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しもさんの「新聞・書籍掲載文」
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2006年03月04日(土)
3人でつかんだ五輪の金メダル (47歳)

静岡新聞 朝刊(ひろば)

前評判とは違い、なかなかメダルに届かなかった
トリノ・オリンピックの日本選手団。
期待の選手が負けるたびにマスコミと解説者は、
これでもかというくらい「敗因」を探し続け、
番組・紙面を埋めていた。
ところが女子フィギィアスケートで、荒川静香選手が優勝した途端、
彼女の努力の奇跡を特集した。
しかし、違った角度からとらえた「勝因」を目にすることはなかった。
今回の優勝候補、ロシアのスルツカヤさんや、
以前の大会で優勝確実といわれた伊藤みどりさんなど、
プレッシャーに耐えられず転倒したシーンを
私は何度も目にしている。
しかし今回の荒川さんには村主章枝さん、安藤美姫さんがいた。
一人では耐え切れぬほどの国民の期待を、ライバルとはいえ、
三人で受けたからプレッシャーは分散されたと思う。
荒川さんの勝因を「毛利元就の三本の矢」と表現したい。
一本では簡単に折れる矢も、三本を束ねれば折れない、
と、三人の息子に諭した戦国武将の有名な話である。
今回は三人でつかんだ金メダルと言っても過言ではないだろう。
村主さん、安藤さん、ありがとう、そしてお疲れさまでした。