快賊日記「funnyface」

2005年08月29日(月) 血の生まれる地

夏の終わりに、昔この国で起こった真夏の
悲しい出来事をTVで見ました。
とても痛々しく辛く悲しく。ただただ涙を
流す事しか出来なかった。
戦争という巨大な暴力。
興味がないから何も知らないという人もいる。
戦争は起こす必要はないけど起きてしまったら
仕方ないし、自分は参加したいという人もいる。
むしろ肯定する人もいる。
そんな人たちは何を見てそんな事が言えるのだろう。
TVの物語やドキュメントで涙を流し身体を振るわせて
語る人々は決して作り事ではないのに。
なぜそんな姿が心に響かないのだろう。
何かが…どこかが冷めて欠落しているのだろうか。
ましてや人種の違いだけで人間としての尊厳を
踏みにじられてしまう事実がある事なんて。
どんな風に無関心を装う人たちには映るのだろう。
貧乏だからとなじられるのなら、頑張って豊かになれば
いいのだろう。
頭が悪いからとなじられるのなら、努力して何とか
利口になればいいのだろう。
では日本人じゃないからとなじられたら
何をすればいいのだろう。
何も手段はない。血は決して変わらない。
例え体の血を全て捨てて日本の血に変えたとして
それでも本当の血は変わらない。
今ではそうない事実。
戦時中では世界中で起きてた真実。
私達のすべき事は何だろう。




-近所の商店街にて-チニサユウサレヌモノ



2005年08月28日(日) 夏の終わり。

季節が変わる空気があります。
ちょっと前に感じだそれより遥かに確かな
秋の訪れを感じる日。
自然の理に人間は少し鈍くて、
早々と感じる事の出来る虫の音が
その訪れを教えてくれる。
カーテンを開いて窓を開ければ、
夏の始まりと違った鳴き声を彼等はあげる。
これが最後と言わんばかりに切ない音を残して。
そういえば吹く風はその鳴き声に合わせるかの
ように少し冷たい。
肌をちょっと出しすぎたかなと、冷房の効きすぎた
電車の中で思う。結構同じ事思っている人が
多いかもと足元に目をやれば、
鮮やか過ぎるマニキュアの色が夏の名残を落としてる。
残暑の少し前。一番過ぎ行く季節を感じられる時。
夕暮れの空に目を上げれば渡り鳥が飛んで行った。
そして道端に見つけた心もとない姿の子猫。
生まれたばかりのその姿は愛くるしくてたまらない。
移り行く季節の中でその命はとても輝いて見えた。
町は最後の夏祭りの準備に終われていて。
人々の笑顔もなんとなくそういうのを分かっている
笑顔に見えて。私はちょっと切なくなる。
そして唐突に大好きな人の声が聞きたくなった。
私も夏の名残を惜しんでるのかもしれない…。
今日は何だか笑顔が零れる一日でした。



2005年08月27日(土) 夏の夜の夢

一度覚えてしまった痛みは簡単にリセット出来ない。
安心していいのだと誰かが囁くけれど
条件反射のように最悪の事態を覚悟してしまう。
覚悟したとしても本当の時にはきっと
同じように狼狽してしまうのは分かっているのに。
痛みや悲しみや苦しみを取り除くのはとても難しい。
幸せや喜びはすぐに色あせて現実に辟易するのに。
こんな思考もきっと一時のもの。
不安がいずれ解消されすぐに忘れるはず。
それでも暫くは続きそうな過去への執着。
死んでなおその場に思いを残してしまうのが
魂の亡霊なら、忘れられない思いをそこへ
残してしまうのもまた、過去への執着をあらわにする
思いの亡霊だろう。
どちらにも実は縁のある私。
早々にどちらも解消したいものです。



2005年08月23日(火) 夏の思い出

少し空気が凪いできました。
今年の夏は長かった気もするし
とても短かった気もします。
夏と言うものを感じる暇もないような
状態で。
ようやくバーベキュウなんてして、暑い日差しの中
過ごして夏を感じて。
なのに数日後に窓を開けたら風がもう
秋の空気を運んできていた。
やっぱり夏はあっという間に過ぎるのかも
しれない。いくつもの夏を過ごして
季節を繋いで日々は過ぎて行く。
夏の終わりにいつも感じる寂しさ。
どうせ厳しい残暑に秋はまだだと愚痴るくせに。
あまり思い出らしい思い出を作れなかった
夏かもしれない。
といって、毎年大イベントがあるわけでもないけど。
それでも今年はいつもみたいに夏だ夏だと
ワクワクする余裕もなかった。だけど、痛みも悲しみも
喜びと同じくらい大切に思える。
それは二度と来ない、今年の夏の大切な思い出。



2005年08月21日(日) ドゥユースピークジャパニーズ?

正直すぎる自分はあまり上手に
生きてないなと感じる時がある。
基本的には善良な人間であると
思ってますが。
他人に自分から牙を向くような事も
そうないもので。
外見や対人においてそう思われがちな
所もありますが、それは別にどうでもいい事。
勘違いされるのは今始まった事ではないし
それで居心地がいいと思っている所も
正直ある。
でも実際わりと愛想も良く。とがった爪も
隠したがる方なのです。
その爪を無理に引きずり出されるのが
とても不快。そして一度出してしまうと
なかなか引っ込めなくなる自分の不器用さも
とても嫌い。
忙しいとか睡眠不足だとか友達恋人と喧嘩したとか
そういった事には割と堪えられるのに
知らない人の、でも絶対に接しなければいけない人との
常識のずれや理不尽に育っているその姿とかには
かなりやられてしまう。ストレスという言葉をそう言う時に
感じる。これがストレスなんだと。
ストレスのたまらない世の中なんてあるのでしょうか…?



2005年08月20日(土) おいかけっこ

18日に仲間で多摩川でBBQをしました。
すっごい楽しくてすっごい疲れた一日でした。
多摩川は泳ぐ所ではないですね。
ましてやダイブする所でもなし。
ってか、一般に川は泳ぐ場所ではありません。
そんな常識通用しません、うちの連中。
それでも他人様には迷惑をかけないよう、
仲間内に目いっぱいの迷惑を掛け合って
遊んできました。大人になって子供のように
大はしゃぎする機会ってどのくらいあるんだろう。
私達は体外において少々行き過ぎますが、
それでもやっぱり楽しいしいい思い出になる。
そういう瞬間を大切にしたいなと思う。
少し重かった今年の夏の日が、色つきの
思い出に変わる。私だけでは成しえなかった
誰かのおかげの出来事。
何時の間にか私を追い越して行く影がある。
その姿に何度も救われたりしてる。
同じような気持ちを持っている事に気づく
瞬間があるから。
だから私はきっとまたその姿を捉え、
今度は私が走って横を通り過ぎて行くのだろう。



2005年08月19日(金) モーメント。

ちょっとした事で落ち込んでしまう
時がある。普段あまりこだわらないくせに、
ちょっとしたタイミングでひっかかってしまい、
そこから抜け出せないような時がある。
優しい友人はくだらない事と笑い飛ばしてくれる。
暖かい友人は珍しい事もあると聞いてくれる。
結局一人になればそれらの全てがくだらなく
そして恥ずかしいから、なお落ち込んで。
つまらないなと思ったりしながら電車に揺られる。
後は家に帰るだけ。帰ったら無理もしなくていいし
忘れるだろうと、本当はささくれのように
残るであろう嫌な気分を押さえ込む。
そうしてふと見上げた目の前に大きな看板。
小さい事にくよくよするな、と書いてあった。
凄く可笑しかった。きっと何度も見ているはずなのに
異常に可笑しくて。もしかして私の事言われてるって
思って可笑しくなった。
人の気持ちの持ちようなんてそんな些細な事で。
少なくとも私は結構簡単な事で怒ったり泣いたり
落ち込んだりはしゃいだりしてる。
そして今日はつまらない看板に感謝をした日だった。
明日にはきっと、何でもない別の事を思っている。



2005年08月15日(月) 運命の日

あれから60年の月日が経った今日。
貴方はどんな思いで今日を過ごしましたか。
あれから60年。言葉にすればなお重く果てしない日々。
当時の全てを知らない私にも必ず痛みと涙と
怒りを与える日。そして人として懺悔を。
貴方にとっての60年という歳月は長かったですか。
それとも短かったですか。
あれからどれ程の涙を流しましたか。
その涙をぬぐってくれる人はいましたか。
悪い夢は絶えず貴方を襲いますか。
どれくらい笑えましたか。どれくらい笑う事を
思い出せましたか。幸せはいくつありましたか。
幸せを感じられる人生ですか。
60年…節目だと人は言う。でも本当は節目などなく。
当事者からすれば2でも5でも割り切れないような
半端な年数でも、同じように痛み同じように涙を
流しているはず。節目…なんてない。毎年同じように
その日は訪れ毎年同じようにその日は流れている。
通り過ぎて行く…思いも人も流れ…いつしか自分自身も
流れ過ぎていくまで悲しみは終わらない。
どうか幸せでありますように…願わずにいられない。
8月15日、運命の日。私はただ東京のくすんだ空を見上げてた。
ただ何度も何度も同じ空を見上げた…。



-東京上空-イツノヒカシアワセヲ



2005年08月14日(日) 日本列島震撼!

郵政民営化に対する参議院の答えが「否決」となり、
現首相の怒りに触れ?解散総選挙という運びに
なりましたね。
これからの一ヶ月弱、各地で議員さん達は
大忙しでしょうね。いや、元議員さんですか。
今回の半ば強引な取り決めに論争が論争を呼び
大変な事になってるようです。
私個人としては元々郵政民営化は賛成なので
どうしたもんかなという感じですが。
首相は私達国民が選んだ人です。もちろん政治に興味ない
人もいるでしょうから、別に選んでないという人も
いると思いますが。それでも選ばなかったのだから
文句も言えないかななんて思ったりもします。
私は前にも書いたように政治家だとか教育者だとかいう
人の先導者になる人というのは、その仕事を選んだ時
必ず己が掲げる理想があったはずだと思うのです。
それはもちろん他の職業でも同じだと思いますが。
ただ先導者たる者、どの職業よりその理想をなくしてはいけない
のではないかと思うのです。先導すると言う事は導くと
言う事です。導くものは国であったり民衆であったりするわけで。
もし最初の理想をなくしてしまったら、その理想について来た民衆や
国はどうなるのでしょうか?どんな形であれ改革して行く人。
そして己の理想を迷わず突き進む人。もしそういう人を自分達の
代表に選べたとしたら、自分達も迷わずその道について行ける
のではないかと思います。政治の話や宗教の話は公の場では大変
パワーがいるので、なるべく控えたいとは思っておりますが…
でも今現在日本の政治と言うのも形を変え初めているのではないかと
思うのです。分からないからこそ外交が大事だと言われる今だからこそ
若い世代の私達が少し興味を示すのも必要なのではないかと
朝、田原総一郎さんの鋭い切り返しを見ながら思ったり
思わなかったりしました。



2005年08月13日(土) 克己

雷鳴轟く日々。
夏にはこういう日が何日かある。
曰く、夏らしさだと思う。
強く強く育つ日々。暑さに負けない気持ちが
強さを育てるのでしょうか。
弱さもまた同じように育つというのに。
それでもなお強さを求める己はちゃんとに
存在するのだろうか。
いつか誰かが自分を超えて行く。認める事と認めない事に
違いはあるのだろうか。認めなければ現役でいる
証拠になるのだろうか。認めてしまえば老いたと
いう事になるのだろうか。
勝ちに不思議な勝ちあり。
負けに不思議な負けなし。
剣術の言葉だそうです。正しい言い回しは分からない
けど、勝つ時は自分でも驚くような勝ち方をする
事があるけれど、負ける時は不思議など一つもないと
いう意味だそうです。そう、負ける時はいつだって
負けるべくして負けるのです。
強くなりたい。全てを乗り越えられるくらい強く。



2005年08月04日(木) 青に溶ける

蒸し暑くて死にそう…。
歩いてても何してても汗が
滝のように流れ落ちる。
他人のかいてる汗がイラつく…。
嘘。本当は夏大好き。
いや、でもこの張り付くような
感覚はどうにも嫌でたまらない。
真冬の寒い日には早く夏が来ないかなと
そう思うのに…何て我侭で素直な自分。
早く涼しい所にいかないと干からびる…。
家に帰ったらまずはクーラーに一直線!
そんな時ふと道路の端に目に止まるものが…。
日陰を選ぶ天才がそこにはいた。
コロコロと真夏の太陽をものともしない彼ら。
そっと近づけば気が付いて軽く鳴いて見せた。
凄い大サービス。クーラーより扇風機より風鈴より、
真冬の寒さに思いを馳せるより確実に、暑さを
和らげてくれるもの。それは真夏の太陽の下、涼やかな音を
響かせ、私を癒してくれる愛しい愛しいもの。



-自宅近所の空地前にて-サイキョウラブvvv



2005年08月03日(水) 照り返し

どうしても自分を責めてしまいたい時がある。
責めてしまうのではなく、責めたい。
そうする事で救われたいのかもしれない。
懺悔をしたい時、人は何から何まで自分の全てを
責め、否定する。
欲を全てなくした。食欲も睡眠欲ももちろん、
笑いたい欲も疲れを癒したい欲もサボりたい欲も。
楽しいと思える感情全てを無くし、そうする事で
手から零れる何かをつかめる気がしてた。
何も変わらない事は分かっていて、なおそうする。
それをそばで黙って見ててくれる人がいる事で
やはり許されてしまっているのだろうけど。
過ぎてしまった日々に振り返るとそうする事が
正しかったのかわからない。それでも失う事なく
手に戻ったものがある。自分を力いっぱい責めたり
欲を捨て去る事で代わりにそれを得たわけでもきっとない。
それでもそう言う気持ちになる事で、もう一度改めて
大切なものを確かめられる事もある。
暑い夏、照り返す熱にそんな鬱積した思いを
少しだけ吐き出した。



2005年08月01日(月) 奇跡

失いたくないものがある。
絶対に譲れない思いがある。
大切な大切な宝物。自分を差し出しても
失いたくないものが私にはある。
思いは募る。募ってあふれ出て、
取り返しのつかない痛みを乗り越える。
思いは募る。思いはやがて伝わる。
思いの深さだけ返してくれる。
どんな形であろうとその思いは本物で
その思いに無駄はなく。
そしてその思いは奇跡を起こす。
起こしたのは自分ではない。
だから自分の無力さを痛感する。
そしてだからこそ与えられた喜びに感謝をする。
大切な大切なこの思い。ずっとずっと忘れずに
守っていきたいと心から願う。


 < 過去  INDEX  未来 >


快賊船 [HOMEPAGE]

My追加