生ならではの視点も参考になったし、
一人だったら経験しなかった、見過ごしていたようなことも
彼のおかげで楽しめた。
例えば、坂乃茶屋でおばあちゃんと仲良くなったり、とか。


飛鳥は12月だからなのか、観光客なんてまったくいなかった。
こんなことで観光地としていいのか、なんて思ったりしたけど、
歴史を感じさせながらも、田舎な感じはよし。
ところどころ、朝ドラの「あすか」の面影を見つけたり、というのもよろしい。

何より歴史の奥深さ、不思議さというのに、触れた一日であった。
また、道連れとともに、ここに来たいものである。


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