日々是迷々之記
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2002年06月30日(日) ゴーゴー、アメリカ大陸。その2

25日の日記を書いてから、カナダ在住の友人から以下のような感想をもらった。

「それだけまわろうと思ったら最低でも一か月はかかりそうな旅程なので気をつけてね。」

もっともである。計算した結果、サンフランシスコ-サクラメント-イエローストーン-カルガリー-バンクーバー-ポートランド-サンフランシスコで5000キロちょっとある。オイル交換はどうしようって感じの距離だ。ひさしぶりのカナダだからもうちょっとのんびりしたい。ということでイエローストーンは今回はやめ。代わりにヨセミテ国立公園に行くことにした。サンフランシスコから車で300キロ。普通である。そして、サンフランシスコ-カルガリーは飛行機で移動することにした。

どうやって飛行機を手配したら安いか?これは悩んだ。国内の格安航空券を扱っているところでは海外発着の航空券をあまり扱っていない。とりあえず、海外サイトでサンフランシスコ-カルガリーの直行便を運行している航空会社を探した。エアカナダであった。そこで、検索エンジンで「アメリカ国内線 エアカナダ」で検索すると何件かの代理店がひっかかった。が、いずれもアメリカの日系企業の代理店だった。そのうち具体的に金額を明示しているところ2件に価格と空き状況を訪ねた。

と、同時にアメリカ国内線を日本で購入した人のサイトで気になるところがあった。何でもアメリカ系(カナダも)の航空会社は代理店のマージンを減らし、同時にインターネット予約などをすることによって航空券発行の手間を省き、少しでも安くしているとのことだった。なので、航空会社に直接ブッキングしても金額は同じようなものであると。

そこですかさずエアカナダのサイトに行った。英語とフランス語しかなかったが、確かに空き状況の確認はできる。そしてもちろんオンライン予約も。マイレージプランに入らなければいけないがそれもオンラインでできる。結果的にはマイレージプランに入ってもそれが有効になるまで48時間かかるらしく、その場では予約できなかったが、便名などをすかさずプリントアウトして翌日電話で問い合わせをすることにした。

翌日、昼休みに会社の近所の公衆電話から電話した。ホームページで見た料金のことを伝えるとすんなりそれで予約ができた。しかも、航空券はないという。予約確認のスケジュールを書いた紙をファックスするから、それとクレジットカードを当日カウンターに出せばそれで乗れるのだそうな。

いやはや、時代は進んでいる。赤いカーボン紙を挟んだ5枚つづりくらいの横長の航空券ではないのだ。ちなみにサンフランシスコ-カルガリー往復は直行便で3時間弱。これでもろもろ込みで一人3万円ほどだった。大阪-サンフランシスコ往復と合わせても一人8万8千円くらいか。オンシーズンにしては安い方だと思う。

明日も情報収集はつづく。


2002年06月25日(火) ゴーゴー!アメリカ大陸。その1

夫婦同時に無職というチャンスが訪れた。何か今でなくてはできないことをやろうということになり、海外旅行に行くことにした。行き先はアメリカ&カナダ。カナダでは私の留学生時代の友人を訪ね、アメリカではカヤックの個人売買を仲介してくれたカヌーショップのおっちゃんを訪ねるのが目的だ。訪問するのは、アメリカのサクラメント郊外、カナダはカルガリーという町である。

だんなさんは齡37歳にして初の海外旅行である。どこへ行きたいか聞いてみたら、「う〜ん、カヤック買って、どっかで漕ぐやろ。それからヨセミテと、イエローストーンに行ってみたいなぁ。あと、砂漠でバイクに乗るのもいいかも。パタゴニアのアウトレットに行って服買いたいな。キャンパーでキャンプして回っても楽しそうやし。あ、レンタカーってジープ、あるの?」と、アンタ何者?状態であった。それだけ期待が大きいのだろうと好意的に解釈し、なるべくそれに近いプランを立ててみた。

周遊チケットのようなものがある。例えば、西海岸三都市周遊なら、大阪、サンフランシスコ、カルガリー、バンクーバー、大阪というように回れるのだ。以前、そういうチケットを使ったことがある。何件か、格安航空券を扱っているサイトを回ってみた。が、しかし、あきらめざるを得なかった。高いのである。前に挙げた3都市周遊で一人15万円ほどである。ぬわんでこんなに高いのじゃ〜!と憤りながらも探してみたら、大阪、サンフランシスコ往復で5万8千円というのを見つけてそれに決めた。後は車でまわるのである。

次はレンタカー探しである。経験では、1000ccクラスが1週間で198ドルとかだったのでそれで探していた。日本で言う、カルタスとかミラージュの安い方である。が、今回は5000キロほど走ることが確実なので、ど〜んと「フルサイズ4ドア3000cc」に決めた。もちろんアメ車なのででかいだろう。これで1週間217ドルだったのでそんなに悪くない。1週間で26000円ほどか。

あとで気が付いたのだが、それだけ出せば、ひとり分のサンフランシスコ、カルガリー往復の航空券が買えるのだった。2週間のレンタカー代=二人分の航空券ということなのだ。が、2週間で5000キロ、5つの国立公園をまわる旅は飛行機で単純往復するより面白いやろということにしておく。

これが吉と出るか、ただ燃えカスになって燃え尽きるのみなのかは行ってみないとわからないが、カブで一日400キロ走ることを考えたら、3000ccの車で1000キロ走るのがそんなにしんどいとも思えない。まぁ、大丈夫やろって感覚だ。

明日は情報収集編である。


2002年06月20日(木) 3年ぶりの新パソコン

朝、いつものようにiMacの電源ボタンを押すと、ぱちぱちと音がする。起動画面にアイコンが並びだすと音はもっと早くなり、まるで油の乗ったサバを焼くような感じだ。そして起動したとたん、画面が真っ黒になって消えてしまった。その後、起動することはできなかった。一週間ほど前のことである。

私はその間、喪に服しつつもジレンマに陥っていた。久しぶりにWindowsの自作機でメールをしてみたがどうもしっくりこない。で、マックを使用するにはどうしたらいいか?多分ハードディスクは生きているだろうから中古のiMac Rev.Bを購入し、ハードディスクを入れ替え、メザニンスロットにSCSIを増設するためのアイプロレイドを移植すれば元と一緒だと思い、ソフマップに行って中古を探したがいいのがなかった。筐体が傷だらけだったり、黄ばんでいたりするのだ。全部ばらして筐体は私のを使えばいいのだが、そこまでちゃんとできるか自信がなかった。し、早く使いたい。

ということで懐は痛いが、新マックを購入することにした。iBookにするつもりでソフマップに行くとまるで雷にうたれたかのような衝撃を受けてしまった。eMacである。白くて四角いあの形。透明プラスチックの台。うお〜、いいではないか!私はすかさずハッピを来た店員さんをつかまえ、はぁはぁと息を切らせながら在庫を確認した。すると翌日配送可とのことだ。

わたしは財布からソフマップカードを取り出し、プラスチックの台とeMacを購入した。そして店の中を徘徊していると電光石火の如くナイスなアイディアが湧いて出た。内蔵ハードディスクを外付けハードディスクにする箱を購入すれば、iMacのデータが使えるではないか!と思ったのだ。そこで物色、発見。その逸品はなんと起動ディスクにもできるものだった。すかさず購入。60ギガバイトのハードディスクと同じくらいの値段のする箱を購入し、3ギガバイトのハードディスクを購入するのはなんとも酔狂だが、データは金に変えられないのだ!(というより、バックアップ取れよ、私。)

ヨロコビと安堵に満ちた帰り道、油断をして私たちは焼き鳥屋に入ってしまった。マックを購入、データもちゃんと生き返る。そしてビールは190円。焼き鳥と串焼きもうまい。ああ、幸せである。

しかし、その日、カードで使った額は感動的だった。約30万円也。その日はソフマップに行く前に夏休みのアメリカ旅行のチケットを買ったのだった。二人ぶんのチケットとマックで30万円。安いのか高いのか?

これからは摂生の日々である。って、アメリカ&カナダに行ってお金を使わずにいられるのかは甚だ疑問である。大丈夫か!なおぞう家。

これから7月、8月にかけてはマック、アメリカ&カナダじぐざぐ旅ねたになると思います。お暇なときにでも読みにきて下さいね。


2002年06月02日(日) カブ旅、奈良へ。観光地堕落編

昨日からの続きである。

峠を越えるとそこは奈良県。道幅もそれなりに広くなり、1時間以上かけて登った峠をひゅんひゅんと下って行く。最初の太い道、国道168号線で右折し、南下することにした。

程なくして、反対車線に「木成りトマト」の看板とビニールハウスを発見。その場では寄ることができなかったので適当にUターンして戻ってきた。大ぶり、小ぶりとりまぜて、6個のトマトがかごに入って300円。スーパーと同じくらいの値段だなぁと思いつつ、ひょいと持ち上げてみてびっくりした。重いのである。ずしっという感じだ。よく見ると、ヘタも青くて、においを嗅ぐといかにも青臭い。そこに生産者とおぼしきオバチャンが登場し、「今日の朝、もいだからね。」と言う。コレは買わずにはいられない。



タオルで壊れないようにつつみ、トマトをかごに入れ、再び走り出す。30分ほど車の波にもまれながら、若草山地帯へ突入した。この辺は、東大寺、シカがいる奈良公園、などなど、関西地区の小学生なら一度や二度は訪れる、奈良観光ゴールデンゾーンなのだ。

このへんのシカはかなり傍若無人である。そのへんを好きなように歩き回り、車道を横断したり、小さな子供の持っているシカせんべいを奪ったり好きなようにやっている。こんな看板もあった。



公衆トイレの女用の入り口の看板である。某テレビ番組で見たのだが、夜に中に入ってきて、トイレットペーパーを食べ、中で寝てしまうのだそうな。で、朝になると出てくる。ちゃんと身分はわきまえていて、「トイレから出勤」すると、その番組では伝えていた。



そのシカ達。こんなかんじでそこいらでマッタリしている。左端のヤツが舌なめずりをしているのが、いかにもあなどれない感じだった。

ふとベンチで休憩していたらおなかが空いてきたので、さっきのトマトを食べることにした。タオルでふこうととりだすとトマトに亀裂が入っている。ぎょ!バイクの振動で割れたのかなぁと思いつつ、他のも見てみた。すると、圧迫して割れたのではなく、熟れていて自然にひびが入ったようだった。ホンマによう熟れてるんやなぁと感心しつつ一口ほおばる。その瞬間、どぼぼっとタネ部分のもやもやがこぼれた。トマトは皮の中でぱんぱんに熟れていたのだ。1つ食べ終わるとお腹が一杯になった。

お腹が満ち足りたので、次なる目的地、「若草山」へ行くことにした。ここは、100mほどの山で芝生でおおわれており、例によってシカが放たれている。芝を燃やす「山焼き」などで関西人にはなじみ深い場所だ。

山を囲むフェンスのところに辿り着いてビックリした。入山料がいるのである。アンタはチョモランマかい!と突っ込まずにはいられない。しかも登るゲート、降りるゲートまで決まっている。絶対登らないもんね、とココロに決めつつぱちりと一枚。



ああ、マボロシの若草山よ。150円あったらあたしゃパンでも買って食べるよ。



なんかおいしそうな物はあるかなと、みやげもの屋さんを覗く。美味しそうなものはなかったが、「くさそうな物」はあった。



「フン&ハナクソ」である。下ネタで小銭を稼ごうというのか、奈良よ!そのうち、「大仏さんのスネ毛」とかいって乾燥ヒジキでも売り出しそうな勢いだ。今後に期待。

もちろん、フンやハナクソは買わずに奈良を後にした。使ったお金は300円。走行距離は100キロくらい。ガソリン代を入れても500円ほどのツーリングだった。

この旅日記を読んで、奈良に行きたくなる人っているんだろうかとふと思ってしまった。ハハハ、奈良観光の営業妨害かも。


2002年06月01日(土) カブ旅、奈良へ。峠越悶絶編

朝起きると外は暑いし、家は汚いし、洗濯物はたまっているしで、いきなり出鼻をくじかれた。トホホとなりながらも家事にいそしむ。9時半に「建もの探訪」を見ると手が空いたのでプチツーリングに行くことにした。

今の時間からどこか遠くに行く気もしないので、近場の奈良に行くことにした。奈良と言えば、大仏とシカである。大仏は見るのにお金がかかるので却下しとりあえずシカでも見るのが目標だ。

持ち物はタオルとペットボトルに凍らせたお茶、地図、サイフにお買い物用マイバッグ。それが最近付けたかご2号にぴったり入った。デジカメは振動で壊れるとイヤなので、ジャケットのポケットに入れた。



プルルンと軽快にエンジン音を響かせ出発した。東に向かって幹線道路を走る。高架の下を走るので日陰で快適だ。

信号待ちでコルベット発見。ものすごい幅である。カブの3倍くらいありそうだ。グラマラスなラインに感動してパチリと一枚。



一時間ほどで峠のふもとまで辿り着いた。今回越える峠は暗峠。くらがりとうげと読む。大阪-奈良を隔てる峠としては一番マイナーだろう。しかし、地図には太い道で載っている。3桁といえども国道だからだ。国道308号線。少し登って行くとこんな感じである。



前から車が来たので端に寄っているのである。狭すぎてすれ違えないのだ。ちなみに舗装もいわゆるアスファルトではない。ただのコンクリートにまるでカンポックリで歩いたような丸いあとがある。斜度がきついので普通のアスファルト舗装だと暑い日に流れてしまうのだ。

カブは一速でしか上れない。しかも苦しそうだ。スピードは10キロほどだろうか。ちょっと休むことにした。



日陰に一緒に入りふうっと一息。私はお茶を飲んだ。5分ほど休憩して再度エンジンをかけた。ガ〜ン!エンジンがどうしてもかからないではないか。いわゆる熱ダレである。やはり小排気量。ムリしてもどうにもならないので、再び休憩する。ウグイスなど、鳥の声がしているし、そよよと涼しい風が吹いている。まぁまぁのんびりしましょうよ、という感じだ。

小一時間、お茶を飲んだり、木々を眺めたりしたのち、カブは元気にエンジン音を響かせた。さぁ、峠はもうすぐだ。



しつこいようだが、これでも国道である。えっちらおっちらと登って行く。やっと到着した峠は東大阪市と生駒市が隣り合っており、昔ながらの石畳の峠だ。



ハイカーの人たち用に、お茶屋さんや、おみやげやさんもあるが、まぁいつ見ても繁盛していない。土日以外は閉まっているようだし。



この峠には、いままで所有した全てのバイクで来ているが、カブはやはりひと味違う。登るのに1時間半もかかるし。125ccのオフロードバイクで来たときもそれなりにしんどかったが、キャンプ道具を積んでいても走りきることはできた。

カブにはカブの乗り方、旅の楽しみ方があるのだ。峠の向こうでの出来事は明日の日記に書こうと思う。(毎度重くて済みません。)


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