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しもさんの「新聞・書籍掲載文」
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2006年07月01日(土)
選手は国民にあいさつして (48歳)

静岡新聞 朝刊(ひろば)

まだサッカーW杯は続いているというのに、
日本が負けた途端、ジーコ監督の後任人事で盛り上がる
変な国と世界は評価しているかもしれない。
たった一人で、約十分間、 グラウンドにあおむけで
藤テれ込んでいた中田選手。
不完全燃焼だった結果に対して、悔しい気持ちはわかるが、
「どうせブラジルには勝てないよ」と言いながらも、
朝の四時からテレビの前で一喜一憂しながら応援していた
多くの日本国民に対して、 言葉にならなくてもいいから
「感謝の気持ち」が欲しかった。
それは彼のためだけでなく、日本サッカー界のためにも、
マイクの前で「生声」が聴きたかった、というのが本音である。
「日本のみなさん、最後まで、応援ありがとうございました」
このフレーズを、リーダー的存在の彼が口にすることで、
私のような四年ごとのにわかサッカーファンは、
結果に納得するのである。
やはり中田・高原・小野選手は、一度、他の選手と一緒に帰国して
多くのサッカーファンへちゃんと挨拶すべきではなかったのだろうか。
決して「応援してやったのに」という恩着せがましいことではない。
それが人間としての「礼儀」だと思うから。