"RENEW!"
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朝の珈琲を飲んでいたら 湯気の向こうで家族の声がした。 「いってきまーす」 朝の風景をこんなにゆっくりと 見送ることをしたのはいつだっただろうか。
昨夜ふと口にしたことと言えば、 「明日の昼だいじょうぶ?」 「大丈夫よ、大人だから心配ないって。 子供じゃあるまいし」 安静状態の私を気遣っての言葉を 返したのだったが、
大人でも 大丈夫じゃないこともあるんだよな
とふと光が沢山注ぐ南の窓際で 癒されながらそう思ったのだ。
私だけではなく家族も大人。 自分の事をやることも大事だけど 気にかけることもそれより重要だということ。
どうしても頑張りすぎちゃったり、 我慢しすぎてもがいたり、 自分が見えなくてやりすぎてしまうことも多い。
たまには意地を張ることもいいけれど 大人だから無理ばかりしてばかりでは良くないよ。 カーテン越しに 週末の夕闇の刻を待っている。
2005年11月03日(木) |
きみに逢いたかった夜 |
少し落ち着いた寒い秋の朝の日のこと、 病院へ向かうことになった。 少々不安であったものの、 家族がついてきてくれたので なんとか前へ足を運ぶことが出来たのだった。
医師に言われて驚かなかったのは 私や家族が覚悟していたとおりだった。 診察の日に私は手術を受けた。 麻酔からさめて 行き場のない病室のベットの上の夜は なかなか今日の終わりに辿りつけない。
ガラスの向こうの遠くには街のネオンが とても綺麗で輝いていた。 何も考えなくって都合がいい 景色が目の前にあった。
今年の夏が終わったとたん、 私の中にもうひとり家族がいることがわかり 喜びも今にしたら束の間の出来事だった。 ほんとに短くてあっというまに 散ってしまうような季節。
きみにとても逢いたかった夜、 たった一度きりでも この世できみを抱きしめたかったよ、 そう伝えられたら どんなに私は幸せなんだろうか。
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