Distortion


--新しい言葉--


私の中から新しい言葉が溢れ出す

もっと もっと呼吸できるようにと

奥の、遥か奥からあふれ出てくる


私の息は詰まって

それでも息苦しさが心地よくて

自分の意識を確認できる




2004年07月31日(土)



--涙--


音が失われて

空の色が消える

「涙は悲しみを表すの」

その目からあふれ出たことも無いのに

憶測ばかりで物事を言う


世界が歪む

私はここなの何て誰にも届かない

怯えて私を濡らす涙は

貴方の言葉とは全く違う乾いた味がする




2004年07月24日(土)



--誕生日--


貴方はこんな私の中を覗いては笑う

少しも変わってないんだねなんて

褒めてるつもりだったのかしら


あの日から1年位が経ったわ

確か誕生日の頃だったでしょう

今の私はあの日の私と

どこかどれだけ変わった解る?


今の私だったら

貴方無しでも生きていける

貴方がいないからって

私は絶望なんてしない


2004年07月20日(火)



--遥か--


切り裂かれる繋いだ鎖の影

どうすればいい貴方を捕まえるには

手段がなくて眺めているだけなの

遠く遠く消えゆくのを


風が吹き私の背中だけ吹き付けて

孤独の大きさを知らしめて


まだこれから私は歩くの

このままこの場で立ったままではいけないの

それならどうして私を置いていったの


2004年07月18日(日)



--こんなこ--


私の代わりなんて幾らでもいる


こんな子でゴメンねって

私はどれだけ泣いただろう

私は価値が見出せない


拾われただけありがたい

こんな私を拾ってくれた人に

ありがとうの気持ちを



2004年07月09日(金)



--フラッシュバック--


いないと気付いて声が溢れる

もう聞かせられない歌と悲しみが

私の中からとめどなく零れ落ちる


夜中に電話がなると

あのときのことを思い出して

私の心を締め付けて


ばら撒いた傷が

かってに私の中を荒らし回り

声を作ることも許してくれない


2004年07月08日(木)



--貧血--


血の気がひいて

意識が遠のく

私の価値は

そこだけですかと

尋ねる声だけが響く


2004年07月07日(水)



--秩序--


整理した引き出しが壊れてしまったら

又無秩序に戻る

私の思考も同じように

バラバラで繋がらない

生きて行く方法も

何もかもが見つからなくて

私が見る方向もわからない


2004年07月06日(火)



--りある--


約束なんていらない

思い描いた真実だけでいい


2004年07月05日(月)



--現実--


時は残酷で

私を立ち止まらせない

弱るだけ

苦しくなって

私は両手を地面につく


ああ

息が出来ない




2004年07月04日(日)



--すれ違い--


途絶えたらそのままで

無理につなげようとはしない

通じるたびに痛むのなら

そこは切り捨ててしまおう


繋がる空さえ邪魔に思えて

しまいには空気すらいらないと感じる


こんな世界で私は

どんな風に歩めばいいのですか


2004年07月03日(土)



--尺度--


どれだけが苦しさといえるの

どれだけが悲しみといえるの

一つ一つの重さが

この身を確実に蝕んで

確かにいえることは




もう覚悟を決めよう

何がどう進んでもいいように

自分が選ぶ道を躊躇わないように


2004年07月02日(金)



--みち--


倒れても抗うこともなくて

ただ素直に受け入れるだけで

私はもう終わってしまうのかもと

妙な不安に 身を脅かされ

自ら淵に進んでいく


もう振り返れないぐらい遠くまできたのかも

どこが終点か知らないから

実際どこでお別れかも解らない


2004年07月01日(木)


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