快賊日記「funnyface」

2002年12月27日(金) あさき夢見し酔いもせず

今年ももう少しで終わり。
毎年同じように年を迎え、同じように一年を終える。
そう、毎年思う事。それは一年の反省…。
あまり褒めるべき所のない自分は、
反省でもしないと、いい年を迎えられそうにないから…。
でもそんな時必ず感じる既視感。
毎年飽きもせず繰り返すからだろうか?
それとも本当に同じ一年を繰り返して
しまってるんだろうか?そんな馬鹿な事。
でも考える時は、ある。
あの日に戻れたら…そう思う事はわりと少ない方。
あの時のあれは惜しかったなとか、恥ずかしかったなとか
そういうのは思うけど、じゃぁもう一回…とは、思わない。
きっと自分でしかないんだから、同じ結果になる。
でももし今のままの知識を持ったまま子供に帰れたら?
別の人生を選んだだろうか?
もう少し楽な道を選べただろうか?
もしそんな事が現実として起きていたら…?
いや、きっと…そんな超常現象の折りは、この至って
普通すぎる脳ではついて行けず…せっかく今の知識とかを
持って戻ったはずなのに、忘れてしまうんだ。
あれ?何か忘れてる気が…?って思いながら、
何度も通った道を同じ気持ちでワクワクしながら歩むんだ。
きっと同じ道をやっぱり選ぶんだ。
そんな風に思ってるうちは多分、自分に違う人生など
何度やり直しても巡って来ないだろう。
そんな自分にちょっとだけ満足。
さぁ、今年の垢を落としたら、同じように来年がやって来る。



2002年12月23日(月) 灼熱の人

いつだってその時の覚悟は出来ている。
命を軽んじてるわけではないけれど、
命なんか惜しくない。これを失うくらいなら。
永遠に自分の夢を抱いたままいられるのなら
何も他にいらない。本当に何も…。
いつだって、死の瞬間だってきっとそう思ってる。
誰にも渡さない、自分だけの夢。
だから奪わないで。だから与えて。それだけを。
情熱がおさまらない。時がどんなに過ぎても萎えない心。
そのためなら何だっていい。
醜くあがく事もある。みっともなく吠える時もある。
嫌われるかも。敵だらけになって。
いっそ憎まれた方が楽だと自分から悪く思われるような
事もしたりして。誤解されればされるだけ気持ちは
盛り上がったりする。自分にはこれしかないって
いつだって納得させて。この夢は手強く強情。
すべての人が離れていっても。決して手放せない程
引きつけてやまない。もし命と引き替えにこの夢に
永遠を見いだせるなら、きっと迷わない。
生まれ変わりも信じない。自分のまま自分だけの夢を
持ったまま朽ち果てたいから。そんな灼熱の想いが続いてく…。



2002年12月20日(金) 地球的標準時間

もう永遠に手に入る事のない今を過ごしてる。
日々、何が忙しいのか分らないけど
バタバタと毎日を過ごしてる。
そんな中でふと時が止まるみたいな
時間があって、それはきっと大切な時間。
この目にこの胸にしっかり焼き付けたくて
ことさら時間がゆっくり進んでるように気持ちを
落ち着けてみる。まるでそこだけ切り取られた
ように時を止めて。止まるはずのない時間。
常に時は一定に刻んでいるというのに。
そんなにたいそうな生き方はしてないはず。
人の生き死にに常日頃深く関わったり
明日をも知れぬ我が身でも当然ない。
それでも永遠の一瞬を自分は知っている。
人の世は…このうち続けてる鼓動は誰も皆
永遠じゃぁない。時はあっけなく過ぎてく事を知っている。
のんびりしてる暇などないほど。
疎かに生きていられない程、時間が大切な事を知ってる。
命は永遠じゃない事を知っている。
だから大事なんだ。愛する人と過ごす時間も
大切な物と生きる時間も、止まらぬ夢を見続ける時間も。
毎日を特別と思うのは難しいかもしれないけど、
毎日がとても大事だという事、永遠じゃない私達は
きっと知ってる。だから時に自分を急かす。まだ足りないから。
だから自分を止める。その瞬間が愛しいから。
これが自分の標準時間。時は刻む。自分の想いと一緒に。



2002年12月17日(火) あおい奴

世間じゃ半人前と呼ばれる人種。
一歩間違えれば思い込みのひどく激しい奴。
それでも譲れない気持ちがある。
子供の頃信じた正義は絶対で、
悲惨なニュースを見れば泣き
残酷な現実に怒りを覚える。
正直で真面目で馬鹿を見るなら
散々見続けた挙げ句
世を変えてやると吠えて誓って
無駄だとあしらわれ、また誓う。
世間じゃ半人前のガキだと呼ばれる人種。
そうまだまだ。愛する人の涙に気の利いた台詞の
一つも出て来ない。悔しくて自分まで泣けて来る。
知らなくてごめんと無知な事は罪だと再認識。
知っても何も出来ずやっぱり足りない言葉に
歯ぎしりをして痛む頭を抱え込む。
それでも浮かぶのは単純明快。いつか笑顔だけにしたいと
思う気持ちだけ。何て甘い…故に何てあおい奴。
果物は赤く熟れたら甘く、青いうちはすっぱいはずなのに。
人間は青い奴が何で甘いと呼ばれるんだろう。
まだまだ甘くあおいガキ。
でもきっとこれからもずっとあおいまま。



2002年12月11日(水) 最後のページは秘密基地

好きな歌があった。
今では遠い思いでの向こうに置き去りにした
歌もあれば、思うより覚えのいい記憶力が
未だに口ずさませる歌もある。
退屈な授業中、頭に浮かぶのはそれら素敵なメロディーで。
こっそり隠れて間違うはずもなく音を刻む。
それはリズム。耳から流れて心で奏でるリズム。
見つからないようノートを一番終いまでめくったら、
いつもより丁寧な文字で書かれた歌詞。
それはまるで神聖な儀式のように、
大事に大切に淀みなくとめどなく書き込まれ。
そうする事でその世界と同じ気持ちになれるかのように。
その世界が見えてくるかのように。
その世界へと旅立てるかのように。甘い旋律。
何度となく背中を押してくれたメロディー達は
風に乗って人に乗って時を越え、今の僕らをも
また愛してくれる。終わらない夢を持つ僕らには
いつだって忘れられない歌がある。
やがて聞こえて来るリズムは、あの日と同じ永遠を
僕らの心に刻み続ける。



2002年12月09日(月) 強き人、その姿に思う

果てしのない遠い大地に住む人がいる。
寒さに凍えて飢えに凍えて生きてる人がいる。
この国ににも雪が降った。とても寒くとても綺麗な
雪が降り、震える体を抱きしめそれでも帰れる暖かな家を
思えば、白く吐き出される息も愛しく思える。
凍えるような寒さは同じでも、必要とする救いの手は
どちらにより多く差し伸べられるのだろう?
助けてと本気で願い涙を流した時、本当に辛くて痛くて。
でも本当はもっと痛ましい世界に生きてる人もいて。
そしてそれでも彼らは笑顔を作る。
ブラウン管から飛び込んで来る現実は、対岸の火事だと思えば
目を背ける事も出来るけど。それでも胸を打つのはやっぱり
笑顔で。食べ物がないとか学校に行けないとか薬がないとか
非情に語られる言葉よりも、その現実の中でも溢れ出してくる
彼らの笑顔のほうが何十倍も説得力があり。
どんな状態でも笑えるんだ、人間は。それは何て強い。
この国の小さな小さな町にたった一人で住む人だって。
どんなに寂しいと叫んでも誰のもとへも届かなくても。
それでもお正月だねと笑みを浮かべる。その町に一人赴任し
慣れない環境で神経を尖らせながら病から守ろうとする人も
お大事にと笑顔で彼らを毎日見送る。
気が付いて涙を流してる自分はとても弱く、でもその強さに
惹かれてやまない。強くあれ。強く強く。
どうかこの強く生きるすべての人々に祝福を。
そう願い笑顔を見せる。その先へ進むため。


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