2006年07月31日(月)
今日はどうして。



本棚を物色する
今はGさんに借りている本を読んでいるけれど
ふと他の本を『眺め』たくなって




『冷静と情熱の間 Rosso』

落ち着いた声 知性ある行動
これに出てくるアメリカ人男性が 風と呼んでいた人に重なる
この本を読んだと言っていたな


初めて行ったあのバーで 2本めのコロナがコースターの横に置かれる
風は 私の少し残っていたものを飲み干し
新しいコロナを目の前に置いてくれた

そんな気遣いが さりげなく出来てしまう人だった


涙が溢れる
逢いたい 
いや逢わなくてもいい 話がしたい
あの落ち着いた声をもう一度聞きたい



今日は そんな思いでいっぱい





2006年07月30日(日)
まあ なんとかなるっしょ/呼び掛けはしないけど。



来週の月曜日まで 逢えないらしい




・・・・・・・





Sさんは
会話の中で時々 私の苗字を「さん」なしで呼ぶ

『これは言うこと聞かないなあ、○○みたいだよ』
『○○が使ったから壊れたんだろ』



なぜか心地よいから不思議





2006年07月29日(土)
ひらけドア。



掛かってきた電話に呼び出され 
すっかり忘れていた件を片付けた後 それまで作業していたブースに戻る

途中 何気に横を見る 
かなり向こうの 
ドアが閉まりかけたエレベーターにいるのはGさん・・・?
3〜4枚並んでるあるボードの隙間からなので よくわからない

次の隙間で見えたのもの 

それは閉まりかけたドアが開き その中にいる笑顔のGさん
まるで『乗りなよ』と言ってるかのよう

他に乗る人はいない?周りを気にしつつ駆け出す
私が行く方向とは逆 しかも用もないのに





いつもは
これから運ぶための荷物類がふたりの間にあるのに
今日は私の前に回りこんで立っている
なんていい顔してるのよ

『よしよしは?』

えええと言いつつ すぐにポンポンと私の頭を

                  『こういうことしちゃうから いけないんだ』

またいつもの台詞


『じゃあやめよっか(笑)
 あ!今日は私もしてあげる!!!』

手をかなり上にあげて やっと届く

                       『うわっ!こんなコト初めてだ〜』

柔らかい髪に触れる
でももうこの頃には着いてしまっている

                             『全部積めるかなあ』

『気をつけてね』

このあとに

『気付いてくれてありがとう』

視界のはずれから聞こえるGさんのこんな照れ笑い 初めてじゃないかな














夜勤のときは ホントに意識して見ていないと遊べない
今日だって危うく逃すところだったし

背中にふわっと触れるものが・・・
ドキッとして振り返るとそこに立っていたり
ピピピピと電子音が鳴る方を見ると 私に向けて発射(?)していたりとか
少しは遊べたほうか





明日
私は出勤 Gさんは連休

『来週は?』

                             『ずっと休みなんだ』

そんなぁ!
でも私も来週は2日だけ出勤だから まだいい・・・かな
メールは出来るだろうし







2006年07月28日(金)
思い出すと少し泣ける。



あれ?今日は休みのはずでは・・・

意識が半分飛んでしまっているのかと思うくらい
ものすごく疲れてるGさん
休日を変えたらしい

『昨夜 ここ出たの0時過ぎてたよ
 だから返信できなかった ゴメンね』

            『それは全然構わないよ
             そんなときにメール送っちゃって申し訳なくって・・・』

『ええー?なんで?』

聞き返す弱々しい笑顔



『返信出来るときはするから』
『すみれさんの元気をもらいたいよ』

そう言ってくれるんです この方は



休めなくて あんなにあんなに疲れてるのに
私に出来ることはないの?





2006年07月27日(木)
記憶の片隅。



忘れることが大得意な彼が 意外にも覚えていたコトがふたつ


『この前メールしたけど
 今度海ほたるに連れて行ってね』

ここは 逢うようになってまだ数回の頃に連れて行ってもらった場所

『覚えてる?』

                 『「え?どこどこ?わっ!!左に曲がった!」』

そのときの私の台詞らしきものを言う彼
覚えてたんだ


今でもそう
リクエストしない限り 私は助手席にただ乗るだけ
彼が行き先を決めてくれる

手も触れない頃
毎回違うところを走り 車を止め外を歩き 話をする
話が尽きないのは今も一緒





『体重減っちゃった
 作れるのに食べられなくて』

                   『○○さんも言ってたな 同じようなこと』

その呼び方!
突然出てきたから驚いたのなんの
私の方が忘れていたよ

だってそれはまだメルトモだったころの私のHN
いったい何年前のこと?
なんで覚えてたんだろう・・・





今夜から出掛けるのかな
今年も暑くて熱い あの場所へ





2006年07月26日(水)
LOVE?LIKE?



Gさんは今日は夜勤

向こうに立っているのがわかったけれど
私が少し忙しさに追われていると 挨拶しに来てくれた

今この時間を逃すと今日は話せないことになる・・・

ブースを覗くと休憩に出ようとしてる姿が!
慌てて駆け寄る私を見て笑う

『来ると思った』






『なあに?』

昨夜のメールのことで何か話したいんでしょ? と瞳が語ってる

                             『いや んと・・・』

すぐには話題が出てこない
とにかく側に と思ったからここに来たの

『じゃあ今度ごはん食べに行こうか』

この人はホントにいじわる!返答に困る私を見越して言うんだから






『どうしようもないコトだって 知りたいと思うんだよ?』

                              『ふぅ〜ん(笑)』

『で 好きにも種類があるんだって?
 LOVE と LIKEってことでしょ?』

                           『そう!それそれ!!!』







『見てみて 今読んでる本』

パラパラとめくりながら私に見せる

『あ!何だこれ(笑)』

いたずらしたのに こんなに早く見つかっちゃった・・・


『「何読んでるの?」って誰かに見られたときに見つかるとやばいから
 どこかに隠しとかないと』

                         『じゃあこの辺に入れとけば』

カバーの折り返しの部分に そっと隠すGさん







『すみれさんて 頭いいよね』

                         『ちっともよくなんかないよ
                          Gさんは回転が速いよね』

『そんなことないよ』







『今夜はメールやめとくから』

                                 『なんで?』

『帰り 遅いでしょ?』

                             『いいよ 平気だよ』

『わかった じゃあね』

Gさんの腕にそっと触れる






目を見て話しながら メールの内容を思い返す

この人が 
あんなふうに言うんだな





2006年07月25日(火)
確認 そして現状維持。



声がした方を見るとGさんが前に立っている

『元気出た?』

                          『うん とぉぉぉーっても』

『またその言い方!』


その後の言葉に 私は思わず吹き出す

『ガマンしてるでしょ』

・・・ええ
昨日一昨日と あえてメールしませんでした(笑)

Gさんは『すぐわかるよ』と笑いつつ
他に誰もいなかったので 横の椅子を出し

『ホラ 隣に座ってあげる』

今日の私が 確かに少し元気を出せなかったのは
それだけが原因ではない

立ち話のときはGさんを見上げながら だけど
同じ目線で話すと 大きな瞳がこんなにきれいに見える







帰り支度をしている私の横に立つ

『おかえり 気がつかなかったよ』

                 『今日さぁ 泣きながら運転したよ
                 「遊んでくれないよー」って』

                 『遊べなくてつまんないよ
                  すみれさん アグレッシブじゃないんだもん』

話さなければ 話し掛けなければ
今以上を望まずに済むのかなと思っていたことは確か

でも今日わかった
話し掛けないなんて出来ない











帰りがけ Gさんひとりだったブースへ

『レモンは?』

                       『あそこにあるよ(笑) いいよ』

『あ!解禁を禁止にしたくせに!!』

                           『イヤ いいんだけど!
                            いいんだけどさ・・・』

またいつもの話

『お互いガマンしないとね』

お互い?
あなたもガマンしてるの?














メールで確認してみる

『ガマンしてるよ(>_<)』

『ひとつ許すともう一歩先へ・・となってしまうでしょ?
 だから『解禁』を取り消したの』

『今は本能を理性で押さえているけど
 お酒が入るとタガが外れそうで恐い・・
 だから二人で呑みに行こうとしないの。わかる?』

あなたも望んでいる
いや「過去形で」かな
それがわかったから これからは私 ちゃんとガマンする


『でもこれだけは断言できるよ 「遊んでると楽しい」って』

行き着くところはここ


現状維持 これでいいんだ





2006年07月24日(月)
押せ押せムード撤回。



『笑えてるから大丈夫だよ』

仕事上のトラブルを延々と話す私に
昨夜の彼はそう言ってくれた


『今度スカートはいてきてよ』

そんなことも言ってた(笑)









今日は休み
昨夜の墓穴を思い出しても 特にへこむこともなく過ごす


走らずに ゆっくり歩こう





2006年07月23日(日)
自分本位なバカ。



久しぶりで逢えた彼に対して
最後の最後で墓穴を掘った
それはたぶん 思いやりのなさに繋がる

気にしながらも逢ってくれる彼が 悔いてないわけがない




私の『立場』

とても素直で真面目なふたりは それを気にしている
『したいことと出来ることは違う』と言うGさんが正しい

今まで何度も逢っている彼だって 内心はそうなんだ




『どうした!』

自分で自分のテンションを下げてしまい うなだれる私に
ふざけた調子で彼が言う

その言葉で 少しだけ救われた気持ちになったことを許してください



Gさんの昨夜の言葉が頭をよぎる

『今まで通りの 明るいすみれさんで接してください』

そう言ってくれるけれど
押してばかりの私は
もっと相手の気持ちを推し量らなきゃ





2006年07月22日(土)
『こんな僕だけど』。



『普段通りの元気で明るく楽しいすみれさんで接して欲しいです 』








またもエレベーターに乗り込もうとするGさんにばったり
私はすぐ下のフロアに行くだけ
いつもは階段を使う

『どうしようかな』

                『乗るか乗らないかってコト?どっちでもいいよ』

笑いながら答えるGさん
あっという間だけど乗り込み 2つの数字を押す

『あ またコレだ!』

あのジュースをまた持っていた

                       『飲みたいんでしょ(笑)いいよ』

ほんのひとくちでもう着いてしまった

『気をつけてね』

乗り込む人をよそに 声を掛けてから降りる






帰宅したGさんに言う

『あたしあれから買ったよ』

                      『ふーん じゃあ禁止にしようかな』

解禁ではなく禁止にしようと

そう言われても さほどのショックもない
いいよと答え その場は終わる




『今日は飲ませてもらっちゃってゴメン
 言われたとおり禁止でいいから』

メールしてみた

『誤解しないでね
 「禁止」は別にすみれさんを「キライ」というわけではないから』

『ただここのところ感じるのは
 「やっぱり悪いことはしてはダメだよな」ということ』

『いつも言ってることだけど
 「やりたいこと」と「できること」は違うから』

『別に説教してるつもりはないよ』

そしてこれにに繋がる

『こんな僕だけど
 普段通りの元気で明るく楽しいすみれさんで接して欲しいです 』



『最後まで』進めるなんて思ってなかったけれど
私の暴走にも似た言動や行為を
Gさん側が止めている

ひとつが外れると次々外れていくことを ちゃんとわかっている








メールを控えた方がいいのか と思ったことを送る

更に
でもやっぱり今まで通り仲良くしたいから
社内で遊ぶこととメールはしてもよいかと尋ねてみる

『メールと 社内で今まで通りにしてほしいのはこちらのほうだよ
 いつものようにしてね』



あなたの優しさから出た言葉かもしれない
でも今は 
こんな私に 素直に受け止めさせてください





2006年07月21日(金)
軌道修正。



なんと言われたのかは覚えていない

『エレベーターのことも「最後まで」のことも なかったことにしようね』

たぶんこんなカンジだったと思う







仕事のテンションが上がらず 
気持ち的にヘルプして欲しくて ちょこっとおジャマ

『じゃあもっとテンション低くなること言ってあげようか』

                     『それ聞いたら あたしはどうなる?』

『泣く・・・かな』

やっぱり言うのやめとく と切り上げる
ってコトは・・・見当がつく

                     『ダメ 気になるから言って』

そして冒頭の言葉







『言ったでしょ? 「出来ること」と「したいこと」は別だって』

                             『いい もう泣く!』

お約束どおり スネながらその場を去る
うん それでいいんだ・・・と言う思いがある

フロアに戻ると エレベーターに乗り込もうとするGさんとバッタリ
用もないのに私も一緒に乗る
さっき『何もしない』と話したばかりだから
メールにあったようなことは 何も望まないまま


『よしよし は?』

                                   『ん?』

仕方ないなぁと言う微笑みで 頭をポンポンと
それを数回

私はその間何かしゃべっていたはずなのに ちっとも覚えていない



エレベーターは2ダウン あっという間に到着

『行ってらっしゃい 気をつけてね』

                               『がんばってね』

『ダメ がんばれない』

                             『なんで〜〜(笑)』






夜 Gさんはいつの間にか戻っていて
こちらに来てくれた

『どう?』

                                   『ダメ』

『僕に出来ることはある?』

                          『どうかなぁ あるかも?』

『大体わかった(笑)』

イヤ わかってない
だってそのときの私は そう言いつつ 何も望んでなかったんだもの



あなたの案 了解です
今までどおり 社内で仲良く話そう

それさえ出来ればいいんだ 私は





2006年07月20日(木)
解禁と願望。



今日はお休みであるGさんに
申し訳ないけど仕事上聞きたいことが出来た

こっそりメールしてみっか

『仕事のことで電話してもいい?』

                   『いいよ でも仕事の話はイヤだな(>_<)』

眠そうな声 半分寝てたらしい

ひととおり終えた後

『仕事がんばってね』

                           『ううん がんばれない』

『えー なんで?よしよししてあげるから』

                  『それだけ?それだけじゃイヤだからね!!!!!』

『おもしろいなぁ すみれさんは』

誰もいないところで掛ければよかった・・・
切った後で後悔




・・・・・・・・・・・




昨夜のメールで Gさんのジュースを飲むことを

『解禁なんだけど 
 やっぱり人前 特に社内では・・ね』

やっぱ解禁か!ちょっと嬉しかったりする
昨日の接し方が変わらなかったから 大丈夫とは思ったけれど
もしや後悔してるかも・・・?と思ってたから


『じゃあ 味見するときはエレベーターの中で』

              『一緒にエレベーターに乗って
              「悪いこと」しちゃったらどうしよう・・・なんてね』

思うコトはやっぱり同じ

でも社員数が多いから ふたりきりで乗れることなんてある?
よほど示し合わさないと


『悪いことって何だろう わかんないなぁ』

                   『そんなことを言うと
                   「悪いことを最後まで」しちゃうぞ(爆)』






こう来るのかと驚いた


あなたも・・・望んでる?

まだ『ふたりだけで』出掛けてもいないのに 
Gさんがそんなこと出来るワケない


『またカマかけてるんでしょ!』

                『ふふっ あながちウソではないんだけど』
              
                『「したいこと」と「出来ること」は違うでょ?』


願望はあるけれど 行動には起こせない
そう言いたいのね

タクシーの中でのことのように
今夜のメールは『すみれさんは どこまで行きたい?』と聞かれてる?




これがきっと
あなたなりの 私の望む行き先の探し方





2006年07月19日(水)
会話の色。



姿が見えた
渡したいものがある
でも私が忙しくて話し掛けられない

気付くと目の前に立っていた 渋い顔してるのはどうして?

疲れてるんだって
昨日も今日も強い雨だもんね

『Gさん』

戻りかけるあなたを呼ぶ
みんなの前では もちろん苗字で

                                   『これ』

『・・・何?』

                『この前のタクシー代 1500円入ってるから』

『えええ! いいのに』

                『いいの 返さないで
                 あ!じゃあこれで本を買って 私にまた貸して
                 ねっ?』

『いいよ じゃあシュレッダーする(笑)』

ポケットにしまうのを見届けてから 手を振ってその場を去る私
もっと話していたいけど 電話のベルに追いかけられてるから




同じチームの方に用があったので話していると
何かがそっと背中に触れる
振り返って目に入るのは Gさんの後姿

Gさんの担当エリアの問い合わせがありおジャマする

『ああ それ電話しなきゃと思ってたんだ』

                       『じゃあ何て言っておけばいい?』

答え方を聞き 代わりに電話
そして戻って報告
こういう時は堂々とおジャマ出来ますぜ

おっと!気になっていた飲み物発見

『あ これ飲みたかったんだ
 もらっとく』

                        『えええ 口つけちゃったから』

あら 普段はやっぱりこれで来るか
周りの目があるもんね




読みかけの本 こういうジャンルも読むんだなあ




『あとで頂き物のおまんじゅうあげるよ』

                             『ホント?うれしー』

『こぉーーーんなにペッタンコにしとくから』

                 『じゃあそれ すみれさんに投げつける(笑)』





あの夜から 初めて逢った今日
それまでと何ひとつ変わらない接し方 
目を見ながらの会話

それらには
なんとなく ほんのり色が付いている





2006年07月18日(火)
明日がこんなに待ち遠しいことはない。



早く この記憶を消したい

忘れたいとか 更なる感触が欲しいとかではなく
あなたに逢って
ううん
あなたに逢えば 逢って顔を見れば
この前の記憶が少し薄れ
社内での日常が塗り重なり
また いつもの想いになると思うから

今日になっても まだあのときの意外なキスに酔っている
そんな自分が少しイヤ


要クールダウン





2006年07月17日(月)
もうしばらくお待ちください。



彼は左利きでもないのに 右腕に時計をする

右腕にする人自体 私は初めて見た
そう言えばMさんが右腕にしてたのを思い出し

『初めて見たよ 右腕に時計してる人!』

メールしてみると 意外にも届く返信

                      『左利きの人は多いって言う話だね』

うん 確かにMさんは左利きだと言っていた

『あの時計 奉公に出す気はまだない?』

                    『まだ諦めてなかったの?
                     当分里子には出しません 却下ぁー!』

『ところで足はくっついた?』

                    『足は取れてないよ(苦笑)
                     骨はまだまだ時間が掛かりそうだけど』

『デートもまだまだってコトか・・・気合いで治せ!』

                    『気合いで治るならとっくに治ってるよ』


こんなに続くやり取りは珍しい
足はまだまだだけど 元気みたいでよかった





2006年07月16日(日)
合わせる。



昨日のタクシーの中でのことを
ああしたかった もっとこうすればよかった・・・って送るのが今までの私
相手の心情など何も考えずに

だから
Gさんが昨夜のことを後悔してるのかどうなのかが わからないからこそ
今日のメールでは触れないでおく




あなたは休み 私は出勤

名前を見掛け
キス・・・しちゃったんだなあ ひとり微笑む




彼にしても風にしても 出逢いはネット
普段は姿を見ることはない
ネットで出逢おうとする人々は 
気が合ったら逢ってもいいなどの ある程度の『前提』がある


Gさんとのことは いたってナチュラル
シフトが合えば顔を見ながら話も出来る
相手の状況がわかるからこそ出来る配慮もある

言ってみればこれが本来の姿

この人には前提なんてない 
既婚者と出掛けることはよくないと考える ごくごく普通な人


だから
『ふたりだけで』にためらいが生じるのは もっともなこと




私が合わせるべきなんだね
今の楽しさを ずっと続かせるために





2006年07月15日(土)
あたたかいもの。



思い描いていたことが 
意外にも こんなに早く



















一昨日のメール

『ストラップもいただいちゃったし・・・
 なんかお礼しなきゃね
 今度の土曜日呑みに行くって言うのはどう?』

違います!
その日は元々Mさんと3人で行くことになってたでしょうが!!!

集合はMさんの終業時刻に合わせて20:30
19時に勤務を終えた私は 休みだったGさんにメールしてみる

『終わったよ 
 今おうち?電話してもいい?』


               『まだウチだよ いつでも掛けてくれていいのに^^』








仕事のことでちょっとへこみながら掛けたので聞いてもらう

今から来れない?待ち合わせ前に少し話そうよ と言うと

『ねえ?
 すみれさんち 家庭がうまくいってないのかなと思っちゃうよ』

『だって普通は言わないでしょ
「早く来て話そう」とか「ふたりで呑みに行こう」とかって・・・
 イヤ 別に行くのはいいんだけど』


そして笑いながら

『今すごくマジメな話してるんだよ?わかる?』

                                『わかります』

『お説教してるんじゃないからね』

                         『ううん 絶対説教されてる』

『ち 違うって!』

今から出ても着くのは20時過ぎだけど と言いつつ
来てくれることになった


電話が来るまで 近くのデパートをうろうろ
そして着信

『なんだ 10分しかないのか』

待ち合わせ近くの花壇に腰掛ける私 前に立つGさん


自分の感覚が麻痺してることを言ってみた
本来なら 夫がいるのに他の男性とふたりで出かけることは控えるはず
でも私にはそれが欠けている
この間の『世間体』のように

『「普通は違うんだよ?」とGさんに言われることで 
 私は改めて気付かされてる』

                 『何にもないけど やっぱりマズイでしょう?』

何もないけど = これ以上には進まないけど か

あっという間に待ち合わせ時間になり Mさんを迎え
『行きたい店があるんですよね』と言うGさんの後についていく




MさんとGさんが向かい合わせに座る
私はどうしよう・・・

『ここ座る?』

『うん』

『あ 今喜んでるでしょ』

ったく・・・



異動先でのMさんはかなり戸惑っているらしく
仕事量も多いらしい
所属先によってそんなに違うなんて

でもこの方はホントに素晴らしい人だ
自分が先々週までいたチームのことをとてもよく考えていて
率先して笑わせ ムードメーカーになっていた

『先輩に言われたんだよ
 「おまえは進んでバカになれ」って』

                  『プライドがあったら出来ないことですよね』

『うん そんなものはちっともなかったね』

色々話していたら 涙が出てきてしまった

『あ!マジ泣いてる!』

Gさんが指差して笑う




『彼女とはどうなった?』

Mさんが尋ねる
2年付き合っていた彼女がいたけれど すれ違いが多くなり別れた と
隠すでもなく 普通に話してる

いつ頃のことなんだろう



Mさんが席をはずすたびに ふたりの会話になる

『こういうことしちゃうから いけないんだ』

私の膝をポンポンと楽しそうに叩きながら言う

                               『ん?いいけど』

『いいの?じゃあ』

更に叩き続ける

                 『でもこの前のメールはひどかったなぁ
                  何て送ったか覚えてる?「あんぐり」だよ?』

『あれは半分酔っ払ってたから』

慌てて弁解しても遅いっつーの



Mさんのいる前でだったか 
私の左腕のブレスレットに つまむように触れる
してきてよかった




『○○さんと仲いいでしょ』

確かによく話すけど おじさんですから(笑)
でも・・・見てるんだなぁ
座ってる場所が全然違うのに



『これ美味しいんだよ』

お財布を出すとき
Gさんは自分のバッグに入ってるジュースを私に渡す

『飲んでいいよ』

あれ?と思った
前にお出掛け前のカゴに入ってたジュースを指し『これちょうだい』と言ったら
『口つけちゃったから・・・』と言ってたのに

飲んでみる ぬるいせいでとても甘い







タクシー乗り場まで3人で歩く
近々また逢いましょうと約束する

先に乗ったMさんを見送ると 

『○○で降りればいいのかな?』

どうやらふたりで一緒に乗れるみたいだ



自分のペンダントを指し

『これが欲しいんでしょ? これその彼女にもらったんだ』

                            『まだつけてるんだね』

『他にないから つけてるだけ』

                    『その人が「態度でわかってよ」の人?』

『そうそう』

そこからいつもの『ホントにこんな人は初めてだ』の話になる




『すみれさんは どうしたいの?どこまで行きたい?』

微笑みながら尋ねてくる

『私がここまで と思っていても
 Gさんの考えてる位置がもっと低いといして
 その差が大きければ引くでしょう?』

                 『その「ここまで」がどこまでなのか知りたいの
                  ・・・で どこまで行きたい?』

聞いてるんでしょうかこの人は




どう言ったらいいのだろう
本心を言ってもいいのかな・・・困っていると

『もっとこっち来てよ って言ったらどうする?
 あ じゃあボクが行く』

近くに座りなおす
私も少し寄ると

『あ まだこれだけ開いてるよ
 そうなんだ ボクたちはここまでなんだ』

笑いながらたたみかける

『じゃあ こうしたら?』

自分の左モモの上に左の手のひらを上にして置く

                                 『こうする』

そこに私は右手を乗せる

『ホントに?』

嬉しそうに私の手を握り自分の方へ引き寄せる

『じゃあ今度はこうしたら?』

私の背後から手を回し 肩を抱く
自然とあなたに寄りかかる

『次は?これだけ?これでおしまい?』

それって・・・・・・・?

Gさんの顔を見る
同じ言葉をたたみ掛けられる
ホントに困ってしまい おでこをあなたの肩にくっつける

『ねえ これだけ?この後は?ほら』

                         『じゃあ そっちから来なよ』

『いいの?』

                                   『うん』


音が消え 唇が重なる


























いったん離し もう一度キス


私が降りる場所はもうすぐ
車が止まる前に 更にもう一度キス

降りるまでに まだ時間と距離があったなら
更に何度も何度もしていただろう





着いたことをメールする

『あたたかいもの ありがとう』

                『こちらこそ 「あたたかいもの」ごちそうさま』





2006年07月14日(金)
そして晴れる。



昨夜 ここをUPした後のメールで起きたちょっとしたブルーなやりとり

『待ち合わせ時間前に入って 呑みながら待っていようよ
 「でもボクはホントはすみれさんとふたりで呑みたいんだ」って
 どうして言えないかなぁ』

                   『あんぐり
                    僕がそう思ってるとでも?少しビックリ』

このとき 私はすっかりわからなくなってしまった

どう返信しよう 
このまま止めてしまおうかと思ったけれど かなり考えてから
調子に乗ってゴメン と送る

『気にしないで
 たぶん落ち込んでるんじゃないかと思って
 今日最後のメールを送るよ』

『何て言ったらいいかうまく言えないから明日話してあげる
 明日は笑顔で会うって約束だよ
 おやすみ』







今日になってからもずっと考えてる
『ふたりで行けたとしたら』とか『行けたらいいよね』とか
何度も言ってたじゃない
あれは何だったの?今までは何だっ・・・と思いかけて はっと気付く


     風のときと 同じ台詞だ


そこからは もう考えることをやめた
何を言ってくれるのかは まるでわからない
でもそれを待とう と












出勤する
席に座る
しばらく仕事していると

『元気?』

                        『ええ とぉぉぉーっても元気』

『何その言い方は!(笑)』

案の定 ウケてます

              『だって・・・
               いつかふたりで行けたらいいね でも行けないから 
               じゃあMさん誘おうってことになったんでしょうが』

『そうなんだけど(笑)
 違うの
 あれはね 先に入っちゃうとこれのことがあるでしょ?』

指を丸めて 手でお金を示す

                       『じゃあ 「明日は」ってこと?』

『そうだよ!』

当たり前じゃないか と言う晴れやかな表情に 一瞬で変わる
とりあえず納得 なんとかモヤモヤが払拭出来た




今日はお互いとても忙しく
私が帰る頃になってもまだ戻らない

タイミングよく出口でGさんとばったり
でもヘトヘトなご様子

『疲れた・・・』

明日の話をちょっとして『じゃあ8時半ね』と言うと いきなり大笑い


楽しみだね 
Mさんに逢えることも また呑めることも





2006年07月13日(木)
お先にありがとう。



『ありがとう マジ感激した^^』

一昨日昨日と
2日続けてあなたから先に送られてくるメール


前から決めてたの
本を返すとき ブックカバーを贈ろうって

この前たまたま売ってるそれを目にしたことと
休憩に読む本には いつもあのお店のカバーが掛かっていて
同じ色なら使ってもらえるかも?と思ったから

喜んでもらえてよかった



今日こそ休みなんだろうなと思いつつの出勤
でも何故かいるんですね これが(笑)

お話し中の横を通り過ぎる
気付くと隣にいる
 
『今日こそ休みだろうと思ったよ』

                                『え?何で?』

『月曜からずっと出勤でしょ?だから』

                          『それより昨日ありがとう』

『いいえ
 どこで開けた?』

                              『家に着いてから』

『ホントは言わないでおこうと思ったんだけど
 渡したとき気付かなかったでしょう?
 気付いてくれないもの悲しいし
 何よりも内緒にしておけなくて』

ここで大爆笑しながら言うあなた

                            『ホントに そうだよね』


・・・すみませんね 黙っていられないのですよ


お昼休みから帰ってきたとき 
正面から歩いてくるGさんが 手にしてるものを私に示す
隣に人がいたので 私は微笑んだだけにしておいたけれど
手にしている姿を見ることができてよかった
使ってくれていることがホントに嬉しいから





あなたのブースに行って他の方と話をする
妙に近くを通り さりげなくぶつかってくる


仕事に追われていっぱいいっぱいなときに 
わざと大きな足音を立て目の前に立ち話し掛ける

『元気?』

それだけ言って あなたは自分の席に戻る


人のいる気配を感じ 顔を上げるとそこにいて
目が合うと無言で去っていく


昨日あげたストラップが大変お気に入りだそうで



明日は休みなんだろうな
尋ねても とても楽しそうに笑うだけで教えてくれないけれど





2006年07月12日(水)
手招きとブックカバー。



帰ってきたGさんと目が合い お互いが微笑む
私を見て手招きする

こんなことは度々起こること 日常茶飯事と言ってもいいくらい

お互いに渡すものがあるとわかっている今日は
それらがちょっとしたサインのよう




私が想像したものを言うと

『違うなぁ
 あげるんじゃなくて 「貸す」の』

なんだろう・・・

あ でもその前にこれ見せないと!
運よくひとりでいるGさんのところへ

『何これかわいい!欲しいなぁ』

                           『いいよ なくさいでね』

『ホント?いいの?』

欲しがったらあげるつもりで持ってきたんだもの
この前Gさんのをいただいちゃったから







『もう出るよ』

出発前にこっそり教えてくれる
このあと

『6時過ぎかな』

それまで待っててね これはそう言う意味






待つのもそろそろ限界かな・・・と思い始めた7時
やっと姿が見える
出発が遅かった分 帰りも遅い

私と目が合い あーいたいたと言う顔をするGさん
いろんな人に話しかけられてしまうので
タイミングを見計らい近付く

私と目が合い いつもの手招き

『これ』

本だ
もしかして 以前尋ねた続編?持ってたんだね

『私も今持って来ていい?』

                                   『うん』

お借りしていた本と
買っておいたプレゼントを入れたバッグを手渡す
男性が持っていてもおかしくない袋を選んだつもり

『ありがとう 
 なんか申し訳ないね こんなきれいな袋に入れてくれて』

チラッと中を見たけれど無反応
気付かれなのは寂しいから やっぱり教えちゃおっかな

薄い包みを無言で指差し
微笑みながらその場を去る

『あ!何これ』



いーの 
おうちで開けて 楽しんでくだされ
ってもう開けたかな





2006年07月11日(火)
ちょっとズルくない?



『くっそー
 すみれさん連休なのに黙ってたなーっ! 』

『昨日は突発だった?何かあった?』

先にメールが届くなんて珍しいこと


今日を含め 向こう一週間くらいのの出勤体制が一目でわかる表がある
やっぱりそれを見ているのか

あなたの出勤時間の方が必ず早いから
私が今日の出勤状況を あなたは朝からわかっていると言うことになる


それって悔しい気がするんですが(笑)





2006年07月09日(日)
『嫌いじゃないよ』。



『何でいつも私から送っちゃうんだろう』

                     『あははは
                      今のメールかなり笑えた^^
                      そんなすみれさん 嫌いじゃないよ』

嫌いじゃない ってどういうニュアンス?
『別に構わないよ』的なカンジ?






2006年07月08日(土)
世間体。



ふたりの間には そう呼ばれるものがあるらしい




















『今夜「お疲れさま」ってメールしてね 行ってきまーす』

出勤前
休みであるひとに送る

着いてすぐ気付く
今日出勤になってるじゃん!!
くっそー!教えてくれなかったんだな
あんなメール送っちゃって こっぱずかしい・・・



電話中に前を見ると黙って立ってるから わざと驚いて差し上げましたよ
案の定大笑いしてるんですけど

『今の顔最高!!』

ふん ワザとだもーん

昨日休めたそうで
よかったね

『とんちんかんなメールしちゃったじゃん!』

                      『あー 知らないんだなと思ったよ
                       でもわざと言わないでおいた』




軽く仕切られたブースでの仕事中
すぐ横で声がする
身体は私のほうに向けたまま
上司に話し掛けられたあなたがいる
やっぱり寄ってくれたんだ

ここは あなたのブースへの通り道だもの


そこでの作業を終えて席へ戻る私を呼び止める
手で呑む仕草をする

『でもね・・・』

自分でアクションしてたのに考えてる


『間違いは起こさないよ
 起こさないんだけど やっぱりふたりだけって言うのは・・・ねェ』

『すごく行きたいんだよ でもね。。。わかるでしょ?』


                         『この近くでなければいい?
                          私○○まで行くよ』

あなたの住む地を言ってみた
テーブルを挟んで話してたのに回り込んで私の正面に来る 
そして楽しそうに笑いながら

『あ!バレなきゃいいと思ってる?
 そうじゃないでしょ? 違うでしょ?』

あなたの大きな瞳が私を見る
あれ?私が説教されてるんですか?(笑)




『世間体ってものがあるでしょ』

それは
私に欠如していて あなたにはある感覚

                 『私は平気だけど キミが気にしてるんでしょ』
と言うと 真顔でうなずく

『じゃあ来週 Mさんに声を掛けてみよう』

               『それだとさ 行けるとしてもMさん次第でしょ?』

『うーーーーーーーん』

このあと

『Mさんダメだったら 最悪ふたりで行こう』

                            『えっ 最悪だって!』

ふざけて言ったのに うろたえちゃって(笑)
笑いながら私を小突く

     こうして ふたりで話しているところを
     周りは 特にあなたのチームの方々はどう見ているのだろうか


早く行きたい
たくさん話したい
でもあなたは私の後ろにあるものに対して気遣っている



決して私からは急かさず
たとえ時間が掛かっても
あなたが『ふたりで行くことは 何も悪いことではない』
そう思ってくれる日を待てばいいのだろうか





2006年07月07日(金)
たぶん弱いんだ。



『辛いとき辛いと言えたらいいのになぁ
 僕達は強がってしまう弱虫だ
 寂しいのに平気な振りをしているのは
 崩れ落ちてしまいそうな自分を守るためなのさ

 僕だけじゃないはずさ 
 行き場のないこの気持ちを
 居場所のないこの孤独を抱えているのは・・・』


『でもね僕等は未来の担い手 人の形した光』


こんな詩が心に響く今日



『今日は七夕だね』なんて意識してる人って どのくらいいるんだろう






2006年07月05日(水)
しばらく遊べない。



『元気?』

顔見てすぐに言ってくれる

                               『カラ元気かな』

でもあなたの方が絶対疲れてる
昨夜のメールも寝てしまったもんね




今日は割と遊べた方なのかな
ちょっと手招きされたり 呼び止められたり

私の肩を何度も小突きながら背後を歩く

『隙があるよ』

他の人にはこんなコトしないんだろうな と思ってしまう



ここのところ休みなしのあなたに昨日 

『明日休み?
 と尋ねつつ何気にチェックしてるんだけど(笑)』

                                 『せこっ!』



わかったのは 明日から少なくとも4日間はすれ違いだってこと





2006年07月04日(火)
ちょっと弱いな、こんな言われ方。



『ひとつだけ言いたいことがある


「元気出しなさい(^^)」』







2006年07月03日(月)
いつものように。



向かい合って話す
そんな時間が今日はいつもよりたくさんあった

土曜日のことなんて
何もなかったかのようにお互いが接する



『過労死しそうだ』

尋常でない言葉が出てくるほど疲れてる
見た目にもそうとわかる程
昨日も遅くまで仕事してたんだもんね
 

だから今夜はメールしないでおくよ
ゆっくり休んで






2006年07月02日(日)
思い直せ。



いいじゃない
今まで通りに接して 毎日が楽しければ



昨日の今日で 想いが募ってるだけだから





2006年07月01日(土)
やっと叶った事実と 現実と仮定と。



その日 初めて顔を合わせた私を手招きをする

『今日さ Mさんの送別会なんだ
 おいでよ』

                       『チームでの送別会なんでしょ?
                        無関係な私が行ってもいいの?』

『うん おいでよ
 来る?』

即答できない私に言う

『じゃあ考えておいて』

やがてMさんが登場
ロッカーなどを片付けにいらしたそうで
  
『メモありがとう お世話になりました』

Mさんのラストの日である昨日 私は休みだったので
『ありがとうございました』と書いたメモを貼っておいた
気付いてくれたんだ
今日お会いできるとは思わなかったのと嬉しさで
目が潤んでくるのを必死で抑える

出発前のGさんに話し掛け 今夜の詳細を聞く
どうしようかな・・・







夕方
電話を取りながら何気なく横を見ると
笑って机に手をついているGさんがいる
どうするか尋ねに来たんだろう


帰る間際 デスクへ行く

『来る?来る?』

なんで楽しそうに聞くんだろう
ひとりで突入するのは不安なのでこう言ってみる

『一緒に行こうよ
 あたし一旦帰るから 終わったらメールして 
 電話でもいいけど』

Gさんがへこんでたあの日に送った私の番号
でもそれについては今日まで何の反応もなし
『消したかも?と思ってた』と言うと笑いながら

                             『いいの?掛けても』

どちらで来るんだろう






帰宅し着替えて待機する
電話の声が変わってしまう人っているよな
私は番号を知らないから 名前は出ない
『警戒しながら出るよ?』とあらかじめ言ってある

鳴った
受信音ではなく着信音だ

『もしもし』

出るといきなり笑ってる

                        『着替え終わって今から出るから
                         ちょうどいいかな』



お店の前で待ち合わせ
あの人・・・かな?
あ そうだ!私服見るのは初めてなんだっけ
恐る恐る呼んでみる

帽子にTシャツにジーンズ 首からはペンダント
かっこいいぞ!

知らない人はいないチームなので
恐縮しつつも席に座る
ふたつ並んで空いてる席に 一緒に着く

座の盛り上がりと共に
ふたりだけの話になる






『すみれさんは前面に出てるから』

                                  『何が?』

『好きだー!って言うのが』




『何で今日あたしが出勤だってわかったのさ』

『ん? ナイショ』




『ふたりで飲みに行きたいと思うよ
 でもね 逆の立場だったときにどうかなと思うの
 自分の奥さんが 職場の男性と飲みに行ったと知ったときのことを』

かと思えば

『不倫しちゃおうか』

                               『しちゃおうか』

『ええええ!うそだよ』


他にも座右の銘だという『水清無魚』と言う言葉を教えてくれたり
Mさんを撮った写真を見せてくれたり
私が結婚指輪をしていないことに気付き驚いたり(笑)

話してる間 たびたび触れてくる
その瞬間が嬉しい







そろそろおひらきというとき
トイレへ立った人をふたりで待っていた

『よしよし』

頭をポンポンと

『よし やりダメだ!』

と言いながら何度も何度も
でもドアが開いた瞬間その手は止まる

      帰りのメールで『調子に乗ってゴメン』と謝ってきたけれど
      そんなふうに思わないで

代わりに入ったあなた
その時に自分の携帯を私に渡す

たくさんついたストラップの中に ひとつ気に入ったものがある
以前欲しいと言ったら断られたっけ

あった これだー

そのとき出てきたあなたがひとこと

『いいよ あげる』







店の外で方向別に散る
さっきまで遠くにいたのに 気がつくと隣にいる

『どうやって帰るの?』

                             『次の信号を渡るよ』

『ええー 駅まで行こうよ』

駅経由で帰ってもたいして遠くないので 残りのみんなで歩き出す




一番後ろを ふたりで並んで歩く

ここでもあなたは
『○○しちゃおうか』と何かにつけ言うくせに
私が肯定すると『ウソだよ』と笑う

『今までの人はね』と言った後苦笑いし

『わかってほしいタイプだったんだよね』

『僕はね 
 「腕組んでいい?」とか「もっと私を見て」とか
 そう言ってくれる方がいいんだ』

『でもそうじゃなかった
 キライになったら口数が減るんだからとか
 態度でわかってほしいと言う人だった』

そして

『もっと早く出逢っていればよかったね
 そしたら付き合ってたのに』
















『ねえ 心の内を聞きたい?』

ドキッとした
何を言うつもりなんだろう

でも3人になってしまったので 話はここでストップ





改札口で見送り 歩き出す
届いてたメールには さっき見せてくれたMさんの写真が

『送って』ってお願いしたその場で 実は送ってくれてたんだね

心の内って何?と送る
返ってきたのはこうだ

『すみれさんがもしフリーだったら付き合ってたよ
 さっきも言ったけど すみれさんわかりやすくて面白い人だからね』

私たちの場合 悲しいことにすべてが仮定になってしまう


『でも現実には無理なの
 現実に目をそらさずに しっかりと前を見て歩いていかないと』

『おこちゃまと大人の違いは「欲望を理性で抑えられるか」だと思うから・・』





抑えてるんだ


あなたも 抑えてるんだ