"RENEW!"
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日々気になって なかなか行動出来ないことのひとつに 「前髪を切ること」がありまして、 コーヒーの上面を渦巻くかのような クリームのように広がっていくのです。
少し前を切り揃えれば、 多少世の世界が明るく感じて 前向きになれるのに どうしても「さあ、やりますか」に 腰が上がりません。
家族が寝静まった夜、 やっと気を起こして 出来上がりの前髪を 何度も何度も想像しながら 伸びきった前髪に鋏を入れていく時間。 秋の夜長に鋏の摩擦の音だけ 部屋と私の弱気心の内側に 響いていく気がしました。
小さなため息がひとつ。 なんとか出来上がった前髪に 何度も櫛を入れ苦笑いしては、 昨日までの前髪に やっとサヨナラ告げたのです。
2005年10月17日(月) |
明日は晴れますように |
今朝も秋雨が一日中降って、私を困らせた。 外の木々たちの葉先から 冷たい天の雫が地面へこぼれては 落ちていった様をしばし見続けていた。
秋雨が降る毎に 誰かと私の距離を測ってしまうくせは なかなか辞められず 生涯続いていくのだろう。
そして 縁の糸を自分へ手繰りよせることもなく 何も出来ずに 外の雨を眺め続けている。
明日こそ 私の上の空も そして誰かの上の空も 明日は晴れますように。
木々の狭間から差し込んできた 光を辿りながら歩くこと数時間。
夏のような日差しには もう暫く逢えないなぁ
そんな風に感じる季節に 私は今辿りついたようだ。
2005年10月03日(月) |
思い出してはくれない存在 |
ふと見上げたら 顔なじみの人がそこに立っていた。 彼はスーツに身を固め 同じ会社の人らしき人達と 談笑して私の数メートル先で立っていた。
何度か彼の顔を見上げるように眺めたが 名前が出てこなかった。 あの場所であったひとなのに 出てこなかった。
私の会社の最寄り駅に降り立った時に 彼のその時の服装が蘇った。 そうあの時の記憶。 名前も話し方も一気に思い出したのだ。
学生時代のバイト先での先輩で 大手の銀行に就職が決まったとだけしか聞かずに そのまま私もそこのバイト先を辞めた。
そのせいかな、 私のことを思い出す様子もなく 彼は視線を合わせず 発車した電車とともに ホームから消えて行ってしまった。
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