快賊日記「funnyface」

2003年08月27日(水) 手紙

一人暮らしをする時にもらった母からの
手紙には自分の行動に責任を持てと書かれていた。
希望を失わず一歩一歩夢に向かって前進せよと、
書かれていた。
今から数年前、お肌の曲がり角…などどいう
あまり有り難くない文句から始まる手紙をもらった
時にもやはり同じような事が書かれていた。
自分の行動に責任を持つ事。人生は希望を持ち
一歩一歩前に進んで行く物だと。
とても大事な手紙です。母の強い愛と素晴らしい知性に
感謝と畏敬の念を覚えます。
私はいつでも誰かに大事にされて生きて来たなと
その手紙を読み返す度に思い知らされます。
いつだって可愛がられ大事にされ愛され生きて来たと。
それは私の誇りでありそうしてくれた人達をまた誇りに
思います。自分の生きる道はただただそうやって
いつでも私を育んでくれた人達が恥ずかしくないように
生きて行く事だと思ってます。
たくさんの人に愛されても、まだまだ答えられない数の
愛しか返せていません。
この気持ちを大事にしたい。ずっとずっと忘れたくない。
素直にそう思います。生きてるとたくさんの事があって
ちょっぴり嫌な自分に会ってガッカリする事もあったり。
それでも自分の信じるこの思いだけはなくさずに
生きていこうと思ってます。
母の手紙を読む度に何度だって飽きずに涙を流す私は、
まだまだ弱くて子供だけど、多分一生そうなんだろう。
一生その手紙に涙し、その手紙に頭が上がらないのだろうと
思う。正しく正しく生きて行きたい。
いつだって思うのはそんな事ばかり…。



2003年08月26日(火) テイク・ユア・マークス

最初はスタートラインの白い線。
最後はゴールのテープを思いっきり切って。
目指すそこはただ一つと分かっているから。
だから僕らは迷うことなく全力疾走を試みる。
もちろんヘコむ時もある。あまり物事を深く考えない
脳天気なこの頭ででさえ支えきれなくなる重圧。焦り。
そういった物に押し流されそうになる事もしばしば。
目をつむり深く息を吐き自分に聞いてみる。
生きる事で精一杯か、と。
譲れない程の想いを僕らは抱えて。
夢なんて言葉じゃ片付けられそうにもない程の
夢を抱えて大きく手を振り走ってる。
息継ぎも忘れて泳いでる。
なのに、生きる事だけで精一杯になってしまうのか、と。
刮目。そこにあるのはただのスタートライン。
ゴールまではほんのわずか。
しかし挑んでみると苦悩という道でもある、それ。
この果てしない想いはきっと僕らの生きる糧。
明日への希望。終わらない夢。終わらせられない夢。
生きる事で精一杯。それでも何度でもスタートラインに立つ。
そして刮目す。あのゴールを目指して。
ただその為だけに何度でも位置に着く。
テイク・ユア・マークス…スタート!



2003年08月20日(水) カラカラ

夏が恋しいです。もう、凄く。
今年は冷夏だ冷夏だと言われてましたが、
こんなにもその通りじゃなくても…。
せっかくの夏も何だか盛り上がらないですね。
やっぱり夏は太陽サンサンで日差しガンガンで
喉はカラカラ。でも空気は果てしなく澄んで暑さが
眩暈のする程心地良い…ってのが、好み。
だから早く夏、来ないかな?
そう思ってるうちに秋が近づいて来ちゃいました。
やっと最近になって夏らしい暑さになったのに
夜はちょっと風があって、季節はもう秋を迎える
準備をしてるんだなって感じます。
それはそれでまた心地良いんだけど。
少しもったいない。せっかくの四季なのに。
というか、夏が好きなんでただ寂しいだけなんですが。
夏休みの思い出を毎年のように思い出して。
それをただ繰り返せる幸せに笑顔になる。
子供にとっても大人にとっても夏休みはやっぱり特別。
時間配分が下手だった私はいつも宿題がギリギリで。
親に怒られながら手を動かしていた、あの日。
そのクセは今だ直らない。いつだって誰かにせっつかれて
前に進むのだ。今年の夏は特別な事あったっけ?
きっと本当は毎年そんなに特別じゃない。
それでもまた夏が来ればその日差しと共に思い出す。
そしてやっぱり夏休みは特別なんだと笑うはず。
そんないつもの夏休み。



2003年08月15日(金) 勧酒

祝杯をあげよう。迷いもあるだろう。憎しみもあるだろう。
哀しみ・痛み・怒り。数え上げればきりはなく。
ただとめどなく溢れる涙をどうする事も出来ないだろう。
神さえ見捨てたこの世界。教えを請う人もなくば、
習うべく教訓も存在などしない。ただ刻まれた敗北。
しかし今はこの杯をかがげてくれ。何もないその両手で。
いくつもの命をささげた、この大地。
痛ましいほどに焦げた体をすり寄せた、この緑。
その青を失ってしまった大空も…いつしか過去になる。
呆然と開かれたままの瞳に映るのはただの闇だとして。
たとえばそうだとしても。今は幸せを謡うのだ。
高らかに。その潰れた声を震わせて。
そうして心に誓えばいい。永遠にこの過ちを繰り返さないと
全ての心が誓えばいい。
それでも絶望は、過去にするにはまだ生々しく
夢見る明日もないだろう。まして光の射す未来など。
誰もが迷い子のまま、立ち上がる勇気も思い出せない程に。
だからこそ、祝杯をあげるのだ。今この時を忘れない為に。
この盃を受けてくれ。どうぞなみなみつがせておくれ。
花に嵐のたとえもあえるぞ。今日こそがこの国の始まりだ。
戦争は今、終わった。



2003年08月10日(日) 行進

人間という動物はとても防衛本能の強い動物らしいです。
人間の知能がその役割を果たすそうで。
例えば悲しい事や辛い事は時という現象により
遠い記憶にいつしか変わり、果ては痛みをも取り除いて
くれる。もてあます程の痛みなら記憶そのものを
曖昧に、またはなかった事にさえしてしまう。
それも自分を守る術なのでしょう。
それから耳。人間の耳は都合よく出来ていて、
自分にとって大事だと思う事しか聞き取らないそうです。
もちろん普通に生活していたらそれだけでは済まないけれど。
好きな人の声はすぐ分るとか、特定の事にだけ
反応するっていうのも、よくある話で。
人間というのは知れば知るほど面白い生き物だと思う。
忘れたい程悲しいのに、過去のものにしてしまうのは
あまりにも辛い事なんかあって。
この痛みは取り除きたいけど、時と共に忘れてしまうのは
なんて悲しくて薄情な事のように思えてしまうんだろう…なんて。
矛盾してるけどそれが本当の事。
生きてる自分はいつだって前に進んでるから、なくしてしまった人や物に
捕らわれる事は出来ない。悲しい思いも辛い矛盾も全部飲み込んで
いつか会える日を信じて強くいなければならない。
出来る事はその時の気持ちを忘れない事。
たったそれだけの事がとても大事。前へ進む為、ただそれだけ。



2003年08月06日(水) 邂逅

「YOUR LIVE」を終えて、約一月経ちました。
なんだか遠い昔の事のように思えます。
それでもあの時の事を思い起こせば胸は高鳴り
息切れを覚える程。それほどにあの作品は自分達に
たくさんの事を与えてくれた。そしてたくさんの事を
心の中深く残していった。眩暈さえする感覚。
良しに付け悪しきに付け、それは永遠ともいえる長い時間の
中で自分達を突き動かすだろう感情だと思う。
この身個人でいえば、本当に感謝をしている。
今までにない自分自身を知れたから。まだまだこんな形で
演じる事が出来るんだと嬉しくなった。
それは今までにないちょっとした達成感。
いつの日からか目的になってしまった思いの形が
再び、思い続ける事の動機に戻っていく。
それは邂逅。この作品との邂逅。そして自分の原点への…。
もっと深く己の信じる道を、もっと深く信じて歩いて行こうと
そう思えた。快賊船という船の上精一杯生きて行こうと思えた。

 僕は過去に存在し必死で生きた人々を愛した。
 僕達は過去の上に生きている事を知り、忘れてはいけない傷を
 自分の心に刻んだ。僕は愛するという事で救いや希望を
 見出したいのである。「YOUR LIVE」で、僕は何歩か進んだ。
       
    「YOUR LIVE」パンフレット後記より 快賊船クルー・河津浩滉


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